■機能説明
Enterprise Managerでシステム全体の一元管理を行うためには、Managerをインストール後、各ManagerにてManagerの二階層運用セットアップコマンドを実行する必要があります。
sqcEmSetup(Managerの二階層運用セットアップコマンド)は、Enterprise Managerを導入したManagerの二階層運用の環境を構築、または削除します。
注意
本コマンドは複数同時に実行しないでください。
■実行に必要な権限
【Windows版】
Administratorsグループに所属するユーザー権限が必要です。
【UNIX版】
システム管理者(スーパーユーザー)権限が必要です。
■実行環境
Managerで実行可能です。
■本手順を行う前に
Managerの常駐プロセスが起動している場合は、「第2章 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが停止しているか確認してください。
■記述形式
【Windows版】
<インストールディレクトリ>\bin\sqcEmSetup.exe -h <host name> [-s on|off] [-m on|off] <インストールディレクトリ>\bin\sqcEmSetup.exe -u <インストールディレクトリ>\bin\sqcEmSetup.exe -d |
【UNIX版】
/opt/FJSVssqc/bin/sqcEmSetup.sh -h <host name> [-s on|off] [-m on|off] /opt/FJSVssqc/bin/sqcEmSetup.sh -u /opt/FJSVssqc/bin/sqcEmSetup.sh -d |
■オプション
Enterprise Managerのホスト名またはIPアドレスを指定します。本オプションは、-uおよび-dオプションと同時に指定することはできません。
-hオプションを指定した場合に、サマリデータをManagerに格納するかどうかを指定します。
on :サマリデータをManagerに格納します。
off:サマリデータをManagerに格納しません。
本オプションを指定しない場合は、offが設定されたものとみなします。
-sオプションと-mオプションの組み合わせについては、-mオプションの下のポイントを参照してください。
-hオプションおよび-s onオプションを指定した場合に、サマリデータをEnterprise Managerに格納するかどうかを指定します。
on :サマリデータをEnterprise Managerに格納します。
off:サマリデータをEnterprise Managerに格納しません。
ただし、Enterprise ManagerでAgentの機能を使用して自身の性能情報を収集する場合、-m offオプションを指定しても、自身のサマリデータはEnterprise Managerに格納されます。
本オプションを指定しない場合は、onが設定されたものとみなします。
-sオプションと-mオプションの組み合わせについては、以下のポイントを参照してください。
ポイント
-sおよび-mオプションの組み合わせ
通常の運用形態です。
サマリデータをEnterprise Managerに格納します。各Managerには格納しません。
Enterprise Managerに接続した運用管理クライアントからシステム全体を一元管理します。
システム全体の状況を把握するためのサマリデータを素早く表示できます。
部門単位の管理を実施する場合の運用形態です。
サマリデータをEnterprise Managerおよび各Managerに格納します。
Enterprise Managerではシステム全体の管理を、Managerでは部門単位の管理を行うことができます。
システム全体の状況を把握するためのサマリデータを素早く表示できます。
部門単位の管理を実施する場合の運用形態です。
サマリデータを各Managerに格納します。Enterprise Managerには格納しません。
Enterprise Managerではシステム全体の管理を、Managerでは部門単位の管理を行うことができます。
Enterprise Managerで管理するManagerの台数を増やすことができます。
Enterprise Managerに接続した運用管理クライアントでサマリデータを表示する場合は、各Managerに格納されているサマリデータを取得して表示します。
Managerの二階層運用の解除を行います。本オプションは、-h および -dオプションと同時に指定することはできません。
現在設定されているEnterprise Managerを表示します。本オプションは、-h および -uオプションと同時に指定することはできません。
■復帰値
0 : 正常終了
1 : 異常終了
正常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。
Command Succeeded. |
異常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。
Usage : sqcEmSetup.exe -h hostname [ -s on|off ] [-m on|off] |
オプションを指定せずにコマンドを実行したり、コマンドの使用方法が誤っていたりした場合は、コマンドヘルプが表示されます。
Failed to write environment settings to DSAconfiguration.txt. |
DSAconfiguration.txtの書き込みに失敗しました。
Failed to read environment settings from DSAconfiguration.txt. |
DSAconfiguration.txtの読み込みに失敗しました。
Failed to read environment settings from registry. |
レジストリの読み込みに失敗しました。
Failed to get service status. |
Systemwalker SQC DCMサービスの状態が取得できませんでした。(Window版のみ)
DCM is running and so sqcEmSetup can not be run. |
Systemwalker SQC DCMサービス/dcmdプロセスが起動しています。
An error occurred. Cause code = XXX |
その他のエラー(XXXはエラーコード)が発生しました。
■使用例
Managerの二階層運用環境をセットアップする場合は、以下のように実行します。
【Windows版】
C:\>cd C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin>sqcEmSetup.exe -h hostname Command Succeeded. C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin> |
【UNIX版】
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcEmSetup.sh -h hostname Command Succeeded. # |
Managerに運用管理クライアントを接続し、各部門単位での管理を行う場合は、以下のように実行します。
【Windows版】
C:\>cd C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin>sqcEmSetup.exe -h hostname -s on Command succeeded. C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin> |
【UNIX版】
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcEmSetup.sh -h hostname -s on Command succeeded. # |
Managerの二階層運用を解除する場合は、以下のように実行します。
【Windows版】
C:\>cd C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin>sqcEmSetup.exe -u Command succeeded. C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin> |
【UNIX版】
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcEmSetup.sh -u Command succeeded. # |
設定されているEnterprise Managerを表示する場合は、以下のように実行します。
【Windows版】
C:\>cd C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin>sqcEmSetup.exe -d Enterprise manager host name : XXXX C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin> |
【UNIX版】
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcEmSetup.sh -d Enterprise Manager host name : XXXX # |
XXXXは、現在Enterprise Managerとして設定されているホスト名またはIPアドレスです。Managerの二階層運用を実施しておらず、Enterprise Managerが存在しない場合は、ホスト名(「XXXX」の部分)が空白で表示されます。
■ファイル
本コマンドが成功すると、以下のファイルが編集されます。
【Windows版】
<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\DSAconfiguration.txt |
【UNIX版】
/etc/opt/FJSVssqc/DSAconfiguration.txt |