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Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド
FUJITSU Software

9.1 概要

クライアントアプリケーションは、同期アプリケーション連携実行基盤を呼び出して処理要求を行い、処理結果を受け取る役割をもったアプリケーションです。
クライアントアプリケーションは、Javaで作成します。形態としては、サーブレット、JavaServer Pages(JSP)ベースのアプリケーションなどが利用できます。

同期アプリケーション連携実行基盤で提供されるクライアントAPIを利用することにより、各サーバアプリケーションで共通のAPIを使用したクライアントアプリケーションを開発することができます。
クライアントアプリケーションにおける操作は、beanまたはMapにデータを設定しクライアントAPIを呼び出すだけで、サーバアプリケーションごとのインタフェースを使用する必要はありません。このため、クライアントアプリケーションとサーバアプリケーションの依存関係が少なくなり、それぞれを独立して開発することができます。

Javaで作成したクライアントアプリケーションから同期アプリケーション連携実行基盤を呼び出すには、以下の3種類の方法があります。クライアントアプリケーションの種類に応じて呼出し方法を選択してください。

同期アプリケーション連携実行基盤におけるbeanの位置付け

Javaで作成したクライアントプログラムを、同期アプリケーション連携実行基盤に定義されたサーバアプリケーションと連携させるためには、JavaクライアントAPI(以降、クライアントAPIと呼びます)へサーバアプリケーションのインタフェース情報およびそれに沿ったデータを渡す必要があります。beanを利用する場合、クライアントAPIはJavaBeanに格納されているデータを、データ変換クラスを利用してサーバアプリケーションのインタフェースにあわせて変換します。以下に、それぞれの位置付けを示します。

Javaで作成したクライアントプログラムを、サーバアプリケーションと連携させるために必要なJavaBeanおよびデータ変換クラスは、以下の方法で作成することができます。

ポイント

データの格納にMapを利用する場合、beanおよびデータ変換クラスは必要ありません。サーバ側においてサーバアプリケーションのインタフェースにあわせてデータ変換が行われます。beanを利用する場合はbeanおよびデータ変換クラスが必要ですが、性能的に有利です。詳細は“9.2.6 クライアントアプリケーションで利用するデータについて”を参照してください。

C言語のサーバアプリケーションと連携する場合

C言語のサーバアプリケーションと連携する場合は、bean生成ツールで必要な情報を作成します。bean生成ツールでは、サーバアプリケーションのインタフェースを定義したIDLファイル、および付加情報を定義したアプリケーション情報入力ファイルを入力として、以下の情報を生成します。

Javaで作成したクライアントプログラムと、bean生成ツールで生成された情報をコンパイルおよびビルドして、Javaクライアントアプリケーション(jarファイル)を作成します。

以下に、bean生成ツールの機能概要を示します。

COBOLのサーバアプリケーションと連携する場合

COBOLのサーバアプリケーションと連携する場合は、COBOL開発支援ツールで必要な情報を作成します。COBOL開発支援ツールは、COBOL登録集、およびサーバアプリケーションの付加情報を入力として、以下の情報を生成します。

Javaで作成したクライアントプログラムと、COBOL開発支援ツールで生成された情報をコンパイルおよびビルドして、Javaクライアントアプリケーション(jarファイル)を作成します。

以下に、COBOL開発支援ツールの機能概要を示します。

注意

COBOL開発支援ツールが生成する以下のファイルは、クライアントアプリケーション開発では使用しませんが、サーバ側のアプリケーションを作成配備する場合に使用します。

  • COBOL実行基盤インタフェース

  • アプリケーションインタフェース定義ファイル

  • アプリケーション呼出し定義ファイル