カスケードコピーで使用しているボリュームをコピー元に指定し、swsrpmakeコマンドでコンカレントOPCを実行した場合、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性が保証できないことがあります。
このとき、エラーメッセージが表示されて、コマンドが異常終了します。
メッセージの対処後もエラーが解消されない場合は、アドバンスト・コピーの運用方法やシステム構成の変更を推奨します。
アドバンスト・コピーの運用方法やシステム構成が変更できない場合は、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性を設定するファイル(check.ini)を作成し、順序性の保証を無効にしてからコンカレントOPCを再実行してください。複数ボリューム間でのデータ更新の順序性は保証されません。
check.iniファイルは、swsrpmakeコマンドを実行するサーバの、以下のパスに作成します。
非クラスタ運用の場合
/etc/opt/FJSVswsrp/data/DEFAULT
クラスタ運用の場合
/etc/opt/FJSVswsrp/logicalNodeName/data/DEFAULT
セクション名 | キー名 | 値 |
---|---|---|
[check] | ConcurOPCCascade | 複数ボリューム間でのデータ更新の順序性保証を設定します。 |
[順序性の保証を無効にする場合の例]
[check] ConcurOPCCascade=No |
ポイント
ETERNUS ディスクアレイが以下のどれかの場合は、データ更新の順序性の保証に関係なく、コンカレントOPCが実行されます。ただし、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性は保証されません。
ETERNUS DX80 S2/DX90 S2 (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)
ETERNUS DX400 S2 series (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)
ETERNUS DX8000 S2 series (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)
SnapOPC+によるレプリケーション処理の停止では、ストレージ装置のファームウェア版数、複製先ボリュームの種類などによって、削除可能なスナップ世代およびswsrpcancelコマンドの動作結果が異なります。詳細は、「7.1.1.3 SnapOPC+で削除可能なスナップ世代について」を参照してください。
必要なセッションを停止してしまわないように、SnapOPC+を停止する前に、操作対象のストレージ装置とそのファームウェア版数、複製先ボリュームの種類、およびスナップ世代が正しいことを確認してください。