負荷分散装置を利用して、Navigatorサーバ、およびNavigator Webコンポーネントをそれぞれ負荷分散したシステムを構成することができます。
負荷分散のシステムのセットアップ方法は、本書ではなく、“Navigator Server セットアップガイド(クラスタ・負荷分散システム編)”を参照してください。
注意
カタログを利用した運用の場合、Webコンポーネントの負荷分散は利用できません。
ローカル構成
リモート構成
データベースについて
ローカル構成の場合
データベースは、それぞれ以下の方法で分散構成にしておく必要があります。
Symfoware Serverで負荷分散システムを構成する場合
Symfoware Serverのロードシェア機能を使用して分散構成にしておく必要があります。
Oracleで負荷分散システムを構成する場合
Oracle Real Application Clusters(RAC)による分散構成を設定しておく必要があります。
リモート構成の場合
Postgres、Oracle、SQL Serverの場合に利用可能です。負荷分散構成のNavigatorサーバから同じDBサーバに接続できるようにしておく必要があります。
メンテナンス用ノード
負荷分散システムでは、辞書のセットアップ、更新は、1台のNavigatorサーバから行います。この辞書のセットアップ、更新を行うためのNavigatorサーバを「メンテナンス用ノード」と呼んでいます。
負荷分散システムを構成するNavigatorサーバから、それぞれ以下のようにメンテナンス用ノードを決めてください。
ローカル構成の場合
Symfoware/RDBの場合
キャピタルのサーバをメンテナンス用ノードとします。
Oracleの場合
負荷分散システムを構成しているNavigatorサーバから、任意の1台をメンテナンス用ノードとします。
メンテナンス用ノードは、特別な定義をする必要はありません。また、運用中は、分散対象のノードとしても使用することができます。
リモート構成の場合
負荷分散システムを構成しているNavigatorサーバから、任意の1台をメンテナンス用ノードとします。
メンテナンス用ノードは、特別な定義をする必要はありません。また、運用中は、分散対象のノードとしても使用することができます。
Navigatorサーバ(DBサーバ)の分散について
Navigatorサーバの分散は、Navigator Webコンポーネントから、IPCOMを通して、Navigatorサーバに振り分けます。
Navigatorサーバの各ノードのIPアドレスは、Navigator管理ツールおよびWebサーバ上にあるNavigator Webコンポーネントから直接アクセス可能である必要があります(IPCOMで設定します)。
Navigatorサーバ側のノードダウン時は、IPCOMの機能により自動縮退され、Navigator Webクライアントから再ログインすることで、運用の継続が可能です。また、ノード復旧時にはIPCOMの機能により自動組込みされます。
利用できるIPCOMの変換方式の対応表を以下に示します。
Navigatorの種類 | MACアドレス変換方式(※) | IPアドレス変換方式 |
---|---|---|
Windows版 | ○ | ○ |
Solairs版 | ○ | ○ |
Linux版 | × | ○ |
※:並列型配置も含む
Navigatorサーバへの接続は、セッションが終了するまで接続が維持されます。そのため、Navigatorサーバの分散に対する接続維持方式をIPCOMに指定する必要はありません。
IPCOMの分散方式は、ラウンドロビンによる静的な振り分け方式を選択してください。
ただし、特定のクライアントから、大量データの問い合わせなど、リソースを占有するような操作を行う可能性がある場合は、リソースの使用率に応じた分散方式を選択してください。
Navigatorサーバ分散用のIPCOMは、Navigator WebコンポーネントとNavigatorサーバの間に設置する構成と、Navigatorサーバと並列に設置する構成があります。使用するネットワーク環境に応じて、選択してください。
Navigator WebコンポーネントとNavigatorサーバの間に設置する構成
Navigatorサーバと並列に設置する構成
※「Navigatorサーバと並列に設置する構成」は、Linux版では、使用できません。
WebサーバおよびNavigator管理ツールから、NavigatorサーバのIPアドレスおよびポートに対し直接接続できるようにする必要があります。
NavigatorサーバのIPアドレスが参照できない場合
負荷分散装置の機能でNavigatorサーバのIPアドレスを参照できるようにする必要があります。詳細は、使用している負荷分散装置のマニュアルを参照してください。
負荷分散装置が特定のポートのみ通過させる場合
Navigatorサーバでは、WebサーバまたはNavigatorツールから2つのポートを使用し通信をします。セッションの確立や監視用に使用するポート(デフォルトでは30001)およびデータを転送するためのポートを通過するようにしてください。
Navigator Windowsクライアント/Navigator管理ツール
Navigator Windowsクライアント、Navigator管理ツールからの利用の場合、メンテナンス用ノードのNavigatorサーバのIPアドレスまたはサーバ名を指定して接続してください。