IJServerクラスタの性能情報をロギングする機能を提供します。この機能を利用することで、Java VMやJDBCデータソースなどの性能情報を定期的に採取し、結果をログファイルへ出力できます。ログファイルはCSV形式のファイルに出力されるため、容易にExcelなどで読み込んで性能情報を分析でき、統計情報の蓄積にも役立ちます。
IJServerクラスタのモニタロギングは以下の図に示すようにasadminコマンドを使用します。
asadminコマンドのサブコマンドによりIJServerクラスタのモニタロギングを有効に設定すると、Interstage Java EE 7 DASサービスを経由してIJServerクラスタの各サーバーインスタンスへ定義変更イベントが通知されます。
モニタロギングが有効な場合、サーバーインスタンスのプロセスでは、指定された時間間隔で性能情報をCSV形式のファイルに出力します。なお、モニタロギングが無効に設定された場合、以降の性能情報の出力は行われません。
また、モニタロギング機能はIJServerクラスタが対象であり、Interstage Java EE 7 DASサービスの性能情報をロギングすることはできません。
設計方法
IJServerクラスタ運用中に継続してモニタロギング機能を使用してログを採取することにより、業務運用中の性能情報の記録が残るため、問題発生時の原因究明が確実で、簡単になります。
しかし、モニタロギング機能を使用する場合、以下の二つの性能影響があります。
採取対象にした機能において性能情報の取得処理が追加されるため、採取対象の性能に影響を与える可能性があります。テスト運用中にモニタロギング機能を評価し、採取対象への性能影響を考慮し、モニタロギング機能を使用するかどうかを決めてください。
ログ採取時にログ情報をファイルに出力するため、Java VMのヒープメモリ使用量やCPU使用率が若干増加します。そのため、大量の情報を頻繁にログファイルに出力すると性能に影響を与える可能性があります。テスト運用中にモニタロギング機能を評価し、運用に影響がないログ採取間隔で採取してください。