Oracle データベースのリカバリーをする場合、Oracleデータベース停止の必要性に応じて実施してください。
参考
Oracle データベースのリカバリーをする場合、Oracleデータベースの停止が必要な場合とそうでない場合があります。停止を必要とするのは、リカバリー対象のデータファイルが SYSTEM 表領域や UNDO 表領域に属する場合、データベース全体をリカバリーする場合、不完全リカバリーをする場合などです。
停止を必要としないのは、リカバリー対象のデータファイルが SYSTEM 表領域や UNDO 表領域に属さない場合、完全リカバリーをする場合などです。
詳細は Oracle Databaseのマニュアルを参照して、最適なリカバリー方法を選択・実施してください。
Oracle データベースのリカバリー時に Oracleデータベースを停止させておく必要がある場合、以下の手順でリカバリーを実施してください。
また、Oracleデータベースに依存するリソース (例:SAP R/3) がある場合は、Oracleデータベース停止中にリソース異常となる可能性があるため、これらも手動停止しておく必要があります。
userApplication の停止
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvutil -f <userApplication>
監視中断
hvoradisable コマンドで監視中断されたリソースは、userApplication を起動しても起動しません。これにより、ディスクなど Oracleデータベース以外のリソースのみを起動させることができます。
# /opt/FJSVclora/sbin/hvoradisable -a <userApplication>
監視中断の確認
監視中断が正常に行われたことを確認してください。
(参考 「4.1 hvoradisable - リソース監視の中断」 - 注意)
Oracle Restartの設定有効化
必要に応じてOracle Restartの設定を有効にしてください。
(参考 “3.2 Oracleデータベースのメンテナンスについて”)
userApplication の起動
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvswitch <userApplication>
リカバリー
データベースのリカバリーをしてください。
Oracleデータベース、リスナーの起動
# su - <Oracle ユーザー> $ lsnrctl start <リスナー名> $ sqlplus /nolog SQL> CONNECT / AS SYSDBA SQL> STARTUP
PDBの起動(マルチテナント機能を使用したデータベースの場合)
# su - <Oracle ユーザー> $ sqlplus /nolog SQL> CONNECT / AS SYSDBA SQL> ALTER PLUGGABLE DATABASE ALL OPEN;
Oracle Restartの設定無効化
「4. Oracle Restartの設定有効化」を実施した場合は、Oracle Restartの設定を変更してください。
(参考 “3.2 Oracleデータベースのメンテナンスについて”)
監視再開
# /opt/FJSVclora/sbin/hvoraenable -a <userApplication>
監視再開の確認
監視再開の解除が正常に行われたことを確認してください。
(参考 「4.2 hvoraenable - リソース監視の再開」 - 注意)
userApplicationの再起動
Oracle インスタンス、リスナー、ASMのどれかを手動起動した場合は、Oracleリソースを含むuserApplicationを再起動してください。
# hvutil -f <userApplication> # hvswitch <userApplication> <SysNode>
Oracle データベースのリカバリー時に Oracleデータベースを停止させておく必要がなく、起動した状態で行える場合、以下の手順でリカバリーを実施してください。
保守モード/監視中断
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvutil -m on <userApplication> (保守モード) # /opt/FJSVclora/sbin/hvoradisable -a <userApplication> (監視中断)
保守モード移行/監視中断の確認
保守モードへの移行や監視中断が正常に行われたことを確認してください。
(参考 「4.1 hvoradisable - リソース監視の中断」 - 注意)
リカバリー
データベースのリカバリーを実行してください。
次の手順へ進む前に、Oracle インスタンス、リスナーが正常に動作していることを確認してください。マルチテナント機能を使用したデータベースの場合はPDBが正常に動作していることを確認してください。
監視再開/保守モード解除
# /opt/FJSVclora/sbin/hvoraenable -a <userApplication> (監視再開) # /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvutil -m off <userApplication> (保守モード解除)
監視再開/保守モード解除の確認
監視再開や保守モードの解除が正常に行われたことを確認してください。
(参考 「4.2 hvoraenable - リソース監視の再開」 - 注意)