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Systemwalker Desktop Patrol 解説書
FUJITSU Software

2.1.2 インベントリ情報

収集された情報がどの部門の情報か、誰が管理しているPCかすぐ分かるように、Systemwalker Desktop Patrolのインベントリ収集機能では、インベントリ情報に、ユーザーID、PC名を付与して一緒に収集します。これにより、部門改編が頻繁に行われるような場合や、PCが移動されるような場合でも、PCの所在、部門を追跡できます。

インベントリ情報として収集・参照できる内容は以下のとおりです。

これらの情報は、メインメニューの[PC情報]-[インベントリ情報]画面で表示されます。

また、V14.2.0以降のSystemwalker Desktop Keeperを導入しているシステムでは、「ログ検索画面」および「ログ詳細画面」の「資産情報」のリンクをクリックすることで、Systemwalker Desktop Patrolの上記の情報を表示できます。

各情報の表示内容、および表示イメージは以下のとおりです。

基本情報(OS情報、ハードウェア情報)

PCの基本情報(OS情報、ハードウェア情報)を収集します。

ハードウェア情報は、使用しているOS(Operating System)によって、収集可能なインベントリ情報が異なり、確認できる項目が異なります。以下の表に、それぞれ収集できるハードウェア情報を示します。

分類

項目名

7/8.1/10

7 64bit/
8.1 64bit/10 64bit

2008

2008 64bit/
2012/
2016/
2019

備考

基本情報

PC属性

BIOSバージョン

コンピュータ名

ドメイン名

ドメインの設定がされていない場合は、ワークグループ名を獲得します。

ログイン名

CPU名

クロック数

CPU数

CPU詳細

メモリサイズ

[コントロールパネル]-[システム]に表示される[実装メモリ(RAM)]とは異なります。

スワップファイルサイズ

キーボードタイプ名

インストール言語

マウスタイプ名

マウスボタン数

PCベンダ名

PCモデル

PCシリアル番号

1次キャッシュ/
2次キャッシュ

OS情報

OS

OSビルド番号

サービスパック

「ServicePack X」のように表示されます。
Windows Server 2008 R2の場合は、“, R2”を付加します。
例) Service Pack 1, R2

DOSバージョン

×

×

OSの使用者名

Windows 7、Windows 8.1、Windows 10の場合、OSインストール時に最初に作成したユーザー名を収集します。
2008、2008 64bit版、2008 R2、2012、2016、2019の場合、“Windows ユーザー”を収集します。

OSの組織名

OSのプロダクトID

Windowsディレクトリ名

システムディレクトリ名

書き込み保護(注1)

WSUSの使用(注2)

イントラネットのMicrosoft更新サービス(注3)

コンピュータグループの設定(注2)

コンピュータグループ名(注3)

Office入手先

×

Office365の場合に収集します。

×

Office2019の場合、Windows 10およびWindows Server 2019で収集します。

ディスプレイ情報

画面解像度(注4)

ビデオアダプタ

ビデオメモリサイズ

色数

スクリーンセーバー名(注4)

モニタ名

画面リフレッシュレート(注4)

ドライブ情報(注4)

ドライブ名

ドライブ種別

ドライブ容量

ドライブ空き容量

ボリュームラベル

ファイルシステム種別

BitLocker状態(注7)

BitLocker回復パスワード(注7)

パスワードID

回復パスワード

CD-ROM情報

装置名

ディスク情報

メーカ名

モデル名

ディスク容量

ディスクIF

説明

メモリ情報

デバイスロケータ

サイズ

ネットワークカード情報(注5)

ネットワークカード

複数獲得できます。

複数枚のネットワークカードをグルーピングしている場合は、論理名を獲得します。

MACアドレス

複数獲得できます。

TCP/IP情報(注6)

ホスト名

複数獲得できます。

IPアドレス

サブネットマスク

デフォルトゲートウェイ

DHCPサーバ

DNSサーバ

ネットワーク共有情報(注4)

ネットワークパス名

ネットワークプロバイダ名

ドライブ名

プリンタ情報(注4)

プリンタ名

プリンタ種別

○:収集できます。

△:OSや機種によっては、収集できない場合があります。

×:収集できません。

-:収集しない、または該当情報なし。

7:Windows 7

7 64bit:Windows 7 64ビット版

8.1:Windows 8.1

8.1 64bit:Windows 8.1 64ビット版

10:Windows 10

10 64bit:Windows 10 64ビット版

2008:Windows Server 2008

2008 64bit:Windows Server 2008 64ビット版

2012:Windows Server 2012

2016:Windows Server 2016

2019:Windows Server 2019

注1)
  • Windows10以外のOSでは“なし”が収集されます。

  • Windows10ではPCの状態(なし/無効/有効)が収集されます。

  • 収集に失敗した場合は“なし”が収集されます。

注2)
  • Windows 10 Homeでは“使用しない”が収集されます。

  • Windows 10 Home以外のOSではPCの状態(使用する/使用しない)が収集されます。

  • 収集に失敗した場合は“使用しない”が収集されます。

注3)
  • Windows 10 Homeでは“ ”(空文字列)が収集されます。

  • Windows 10 Home以外のOSではPCの設定状態が収集されます。

  • 収集に失敗した場合は“ ”(空文字列)が収集されます。

注4)

エージェントモードのインベントリ収集では、以下のハードウェア情報を収集できません。コマンドモードのインベントリ収集は、問題なく情報の収集が行えます。

  • 画面解像度

    Windows 7、Windows 8.1、Windows 10、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012、Windows Server 2016およびWindows Server 2019 においては、1024x768となります。

  • スクリーンセーバー名

    「画面のプロパティ」でユーザーが設定したスクリーンセーバーは、収集できません。ログオン時に表示するようにあらかじめOSが設定しているWindows ロゴのスクリーンセーバーを収集します。

  • 画面リフレッシュレート

    Windows 7、Windows 8.1、Windows 10、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012、Windows Server 2016およびWindows Server 2019においては、60Hzとなります。

  • ドライブ情報

    ネットワークドライブはログインユーザー単位の動的な情報のため、ログインユーザーが実行するコマンドモードCTでは収集できます。サービス経由(SYSTEM権限)のエージェントモードでは情報が参照できません。

    CTが参加しているドメインに属するマシンの共有フォルダをネットワークドライブに割り当てている場合は収集できます。

  • ネットワーク共有情報

    ネットワーク共有情報は、収集できません。

  • プリンタ情報

    ネットワークプリンタの情報は、コマンドモードでインベントリ収集を行う場合は収集できます。エージェントモードでインベントリ収集を行う場合は収集できません。

注5)
  • DHCP運用時に、DHCPサーバが存在しないなどにより、IPアドレスを解決できない場合は、APIPA(Automatic Private IP Addressing)を使って、ネットワーク接続のIP(Internet Protocol)構成が自動化されます。そのとき、PCは、Microsoft社が予約している169.254.0.1から169.254.255.254 までのIP アドレス範囲で、アドレスを決めるため、プライベートIPアドレスが自動的に割り当てられ、その値を獲得します。

  • TCP/IP代替アドレスの設定がされている場合は、DHCPサーバで割り振られたTCP/IPの値を獲得します。

  • DHCPサーバが存在しない場合には、自動プライベートIPアドレス、またはユーザー構成で設定されているTCP/IPの値を獲得します。DHCP運用している場合にDHCPサーバを獲得します。

  • 以下の場合、インベントリ収集時にネットワークカード情報とTCP/IP情報は獲得されません。または、IPアドレスにNULLが設定されます。または、インベントリ情報が収集されません。

    • ネットワークカードが実装されていなかった場合

    • ネットワークカードが無効となっていた場合

    • ネットワークケーブルが外れていた場合

    • DHCP環境でIPアドレスが割り当たらなかった場合

    • 無線LAN環境でIPアドレスが割り当たらなかった場合

    • 有効なIPアドレスを持つ「イーサネットアダプター」がない場合

    インベントリ情報が収集されない場合は、以下のどれかの方法でインベントリ収集を行ってください。

    1. コマンドモードCTでインベントリ収集する。

    2. 既存の「イーサネットアダプター」にLANケーブルを接続し、リンクアップする。

    3. アダプターの属性が「イーサネットアダプター」となる、VPN機構をPPP上で利用する。

注6)

PCのネットワーク設定がIPv6環境であった場合、IPv6のネットワーク情報を収集して、サーバに通知します。また、IPv4環境とのデュアルスタック環境であった場合は、IPv4のネットワーク情報も合わせて収集し、サーバに通知します。

サーバに通知したインベントリ情報は、メインメニューで参照および検索できます。

  • IPv6環境のインベントリ収集

    IPv6のネットワーク情報としての以下の項目を収集します。

    収集項目

    IPv6

    IPv4

    備考

    IPアドレス

    リンクローカルアドレスは収集されません。

    サブネットマスク

    IPv6ではプレフィックス長(サブネットプレフィックスの長さ)を通知します。

    デフォルトゲートウェイ

    IPv6では複数のIPアドレスの指定が可能です。

    DNSサーバ

    DHCPサーバ

    ○:収集する
    -:収集しない

注7)
  • BitLockerの暗号化状態および回復パスワードは、利用者が各ドライブを利用できる状態(ドライブの暗号化が解除されている)の場合に収集します。このため、利用者が端末入手後一度も利用していないなど、一度もロックが解除されていないドライブについては収集できません。

  • BitLockerの暗号化状態および回復パスワードは、コマンドモードでは収集できません。


ソフトウェア情報

Systemwalker Desktop Patrolの「ソフトウェア辞書」に基づき検索したインストールソフトウェアを収集します。

検索条件を以下に示します。


ウイルス対策ソフトウェア

PCにインストールされている“ウイルス対策ソフトウェア”を収集します。


製品情報

PCの“プログラムと機能”にある“プログラムのアンインストール”や”インストールされた更新プログラムを表示”の一部を収集します。


ユーザー情報

システム管理者が設定した任意の情報を、“ユーザー情報”としてインベントリ情報と一緒に収集します。

ユーザー情報は、PCユーザー自身がPC上で画面入力した情報が収集されます。

ユーザー情報の項目は最大10項目まで登録、変更できます。


EXE情報

PCに存在するすべての実行ファイル(拡張子が.exeのファイル)のプロパティ情報を収集します。


レジストリ情報

OSのレジストリに記述されている情報を「キー名」、「値の名前」を指定することにより収集できます。

レジストリ情報は、メインメニューで以下のように表示されます。


未適用パッチ情報

自動適用対象のパッチのうち、CTに適用されていないパッチ情報を参照できます。

未適用パッチ情報は、メインメニューで以下のように表示されます。


契約情報

PCの契約情報(リース/レンタル/保守)を参照できます。


セキュリティ情報

PCのセキュリティ情報を参照できます。


省電力情報

PCの省電力情報を参照できます。


Systemwalker Desktop Keeperのログ検索画面の表示

V14.2.0以降のSystemwalker Desktop Keeperを導入しているシステムでは、Systemwalker Desktop Patrolのメインメニューの[PC情報]-[インベントリ情報]画面の「ログ管理」リンクのクリックで、Systemwalker Desktop Keeperの「ログ検索画面」を表示できます。