本書は、以下のソフトウェアの機能、設定方法および運用方法について説明します。
ソフトウェア(機能名) | 略称 | 説明 |
---|---|---|
Global Disk Services | GDS | PRIMECLUSTER が提供するボリューム管理ソフトウェア |
Global Disk Services Snapshot | GDS Snapshot | PRIMECLUSTER GDS Snapshot が提供する GDS のオプションソフトウェア |
本書の目的
本書は、GDS および GDS Snapshot の使用方法を理解し、環境設定、運用および保守を行えることを目的としています。
本書の読者
本書は GDS および GDS Snapshot の運用管理を行うすべてのユーザと、GDS 環境で動作するアプリケーションを作成するプログラマを対象にしています。
本書の構成
本書は以下のように構成されています。
○:読んでいただきたい項目
見出し | 内容 | 運用者 | 管理者 |
---|---|---|---|
第1章 機能 | GDS および GDS Snapshot の機能概要について説明しています。 | ○ | ○ |
第2章 オブジェクト | GDS および GDS Snapshot を構成するオブジェクトの内容について説明しています。 | ○ | ○ |
第3章 GDS 運用管理ビューの起動と終了 | GDS 運用管理ビューの起動/終了方法、および起動のために必要なブラウザ環境について説明しています。 | ○ | ○ |
第4章 運用管理ビューの画面要素 | GDS を利用するうえで必要な運用管理ビューの内容について説明しています。 | ○ | ○ |
第5章 操作 | GDS の操作の流れや、設定、運用、保守などの方法について説明しています。 | ○ | ○ |
第6章 バックアップとリストア | GDS の管理下にあるディスクデータのバックアップとリストアの方法について説明しています。 | ○ | ○ |
第7章 コマンドによるシステムディスクミラーリングの設定と解除 | システムディスクミラーリングのコマンドによる設定方法と解除方法について説明しています。 | - | ○ |
付録A 留意事項 | GDS を使用する際に必要な規約、注意事項および設定上の指針について説明しています。 | - | ○ |
付録B Web-Based Admin View のログ参照 | 別冊の「PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書」を参照してください。 | - | ○ |
付録C Web-Based Admin View 動作環境設定 | 別冊の「PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書」を参照してください。 | ○ | ○ |
付録D コマンドリファレンス | GDS および GDS Snapshot で使用できるコマンドについて説明しています。 | - | ○ |
付録E GDS のメッセージ | GDS および GDS Snapshot の設定や運用を行う際に表示される GDS のメッセージの内容、原因および対処方法について説明しています。 | ○ | ○ |
付録F トラブルシューティング | GDS が管理しているオブジェクトや物理ディスクに異常が発生した場合の対処方法について説明しています。 | - | ○ |
付録G よく尋ねられる質問 (FAQ) | GDS および GDS Snapshot でよく尋ねられる質問 (FAQ) についてまとめています。 | ○ | ○ |
付録H サーバとストレージの移行 | GDS を使用しているシステムにおいて、サーバやストレージを新しい装置に移行する方法について説明しています。 | ○ | ○ |
付録I 災害対策 | GDS を使用しているシステムの災害対策システムを構築、運用する方法について説明しています。 | ○ | ○ |
付録J クローニング | GDS のインストールおよび設定が行われている既存のシステムを複製して別のシステムを作成する方法について説明しています。 | ○ | ○ |
付録K GDS の起動スクリプトと起動デーモン | GDS の起動スクリプトと起動デーモンについて説明します。 | - | ○ |
付録L GDS の SMF サービスとポート番号 | GDS の SMF サービスと起動デーモン、使用するポート番号について説明します。 | - | ○ |
付録M リリース情報 | GDS および GDS Snapshot の新機能、マニュアル変更内容、および、バージョンごとの仕様変更について説明します。 | ○ | ○ |
用語集 | GDS および GDS Snapshot の用語について解説しています。必要に応じて参照してください。 | ○ | ○ |
GDS : Global Disk Services
GDS Snapshot : Global Disk Services Snapshot
関連マニュアル
以下のマニュアルを必要に応じて参照してください。
PRIMECLUSTER コンセプトガイド
PRIMECLUSTER 導入運用手引書
PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書
PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書
PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書
PRIMECLUSTER Global File Services 説明書
ソフトウェア説明書 PRIMECLUSTER(TM) GDS
PRIMECLUSTER GDS インストールガイド
ソフトウェア説明書 PRIMECLUSTER(TM) GDS Snapshot
PRIMECLUSTER GDS Snapshot インストールガイド
FJQSS (資料採取ツール) ユーザーズガイド
マニュアルの印刷について
マニュアルの印刷をする場合には、PDF ファイルを利用してください。
PDF ファイルの参照・印刷には、Adobe Reader が必要です。Adobe Reader の入手方法については、Adobe Systems Incorporated.(アドビシステムズ社)のホームページを参照してください。
本書の表記について
本書中の表記方法は以下のとおりです。
【4.3A10】は、GDS 4.3A10の場合の説明であることを示しています。
【4.3A20以前】は、GDS 4.3A20以前の場合の説明であることを示しています。
【4.3A20以降】は、GDS 4.3A20以降の場合の説明であることを示しています。
【4.3A40以降】は、GDS 4.3A40以降の場合の説明であることを示しています。
マニュアルページのセクション番号
本製品のマニュアル、ヘルプ、メッセージでは、コマンド名やファイル名の後にマニュアルページのセクション番号を括弧付きで示しています (例:cp(1)) 。
記載されているセクション番号は、Oracle Solaris 11.3 以前のセクション番号です。
Oracle Solaris 11.4 以降では、一部のセクション番号が変更されていますので、下表に従って読み替えてください。
Solaris 11.3 以前の | Solaris 11.4 以降の | 内容 |
---|---|---|
1M | 8 | システム保守・管理コマンド |
4 | 5 | ファイル形式 |
5 | 7 | その他 |
7 | 4 | デバイス特殊ファイル |
ポイント
ポイントとなる内容について説明します。
注意
注意する項目について説明します。
参考
参考となる内容を説明します。
参照
参照するマニュアル名などを説明します。
略称
ETERNUS SF AdvancedCopy Manager を ACM と略しています。
Oracle Solaris は、Solaris、Solaris Operating System、または Solaris OS と記載することがあります。
Oracle Solaris 10 を Solaris 10 と略しています。
Oracle Solaris 11 を Solaris 11 と略しています。
Oracle Solaris 11.1 を Solaris 11.1 と略しています。
Oracle Solaris ゾーンを Solaris ゾーンと略しています。
Oracle VM Server for SPARC を Oracle VM と略しています。
輸出管理規制について
本ドキュメントを輸出または第三者へ提供する場合は、お客様が居住する国および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認のうえ、必要な手続きをおとりください。
商標について
Microsoft および Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
その他のすべての商標は、それぞれの所有者に帰属します。
Microsoft Corporation のガイドラインに従って画面写真を使用しています。
Oracle と Java は、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
Dell EMC、EMC、PowerPath、SAN Manager、SRDF、Symmetrix および Time Finder は EMC Corporation の商標または登録商標です。
PRIMECLUSTER は、富士通株式会社の登録商標です。
その他各種製品名は、各社の製品名称、商標または登録商標です。
お願い
本書を無断で他に転載しないようお願いします。
本書は予告なしに変更されることがあります。
出版年月および版数
2015年 6月 第4版 2015年 7月 第4.1版 2015年12月 第4.2版 2017年 2月 第4.3版 2019年 4月 第4.4版 |
All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 2012-2019
追加・変更内容 | 変更箇所 | 版数 |
---|---|---|
SAS3.0(12Gbps SAS)をサポートしました。 | 5.3.4 ディスク交換 | 第4.1版 |
エラーメッセージ「device is MPxIO disabled」についての説明を変更しました。 | A.2.1 物理ディスクドライバ | |
注意事項を変更しました。 | F.3.1 sdxsystem - システムディスクミラーリングの強制解除 | |
注意「PRIMECLUSTERシステムの場合」に説明を追加しました。 | 5.1 操作の流れ | 第4.2版 |
クラスタアプリケーションに登録されているクラスのクラス名を変更する手順の説明を追加しました。 | 5.4.1 クラス構成 | |
ボリュームにファイルシステムが作成されている場合に必要な手順を追加しました。 | 5.5.2 ボリュームの削除 | |
注意「/etc/vfstabファイルと/etc/systemファイルの権限」を追加しました。 | 6.3.6 バックアップ手順 | |
不要なシステム再起動手順を削除しました。 | 6.6.3 バックアップ用ディスクからのリストア | |
「ZFSミラー方式のシステムディスクの交換」に注意事項を追加しました。 | A.2.9 ZFS ブート環境におけるシステムディスクのミラーリング | |
Dell EMC PowerPathのアップグレードを行うときに必要な手順の説明を追加しました。 | A.2.26 Dell EMC PowerPathのアップグレード | |
内部エラーメッセージ26000の説明と対処に説明を追加しました。 | E.2.4 内部エラーメッセージ (26000) | |
タイトルを変更しました。 | F.1.8 Dell EMC 社製ストレージ装置に関する異常 | |
ボリューム上のファイルシステムの修復方法の説明を追加しました。 | F.1.10 ファイルシステムに関する異常 | |
ローカルクラスの設定情報の削除の手順を変更しました。 | J.5 複製先のシステムの設定 | |
注意「大容量の EFI ラベル付きディスク」を追加しました。 | 5.2 設定 | 第4.3版 |
リソースを削除するコマンドを変更しました。 | 5.2.3.1 クラス構成 | |
参考「ディスクサイズ」を追加しました。 | 5.2.3.4 ボリューム構成 | |
注意「ミラー先ディスクの初期化」を追加しました。 | 6.1.2 リストア手順 | |
PRIMEPOWER の記事を削除しました。 | 6.1.2 リストア手順 | |
物理スライス名を調べる手順を変更しました。 | 6.2.1 バックアップ手順 | |
クラスタシステムの場合の手順を追加しました。 | 6.6.3 バックアップ用ディスクからのリストア | |
リストア先のディスクにラベルを付ける手順を追加しました。 | 6.6.3 バックアップ用ディスクからのリストア | |
「A.2.6 グループサイズ」を追加しました。 | A.2.6 グループサイズ | |
「占有スライスのサイズ」にルートクラスの説明を追加しました。 | A.2.7 ディスクサイズ | |
「大容量の EFI ラベル付きディスクの登録/削除」を追加しました。 | A.2.7 ディスクサイズ | |
32 ビットの Solaris の説明を削除しました。 | A.2.11 キープディスク | |
交換後のディスクのデバイス名を特定する手順を変更しました。 | A.2.18 ディスクの交換 (SAS) | |
「A.2.25 除外リスト」を追加しました。 | A.2.25 除外リスト | |
GDS の除外リストの説明を追加しました。 | A.2.26 Dell EMC 社製ストレージ装置を使用する場合 | |
ライブマイグレーションを行う場合の注意事項を追加しました。 | A.2.39 Oracle VM 環境での使用方法 | |
サービスドメインとゲストドメインの両方で GDS を使用する場合の注意事項を追加しました。 | A.2.39 Oracle VM 環境での使用方法 | |
ホットスペア機能についての注意事項を追加しました。 | A.2.39 Oracle VM 環境での使用方法 | |
「カーネルゾーンで GDS を使用する方法」に説明を追加しました。 | A.2.40 Solaris カーネルゾーン環境での使用方法 | |
GDS のインストール処理中に出力された場合の説明を追加しました。 | E.3.1 停止メッセージ (40000 - 40099) | |
GDS のインストール処理中に出力される内部エラーメッセージの説明を追加しました。 | E.3.5 内部エラーメッセージ (48000) | |
「(4) システムがブートできない (全ブートディスク装置の故障)。」の「対処」に、物理ディスク名を確認する方法の説明を追加しました。 | F.1.5 システムディスクに関する異常 | |
「(5) 共用ディスク上のファイルシステムの使用率が 100% である。」の「対処」のクラスタアプリケーション起動方法を変更しました。 | F.1.9 クラスタシステムに関する異常 | |
移行先のストレージにディスクラベルを付ける手順を追加しました。 | H.2.2 ストレージ装置のコピー機能とsdxconfig コマンドを利用する方法 | |
GDS の起動スクリプトと起動デーモンの説明を追加しました。 | 付録K GDSの起動スクリプトと起動デーモン | |
GDS の SMF サービスとポート番号の説明を追加しました。 | 付録L GDSのSMFサービスとポート番号 | |
ホスト名の説明を変更しました。 | 3.2.1 Web-Based Admin View 操作メニューの起動 | 第4.4版 |
注意 「Web-Based Admin View が起動しない場合」 を変更しました。 | 3.2.1 Web-Based Admin View 操作メニューの起動 | |
注意 「システムディスク設定前の確認」 を追加しました。 | 5.2.1 システムディスク設定 | |
注意 「システムディスク設定完了後の確認」 を追加しました。 | 5.2.1 システムディスク設定 | |
注意 「ZFS ミラー方式のシステムディスクの交換」 を追加しました。 | 5.3.4 ディスク交換 | |
注意 「ボリューム属性変更の前提条件」 にボリューム名変更の条件を追加しました。 | 5.4.3 ボリューム構成 | |
注意 「ボリューム名の変更に伴う特殊ファイルパス名の変更」 を変更しました。 | 5.4.3 ボリューム構成 | |
共用クラスまたはローカルクラスを使用しているシステムのバックアップおよびリストアの前後に必要な設定の説明を追加しました。 | 6.1 システムディスクのバックアップ/リストア時に必要な作業 | |
共用クラスまたはローカルクラスを使用している場合に必要な手順を追加しました。 | 6.2.1 バックアップ手順 | |
Solaris 11.4 以降の手順を追加しました。 | 6.2.2 リストア手順 | |
クラスタシステムで必要な手順を追加しました。 | 6.9.2 リストア手順 | |
注意 「Solaris 11.4 以降の SAN ブート環境 (FC 接続)」 を追加しました。 | 第7章 コマンドによるシステムディスクミラーリングの設定と解除 | |
注意 「システムディスクミラーリング設定前後の確認と情報採取」 を追加しました。 | 7.3 UFS ブート環境のシステムディスクミラーリング | |
ETERNUS を使用する場合の I/O 応答時間の推奨値の説明を変更しました。 | 8.6.1 設計に関する留意事項 | |
MPxIO に関する注意事項を変更しました。 | A.2.1 物理ディスクドライバ | |
「注意」 に Solaris 11.4 以降の SAN ブート環境 (FC 接続) の注意事項を追加しました。 | A.2.1 物理ディスクドライバ | |
ETERNUS マルチパスドライバをアップグレードする場合も対象とする手順にしました。 | A.2.28 マルチパスソフトウェアのアップグレード | |
「クラスに登録されているディスクの容量拡張」 を追加しました。 | A.2.30 オンラインボリューム拡張 | |
「ローカルクラスで ZFS を使用する場合」 に zpool import コマンド実行時に -N オプションの指定が必要なことを記載しました。 | A.2.42 ZFSを使用する場合 | |
コマンドの一覧表にマニュアルページのセクション番号を記載しました。 | 付録D コマンドリファレンス | |
注意 「man(1) コマンドで本製品のコマンドのマニュアルページを参照する場合」 を追加しました。 | 付録D コマンドリファレンス | |
scope サブオプションの説明を変更しました。 | D.2 sdxdisk - ディスクの操作 | |
「機能説明」 に多重実行と連続実行の注意事項を追加しました。 | D.6 sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示 | |
基本オプション -S の説明に、クラスタシステムの場合の説明を追加しました。 | D.12 sdxparam - 構成パラメタ操作 | |
構成パラメタ copy_delay の説明を変更しました。 | D.12 sdxparam - 構成パラメタ操作 | |
エラーメッセージ 60126 の対処の手順を変更しました。 | E.4.1 エラーメッセージ (60000 - 60499) | |
エラーメッセージ 60368 の説明を変更しました。 | E.4.1 エラーメッセージ (60000 - 60499) | |
警告メッセージ 5123 の説明と対処を変更しました。 | E.5.2 警告メッセージ (5000,5100 - 5199) | |
「(1) ディスクが DISABLE 状態である。」のディスク故障が原因の場合の対処方法を変更しました。 | F.1.2 ディスク状態に関する異常 | |
「(4) システムがブートできない (全ブートディスク装置の故障)。」 の 「対処」 において、CD-ROM 装置からシステムを起動したときにシステムディスクに対して MPxIO が無効になる場合の手順を変更しました。 | F.1.5 システムディスクに関する異常 | |
「(4) システムがブートできない (全ブートディスク装置の故障)。」 の 「対処」 の [復旧手順] に、Solaris 11.4 以降の手順を追加しました。 | F.1.5 システムディスクに関する異常 | |
「(7) ZFS ブート環境でシステムがブートできない (ルートクラスの占有スライスの異常)。」 の 「対処」 に Solaris 11.4 以降の手順を追加しました。 | F.1.5 システムディスクに関する異常 | |
sdxsnap.sh の説明を変更しました。 | F.2 トラブル調査資料の採取方法 | |
手順を変更しました。 | I.1 災害対策システムの構築 | |
運用システムと災害対策システムのデータを同期化する際の手順の説明を追加しました。 | I.2 運用システムと災害対策システムのデータの同期化 | |
注意 「Unified Archives」 を追加しました。 | J.4 ディスクデータの複製 |
GDS : Global Disk Services
GDS Snapshot : Global Disk Services Snapshot