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Interstage Application Server V12.3.0 セキュリティシステム運用ガイド
FUJITSU Software

Enterprise Edition10.2.3 HTTPトンネリングの起動方法

HTTPトンネリングを使用する場合は、クライアントアプリケーションで呼び出しているCORBA_ORB_init関数に下表に示すパラメタを指定します。


Javaアプレット以外のアプリケーションの場合

アプリケーション起動時に、パラメタとして指定します。
ただし、アプリケーション側では起動時のパラメタをCORBA_ORB_init関数に渡す作りになっている必要があります。mainの引数をCORBA_ORB_init関数にそのまま渡しているアプリケーションの場合は問題ありませんが、そうでないアプリケーションの場合はアプリケーションロジックを修正してCORBA_ORB_init関数にHTTPトンネリング用のパラメタを渡す必要があります。

Javaアプレットの場合

HTMLファイルで<param>タグを使用して、アプレット起動時のパラメタを指定します。


HTTPトンネリングのパラメタ

-ORB_FJ_HTTP

HTTPトンネリングを使用する/しないを設定します。

  • yes : HTTPトンネリングを使用する。(注1)

省略された場合、またはyes(大文字小文字は意識しない)以外の値が設定された場合は、HTTPトンネリングを使用しません。

-ORB_FJ_SSL

HTTPトンネリング使用時に、SSL通信を行う/行わないを設定します。

  • yes : SSL通信を行う。

アプレットのダウンロードでHTTPSが使用されず、パラメタが省略された場合、またはyes(大文字小文字は意識しない)以外の値が設定された場合は、SSL通信を行いません。
アプレットのダウンロードでHTTPSを使用した場合は、パラメタの有無および設定内容にかかわらず、SSL通信を行います。

-ORB_FJ_HTTPGW

HTTPトンネリングを処理するゲートウェイを指定します。省略時は、HTTPトンネリングを使用しません。(注2)
なお、SSL通信を行う場合の書式を指定すると、「-ORB_FJ_SSL」パラメタの設定内容にかかわらずSSL通信を行います。「-ORB_FJ_SSL」パラメタに「yes」を設定すると、以下の書式にかかわらずSSL通信を行います。

  • SSL通信を行う場合の書式
    https://ホスト名/URL名

  • SSL通信を行わない場合の書式
    http://ホスト名/URL名

ホスト名

HTTP-IIOPゲートウェイが動作するWebサーバを指定します。

URL名

od-httpgwを指定します。URL名にはLocationディレクティブのURLを指定します(詳細は「Interstage HTTP Server 運用ガイド」参照)。


1)

yesを指定した場合、CORBA_ORB_init()にパラメタで通知されたargc,argvの値を設定するとHTTPトンネリング機能が有効になります。

2)

「-ORB_FJ_HTTPGW」に渡す引数として、指定可能なホスト名の形式を以下に示します。

http://ホスト名・IPv4アドレス/URL名
http://ホスト名・IPv4アドレス:ポート番号/URL名
http://[IPv6アドレス]/URL名
http://[IPv6アドレス]:ポート番号/URL名
https://ホスト名・IPv4アドレス/URL名
https://ホスト名・IPv4アドレス:ポート番号/URL名

IPv6形式のアドレスを使用する場合は、大カッコ(「[」 と 「]」)で囲む必要があります。
なお、IPv6環境ではSSL機能が使用できないため、「https」は指定できません。


パラメタの指定方法

アプリケーションタイプ別のパラメタ指定方法を説明します。


注意

HTTPトンネリング固有の注意事項以外については、使用するクライアントランタイム(プレインストール型クライアントおよびPortable-ORB)の制限事項ならびに注意事項が適用されます。


Javaアプレット以外のアプリケーションの場合

クライアントアプリケーション(sample_c)を起動する場合、パラメタを以下のように指定します。


  sample_c -ORB_FJ_HTTP yes -ORB_FJ_SSL yes
      -ORB_FJ_HTTPGW  http://host.com/od-httpgw

注意

  • クライアントアプリケーションでは、富士通拡張インタフェースのCORBA_ORB_net_disconnect()を使用し、使用した通信資源を解放してください。なお、SolarisまたはLinuxの場合は、通信資源は自動的に解放されるため不要です。

  • Windowsの場合、通信資源が自動的には解放されません。このため、通信資源の解放を行わずにクライアントアプリケーションの起動/終了を繰り返すと、通信資源がリークします。この場合、サーバ側でconfigファイルのmax_IIOP_resp_conの値に設定されたコネクションの数が不足し、COMM_FAILURE例外が通知されることがあります。また、通信資源の不足が発生し、od40004メッセージなどが出力される場合があります。

  • HTTPトンネリングに使用できるアプリケーション種別はC,C++,Java,COBOL,OOCOBOLで作成されたクライアントアプリケーションです。 OLE-CORBAゲートウェイからは使用できません。


Javaアプレットの場合

Javaアプレットを使用する場合のHTMLの記述例を以下に示します。
なお、HTMLにパラメタを記述する場合、パラメタ名のハイフン(「-」)は指定しません。


プレインストール型Javaライブラリを使用する場合

  <HTML>
  <HEAD><!--demo.html-->
  <TITLE>Java sample Applet </TITLE>
  </HEAD>
  <BODY>
  <H1>Java sample Applet</H1>
  <applet code="Sample.class"  width=300  height=250>
  <PARAM NAME=ORB_FJ_HTTP VALUE=yes>
  <PARAM NAME=ORB_FJ_SSL VALUE=yes>
  <PARAM NAME=ORB_FJ_HTTPGW VALUE=http://host.com/od-httpgw>d
  </applet><BR>
  </BODY>
  </HTML>

Javaアプレットを使用する場合のHTMLファイルの記述方法については、「アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)」の「アプリケーションの開発(Java言語)」を参照してください。