本製品をインストールする前に以下の作業を行ってください。
空きディスクの確認
インストールに必要となる空きディスクがあることを確認してください。ディスク容量については、“2.5 インストール時に必要なディスク容量”を参照してください。
空きディスクが不足している場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。
システムパラメタの確認
本製品を運用する際にはシステムパラメタのチューニングが事前に必要です。
/etc/sysctl.confを編集して、共有メモリ、セマフォ、メッセージキューの値を適切な値に変更してください。各パラメタ値は、“チューニングガイド”の“サーバ機能運用時に必要なシステム資源”を参照して計算してください。
システムパラメタを算出するためのExcelファイルがマニュアルDVDの“ApplicationServer\tuning”配下のサブフォルダに“ISAS-IPCtuning.xlsx”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2007もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“ISAS-IPCtuning.xlsx”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。
ネットワーク設定の確認
本製品の導入時には、自ホストのホスト名に対するアドレスとして、ループバックアドレス以外のそのマシンに割り当てられた実IPアドレスを、必ずhostsファイルに設定してください。また、同じホスト名をループバックアドレス("127.0.0.1"、"::1")に設定しないようにしてください。
本製品の確認
古いバージョン・レベルや異なるエディションの本製品がインストールされている場合、インストールを実行することができません。あらかじめ、インストールの有無を確認し、インストールされている場合は、環境設定ファイルの退避後にインストール済みの本製品を削除しインストールを実行してください。
環境設定ファイルの退避方法は、“運用ガイド(基本編)”の“メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”を参照してください。
なお、「アンインストールと管理(ミドルウェア)」を使用して、インストールされている本製品のバージョン・レベル、エディションを確認することができます。
1. 次のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVcir/cimanager.sh -c
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」が起動し、インストール済み製品名一覧が表示されます。
2. 製品情報の詳細を参照する場合は、該当する製品の番号を入力します。
アンインストールと管理(ミドルウェア)をロードしています... インストール済みソフトウェア 1. Interstage Application Server Standard-J Edition V12.2.0 アンインストールするソフトウェアの番号を入力してください。 [number,q] =>1 Interstage Application Server Standard-J Enterprise Edition 説明: Interstage Application Server Standard-J Edition バージョン: V12.2.0 会社名: 富士通株式会社 インストール先ディレクトリ: /opt/FJSVisas インストール日付: 2019-9-17 アンインストールを開始します。よろしいですか? [y,b,q] =>q
3. ひとつ前の情報へ戻る時は「b」を、終了する時は「q」を入力します。
注意
「y」を入力すると、選択されている製品がアンインストールされますので注意してください。
ポイント
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」では、その他の富士通ミドルウェア製品の情報も確認することができます。なお、本製品については、バージョン・レベルがV11.0.0以降の製品の情報を確認することができます。その他の富士通ミドルウェア製品の対応バージョンについては、製品マニュアルなどを確認してください。
古いバージョン・レベルの本製品がインストールされている場合、以下の方法でバージョン・レベル、エディションを確認することができます。
/opt/FJSVisas/bin/isprintvl
ホスト名の確認
hostnameコマンドを引数指定せずに実行しホスト名が正しく設定されているか確認してください。
# hostname "ホスト名"
表示されたホスト名が“localhost.localdomain”の場合は、正しく設定されていません。正しいホスト名を以下のコマンドを実行して設定してください。
# hostname "ホスト名"
セキュリティモードに関する確認
本製品では、インストール時にセキュリティモードを選択する必要があります。それぞれのセキュリティモードの特徴とインストール前に必要な作業を説明します。
強化セキュリティモード
互換セキュリティモード
強化セキュリティモードを選択した場合、本製品をセキュリティ強化した状態でインストールします。これにより、従来すべてのユーザに与えられていたコマンドの実行権を特定グループのユーザのみに限定して運用することができます。
なお、強化セキュリティモードでインストールする場合、権限を与える特定グループをあらかじめ作成する必要があります。
例
グループ“isusergrp”を作成する場合
/usr/sbin/groupadd -g 500 isusergrp
注意
グループの作成方法は、システムの管理方針により異なります。必ずマシン管理者に確認してください。
強化セキュリティモードについては、“セキュリティシステム運用ガイド”の“共通の対策”および“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“利用権限について”を参照してください。
互換セキュリティモードを選択した場合、旧バージョン(V8以前)の本製品と同等のセキュリティレベルでインストールします。
なお、互換セキュリティモードでインストールする場合は、事前に必要な作業はありません。