アプリケーション連携実行基盤では、C言語またはCOBOLで作成されたサーバアプリケーションライブラリをロードします。ライブラリのロードには、以下の2種類の方法があります。
プレロード
アプリケーション連携実行基盤のプロセス起動時に、ユーザ作成ライブラリをロードします。事前にライブラリを読み込むことにより、処理要求に対する応答性能が向上します。常時、実行要求を受け付ける処理の場合に利用します。
ダイナミックロード
処理要求を受け付けたときに、ユーザ作成ライブラリをロードし、処理終了後にアンロードします。ワークユニット起動時にユーザ作成ライブラリをロードしないため、起動性能が良くなります。また、プレロードと異なり事前にユーザ作成ライブラリをメモリに読み込まないため、使用メモリ量が少なくてすみます。大量のライブラリがあり、プレロードができない場合や、処理要求の受け付け頻度が少ない処理などの場合に利用します。
注意
・C言語アプリケーションを使用できるのは、同期アプリケーション連携実行基盤だけです。
・実行環境のOSがWindowsかつアプリケーション開発言語がC言語の場合、プロセスモードは使用できません。
初期処理および終了処理を含むユーザ作成ライブラリは、プレロードしてください。
ダイナミックロードは、以下の条件をすべて満たすときに利用できます。
COBOL実行環境の引継ぎを行わないとき
システム構築シートのCOBOL実行環境の開設・閉鎖設定がOFFまたは1(リクエストごとに初期化)の場合
最大スレッド数が1のとき
スレッドモードで1スレッドに指定、またはプロセスモードの場合
ポイント
ダイナミックロードは、ダイナミックロードをサポートする動作モードにおいて自動的に有効になります。ダイナミックロードを使用したくない場合は、ユーザ作成ライブラリをすべてプレロードのパスへ配備してください。
ダイナミックロードは、実行基盤の動作モードとCOBOL実行環境の引継ぎモードの組み合わせにより、サポートが異なります。
動作モード | COBOL実行環境の引継ぎ | ロードのサポート | |
---|---|---|---|
プレロード | ダイナミックロード | ||
プロセスモード | なし (OFF) | ○ | ○ |
なし (1:COBOL実行環境をリクエストごとに初期化) | ○ | ○ | |
あり (2:起動時に初期化) | ○ | × | |
スレッドモード (1スレッド) | なし (OFF) | ○ | ○ |
なし (1:COBOL実行環境をリクエストごとに初期化) | ○ | ○ | |
あり (2:起動時に初期化) | ○ | × | |
スレッドモード (マルチスレッド) | なし (OFF) | ○ | × |
なし (1:COBOL実行環境をリクエストごとに初期化) | ○ | × | |
あり (2:起動時に初期化) | ×(注) | ×(注) |
○:利用可、×:利用不可
注)マルチスレッドでCOBOL実行環境の引継ぎを行うことはできません。