Webコンテナと、Webサーバコネクタ(Webサーバ連携する場合)やWebブラウザ(直接アクセスする場合)間のキープアライブ接続のチューニングについて説明します。
本項目では、1回のコネクションで処理可能なリクエスト数、およびキープアライブの有効・無効を設定します。
初期値は「0」(キープアライブ無効)です。
「0」を指定した場合は、キープアライブが無効になります。
1つのリクエストが完了するたびに接続を閉じて、次のリクエストに対して新しく接続を行います。
「-1」を指定した場合は、キープアライブが有効になります。
Webコンテナがレスポンスを返したあと、次のリクエストが来るまでの間、HTTP接続を確立し、リクエストの転送効率を向上させることができます。
「1」以上の整数を指定した場合は、キープアライブが有効になります。
ただし、1回のコネクションで処理可能なリクエストに上限があります。
IPCOMなどの負荷分散装置と連携する場合は、負荷分散装置のキープアライブ機能の設定と合わせる必要があります。詳細については、負荷分散装置のマニュアルを参照してください。
1回のコネクションで処理可能なリクエスト数は、asadminコマンドを使用して変更することができます。詳細については、以下を参照してください。
「8.8.3 ネットワーク設定の定義項目」の「1回のコネクションで処理可能なリクエスト数(max-connections)」
本項目の値は、Webコンテナがレスポンスを返したあと、次のリクエストが来るまでの間、キープアライブ接続を維持する時間を表します。クライアントのキープアライブのタイムアウト仕様に合わせて、タイムアウトを設定してください。
例えば、クライアントがサーバとの接続が維持されていることが前提でリクエストを送信する場合は、クライアント側のタイムアウトより大きい値を設定してください。
ただし、この項目には10秒以下の値を設定しないようにしてください。
また、本項目の値は、以下のタイムアウト値にも同時に適用されます。
HTTPの接続
HTTP接続後、リクエストがスレッドプールのキューに格納されるまで接続を維持する時間
HTTP接続キュー
スレッドプールのキューに格納後、リクエストがスレッドで処理を開始されるまで接続を維持する時間
HTTP接続のタイムアウトは、asadminコマンドを使用して変更できます。詳細は、以下を参照してください。
「8.8.3 ネットワーク設定の定義項目」の「HTTP接続のタイムアウト(timeout-seconds)」
注意
キープアライブが"無効"な場合、リクエスト毎に接続が切断されるため、クライアント側(Webサーバ/Webサーバコネクタを使用する運用の場合、Webサーバを運用するマシンを含む)にて、TCP/IP資源(エフェメラルポート)をより多く消費します。
短時間に多くのリクエストが行われる場合に、TCP/IP資源が枯渇する場合があります。
必要に応じて、キープアライブを"有効"にするか、または「チューニングガイド」の「システムのチューニング」-「TCP/IPパラメタのチューニング」を参照し、TCP/IPパラメタをチューニングしてください。