外字連携形式の転送ファイルを使用して、JEF基本辞書への移入を行うにはIMPTPATN制御文を利用します。
他システムの外字(利用者定義文字)を、転送ファイルからJEF基本辞書に格納する機能です。
本機能で、日本語資源管理から取り出した転送ファイル中の外字を、JEF基本辞書に格納します。
(本機能は、ADJUST V12L10 L95051以降サポート。)
IMPTPATN制御文の実行において必要なファイル、実行制御文、記述形式については、ADJUSTのマニュアルを参照してください。
記述形式
オペレーション | オペランド |
IMPTPATN | TFILE(転送ファイルDD/FD名) SIZE(横ドット数,縦ドット数) [STYLE({1|2})] [{REP|NOREP}] |
オペランドの説明
転送ファイルに割り当てられたDD/FD名(MSP系:DD名、XSP:FD名)を指定します。
本機能においては、転送ファイルより移入する外字を取り出し、JEF基本辞書に格納します。
転送ファイルの形式は外字連携形式(RCF)です。
なお、本オペランドは、必ず指定しなければなりません。
注意
データは、バイナリデータです。
外字をJEF基本辞書の、どのサイズに移入するかを指定します。
外字のサイズは、16~66ドットの任意のサイズが指定可能です。
転送ファイルに格納されている外字のサイズと、指定したサイズが異なる場合は、自動的に拡大/縮小されてJEF基本辞書に格納されます。
なお、本オペランドは、必ず指定しなければなりません。
移入する外字の書体を書体番号の数字で指定します。
明朝体
ゴシック体
なお、本オペランドを省略した場合は、書体コード1が指定されたものとみなされます。
JEF基本辞書に、同一コードの外字がすでに存在する場合、置き換えを行うかどうかを指定します。
なお、本オペランドを省略した場合は、“NOREP”が指定されたものとみなされます。
置き換えを行います。
置き換えを行いません。
移入JCL例を以下に示します。
例
移入JCL例
OS IV/MSPの場合
//GCTRNT EXEC PGM=JODGCTRN,REGION=1024K //SYSPRINT DD SYSOUT=* //SYSSAVEO DD DSN=ADJUST.SAVEO,DISP=(NEW,DELETE),SPACE=(TRK,(10,10)), // UNIT=SYSDA //SYSUT1 DD DSN=&&SYSUT1,DISP=(NEW,DELETE),SPACE=(TRK,(10,10)), // UNIT=SYSDA //IMPT DD DSN=ADJUST.PATN,DISP=SHR //SYSKPATN DD DSN=SYS1.KPATNLIB,DISP=SHR //SYSIN DD * IMPTPATN TFILE(IMPT) SIZE(32,32) REP /*
OS IV/XSPの場合
\ GCTRN EX JODGCTRN,RSIZE=1024 \ FD SYSPRINT=DA,VOL=WORK,TRK=(10,10),SOUT=T \ FD SYSSAVEO=DA,FILE=ADJUST.SAVEO \ FD SYSUT1=DA,FILE=ADJUST.SYSUT1 \ FD TENSO=DA,FILE=ADJUST.PATN \ FD SYSKPATN=DA,FILE=SYS.XSPEX.KPATNLIB \ FD SYSIN=* IMPTPATN TFILE(TENSO) STYLE(1) SIZE(32,32) REP \ JEND
TRANS形式の転送ファイルを使用して、JEF基本辞書への移入する場合にはTRANS制御文を指定します。
JEF基本辞書に格納されている外字を、転送ファイルに出力します。
また、転送ファイルから外字を取り出し、JEF基本辞書に格納します。
本機能で日本語資源管理に外字を登録するための転送ファイルが作成されます。
また、日本語資源管理から取り出した転送ファイル中の外字を、JEF基本辞書に格納します。
TRANS制御文の実行において必要なファイル、実行制御文、記述形式については、ADJUSTのマニュアルを参照してください。
記述形式
オペレーション | オペランド |
TRANS | TPATN(転送ファイルDD/FD名) [,TYPE((ドット数H,ドット数V [,[書体コード][,FULL]]))] [,{EXPORT|IMPORT}] [,{REP|NOREP}] |
オペランドの説明
転送ファイルに割り当てられたDD/FD名(MSP系:DD名、XSP:FD名)を指定します。
転送ファイルには、利用者定義文字が格納されます。転送ファイルの形式はTRANS形式(TRN)です。なお、本オペランドを省略することはできません。
注意
データは、バイナリデータです。
文字パターンのサイズ、書体、体形を指定します。
本オペランドが省略された場合は、MASTER制御文で指定された値が採用されます。
文字パターンの横方向のドッド数を、3けた以内の整数で指定します。
指定できる文字サイズについては、“Charset Manager 使用手引書 日本語資源管理編”の“付録B フォントシステム一覧表”を参照してください。
文字パターンの縦方向のドッド数を、3けた以内の整数で指定します。
指定できる文字サイズについては、“Charset Manager 使用手引書 日本語資源管理編”の“付録B フォントシステム一覧表”を参照してください。
文字パターンの書体を数字で指定します。
明朝体
ゴシック体
文字パターンの体形(全角)を指定します。
注意
日本語資源管理で使用できる体形はFULL(全角)だけです。
JEF基本辞書より移出処理を行います。(日本語資源管理への登録)
JEF基本辞書への移入処理を行います。
JEF基本辞書への移入処理の場合に指定するオペランドです。
格納する文字パターン(JEFコード)がすでにJEF基本辞書中に存在する場合、移入する文字パターンと置き換えるかどうかを指定します。
本オペランドが省略された場合は、MASTER制御文で指定された値が採用されます。
また、移出処理で本オペランドを指定した場合は、無視されます。
置き換えます。
置き換えません。
注意
以下のオペランドを省略した場合の値をMASTER制御文で設定することができます。
MASTER制御文で、とくに省略値を指定しなかった場合には、明朝体、全角、32×32(文字サイズ)、NOREPが省略値として設定されます。
MASTER制御文については、ADJUSTのマニュアルを参照してください。
横方向の文字サイズ(ドット数H|32)
縦方向の文字サイズ(ドット数V|32)
書体コード(1(明朝体)|2(ゴシック体))
体形(FULL(全角))
置き換え指定(REP|NOREP)
利用者定義領域の特定の文字コードを、選択するために使用する補助制御文です。
本補助制御文が指定されなかった場合は、利用者定義領域のすべての文字コードが選択されます。
また、流通先システムへ移入する場合は、転送ファイルに含まれるすべての文字コードが選択されます。
記述形式
オペレーション | オペランド |
{SELECT | SEL } | CODE(文字コード1[:文字コード2] [,文字コード1[:文字コード2]]・・・) |
オペランドの説明
処理対象の文字コードを利用者定義領域の範囲内(80A1~A0FE)から指定します。
単一指定する場合は、文字コード1だけ指定します。文字コード1を省略して、文字コード2だけ指定することはできません。
範囲指定する場合は、対象となる先頭の文字コードを文字コード1に、末尾の文字コードを文字コード2に指定します。文字コード1と文字コード2の関係は、文字コード1≦文字コード2です。
移入JCL例を以下に示します。
例
移入JCL例
OS IV/MSPの場合
//PADM EXEC PGM=JRQPADM,REGION=1024K //SYSPRINT DD SYSOUT=* //SYSLIST DD SYSOUT=* //SYSKPATN DD DSN=SYS1.KPATNLIB,DISP=SHR //TRANS DD DSN=ADJUST.TRANS,DISP=SHR //SYSIN DD * - MASTER PATN - TRANS TPATN(TRANS),TYPE((32,32,1,FULL)),IMPORT,REP - SELECT CODE(9FA1:A0FE) - END /* //
OS IV/XSPの場合
\ PADM EX JRQPADM,RSIZE=1024 \ FD LIST=DA,VOL=WORK,TRK=(5,5),SOUT=A \ FD KPATN=DA,FILE=SYS.SYSTEM.KPATNLIB,VOL=SYSRES \ FD TRANS=DA,FILE=ADJUST.TRANS,TRK=(10,5),VOL=TRANS1 \ FD COIN=* - MASTER PATN - TRANS TPATN(TRANS),TYPE((32,32,1,FULL)),IMPORT,REP - SELECT CODE(9FA1:A0FE) - END \ JEND
転送ファイルによる、FONTLIBへの移入処理はサポートされていません。
FONTLIBへの移入処理を行う場合には、“Charset Manager 使用手引書 日本語資源管理編”の“4.9 ホストとの連携”を使用してください。