ここでは、アドレスプールのテナント分離の考え方について説明します。
MACアドレスとWWNはアドレスプールで混在できます。ただし、サーバやサーバ仮想化ソフトウェアの種別により必要なリソースが異なるため、異なるサーバを管理する場合、アドレスプールを分ける方が管理が簡単です。サーバプールの分け方と合わせることをお薦めします。
MACアドレス | WWN | |
---|---|---|
ブレードサーバ(VIOMが必要) | ○ | ○ |
ラックマウント型サーバ(VIOMが必要) | ○ | ○ |
ラックマウント型サーバ(HBA address renameが必要) | × | ○ |
○: 必要
×: 不要
MACアドレス | WWN | |
---|---|---|
RHEL5-Xen、KVM | ○ | × |
RHEL5-Xen、KVM以外 | × | × |
○: 必要
×: 不要
以下の場合はアドレスプールを分けてください。
テナントごとにLANを分け、ファイアーウォールなどにMACアドレスを登録する場合
テナントごとにSANを分け、ファイバーチャンネルスイッチのゾーニングにWWNを設定する場合
ライセンス認証などでMACアドレスを意識するソフトウェアを利用する場合
注意
複数のアドレスセットを作成する場合、アドレスセット間でアドレスの範囲が重ならないように設計してください。
同一のLANまたはSANネットワーク上において、アドレスが重なった場合、正しく通信ができなくなったり、同一ボリュームアクセスによってデータが破損する危険性があります。
やむを得ず、MACアドレス範囲が重なるアドレスセットを作成する必要がある場合、以下のようなシステム設計を行い、同一LANネットワーク上でMACアドレスが重複しないよう十分注意してください。
ネットワークのセグメント(VLAN)を分離
払い出すMACアドレスが重複しないように除外範囲を設定