ここでは、ストレージの事前準備について説明します。
サポートするストレージ構成
サポートするストレージの構成は以下のとおりです。
Citrrix XenServerがサポートするストレージのうち、リモート接続のストレージ(iSCSI、NFS、HBAのいずれか)である。
Citrix XenServerがサポートするストレージの詳細は、Citrix XenServerのマニュアルを参照してください。
利用するストレージリポジトリがCitrix XenServerのプール内のすべてのVMホスト間で共有されていること。
シン・プロビジョニングを利用したストレージの有効活用
本書では、Citrix XenServerのディスクのスパース割り当てをシン・プロビジョニングとして、非スパース割り当てをシック・プロビジョニングとして扱います。
シン・プロビジョニングとは、ストレージ容量を仮想化する技術です。
ストレージの効率的な活用を実現します。
事前に、必要な容量を確保する必要がなく、実際に利用している容量に応じて容量を確保し、必要に応じて拡張できる機能です。
Citrix XenServerではNFSのストレージリポジトリを利用することでシン・プロビジョニングを実現できます。
本製品でシン・プロビジョニングを設定するには以下のように設定します。
シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールにNFSのストレージリポジトリを仮想ストレージリソースとして登録することでシンフォーマットを設定してディスクリソースとしてL-Serverに割り当てます。
ストレージプールに対するシン・プロビジョニング属性の設定方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」を参照してください。
ストレージプールの容量表示及び、空き容量の計算方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.6 表示」を参照してください。
注意
NFSのストレージリポジトリをシン・プロビジョニングの属性が設定されていないストレージプールに仮想ストレージリソースとして登録すると、必要な容量をすべて割り当てたとして容量計算を行うため、使用できる容量が実際の空き容量より少なくなります。
NFS以外のストレージリポジトリをシン・プロビジョニングの属性が設定されているストレージプールに仮想ストレージリソースとして登録すると、必要な容量を確保してディスクリソースを仮想L-Serverに割り当てます。
仮想L-Serverに対するストレージの割当て
VMホストをストレージ管理製品として登録することにより、事前に作成したストレージリポジトリを仮想ストレージリソースとして自動検出します。
検出された仮想ストレージリソースの中から仮想L-Serverの仕様を満たす仮想ストレージリソースが、本製品により自動選択されます。
(優先順位の高いストレージプールに登録されている仮想ストレージリソース、空き容量の多い仮想ストレージリソースが優先的に選択されます。)
自動選択された仮想ストレージリソースから、指定された容量のディスクリソース(仮想ディスクなど)が自動生成され、仮想L-Serverに割り当てられます。
参考
仮想ストレージリソース名は、ストレージリポジトリの名前が使用されます。
名前に下記の文字以外が含まれている場合、その文字をハイフン("-")に置き換えます。
数字(0~9)
英大文字(A~Z)、英小文字(a~z)
ハイフン("-")、アンダースコア("_")
ストレージリポジトリの名前に全角文字が含まれる場合、ストレージリポジトリが検出されません。
複数のストレージ管理製品を管理しているために、異なるプール上に同じ名前のストレージリポジトリが登録されている場合、名前の末尾に1から採番される追番(例: "_1")をつけたものが仮想ストレージリソース名になります。