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FNA Server V9 使用手引書
FUJITSU Software

8.3.1 接続方式

TN接続では、端末がFNA Serverに接続する際の方式、デバイスとLUの関連付けの方法として、次に示す三種類の方式があります。

特定アクセス方式

特定アクセス方式とは、FNA Serverに接続するそれぞれの端末に対して「端末情報」を作成し、端末が使用するLUをあらかじめ特定しておく方式です。特定アクセス方式では、端末のIPアドレス/ホスト名、および端末側で設定された「LU」をもとにして、接続するLUを決定します。なお、特定アクセス方式では、1端末あたり最大30LUを使用することができます。

端末側の「LU名」には、通信制御サービスの「FNA情報」で設定したLUの「接続情報名」または、FNA Serverで設定した「グループLU名」を設定します。もしくは、「LU名」に何も設定しません。このLU名の設定内容によって、FNA Serverは、次の表に示すような動作を行います。

端末側 LU名の
設定内容

FNA Serverの動作

未設定

端末情報のデバイスに関連付けられているLUおよびグループLUのうち、未使用のLUに接続します。接続可能なLUおよびグループLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。

LUの接続情報名

端末情報のデバイスに関連付けられているLUのうち、「LU名」と一致する「接続情報名」が設定されているLUに接続します。該当するLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。

グループLU名

端末情報のデバイスに関連付けられているグループLUの内、「LU名」と一致する「グループLU名」が設定されているグループLUに接続します。該当するグループLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。また、グループLU内に使用可能なLUがない場合もエラーとなります。

フリーアクセス方式

フリーアクセス方式とは、端末ごとに使用するLUをあらかじめ特定しておくのではなく、デバイスの種別(TN6680ディスプレイ、TN6680プリンタ)ごとにLUを特定する方式です。このため、FNA Serverにおいて端末情報の存在しない端末でも、FNA Serverに接続することができます。

フリーアクセス方式では、端末側で設定された「端末タイプ」および「LU名」をもとにして、接続するLUを決定します。なお、フリーアクセス方式では、1端末あたり最大999LUを使用することができます。

参 考

フリーアクセス方式では、端末のIPアドレス/ホスト名をあらかじめ設定しておくことで、FNA Serverに接続することのできる端末を制限することができます。なお、設定についての詳細は、「4.10 端末情報(TN接続(フリーアクセス方式))」を参照してください。

端末側の「LU名」には、通信制御サービスの「FNA情報」で設定したLUの「接続情報名」または、FNA Serverで設定した「グループLU名」を設定します。もしくは、「LU名」に何も設定しません。このLU名の設定内容によって、FNA Serverは、次の表に示すような動作を行います。

端末側 LU名の
設定内容

FNA Serverの動作

未設定

「フリーアクセス設定」で設定されているLUのうち、未使用のLUに接続します。接続可能なLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。

LUの接続情報名

「フリーアクセス設定」で設定されているLUの内、「LU名」と一致する「接続情報名」が設定されているLUに接続します。該当するLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。

グループLU名

「LU名」と一致する名前のグループLUに接続します。該当するグループLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。また、グループLU内に接続可能なLUがない場合や、グループLU内のLUがどの端末種別にも割り当てられていない場合もエラーとなります。

▲ 注 意

フリーアクセスで使用するLUは、「フリーアクセス設定」において、必ずいずれかの端末種別に割り当てておく必要があります。

ペアLUアクセス方式

ペアLUアクセス方式では、、複数のLUを1つのペアLUユニットに関連付けし、グループLUのように運用できます。1つのペアLUあたり、ディスプレイタイプが4LU、プリンタータイプは1LUまで設定できます。ただしTN接続-ペアLUアクセスのみ有効です。他の接続モードでペアLUは認識されません。
なお、複数のペアLUをまとめ、ペアLUグループとして定義できます。

1つのペアLUグループに複数のペアLUを定義した場合、端末が使用するペアLUは定義画面の上部にある定義からペアLUが割り当てられますが、どのペアLUを使用しても支障が無いように定義してください。

端末が使用するLUまで特定する事はできませんが、ペアLUグループに対しIPアドレスまたはホスト名(FQDN)の範囲を予め設定しておく事で、端末が接続するペアLUを制御できます。

端末の「LU名」がデフォルト設定の場合、同一IPアドレスからの接続は、必ず1つのペアLUに接続します。これによって端末同士の相関関係を確認できます。ただし端末が別のペアLUグループ名を指定した場合は別々になります。

ペアLUアクセス方式では、端末のIPアドレス/ホスト名、および端末側で設定された「LU」をもとにして、接続するペアLUを決定します。

端末側の「LU名」には、FNA Serverで設定した「ペアLUグループ名」を設定した場合、設定したペアLUグループに接続します。このLU名の設定内容によって、FNA Serverは、次の表に示すような動作を行います。

端末側 LU名の
設定内容

FNA Serverの動作

ペアLUグループ名

端末のIPアドレスまたはホスト名(FQDN)が適合し、「ペアLUグループ名」が一致するペアLUグループに含まれる1つのペアLUに接続します。一致するペアLUグループが存在しない場合、または接続可能なLUが存在しないとき、端末からの接続はエラーとなります。

なお、同一IPアドレスから複数接続の動作については未設定の場合と同じです。

例外として、指定したペアLUグループが違う場合、同一IPアドレスからの接続でも別々のペアLUに接続します。

未設定

同一IPアドレスから連続して接続が来た場合、初回接続の時、端末のIPアドレスまたはホスト名(FQDN)が適合するペアLUのうち、未使用のペアLUに接続します。

それ以降、同ペアLUに未使用の空きLUが存在したら、そのペアLUに接続します。またいずれかの段階で接続可能なLUが存在しない場合、端末からの接続はエラーとなります。

端末・デバイス接続時の動作の相違

FNA Serverのバージョンによって、端末・デバイス接続時の動作が異なります。端末・デバイス接続時の動作の相違点を次の表に示します。

接続方式(端末情報の有無)、および LU名

FNA Server V3.1 L10
FNA Server V3.1 L20
の動作

FNA Server V3.1 L30
FNA Server V6.0/V6.1
FNA Server x64 Edition V1.0
FNA Server V7.1
FNA Server V7.2 の動作

FNA Server V8.0.0 以降の動作

接続方式 : 特定アクセス(端末情報あり)
LU名 : 端末で未設定

フリーアクセス方式で接続

端末情報のデバイスに関連付けられているLU、 グループLUのうち、未使用のLUに接続

接続方式 : 特定アクセス(端末情報あり)
LU名 : 一致する接続情報名
または グループLU名が存在しない

フリーアクセス方式で接続

接続失敗

接続方式 : 特定アクセス(端末情報あり)
LU名 : 一致する接続情報名
または グループLU名が存在する

端末情報のデバイスに関連付けられているLUのうち、LU名(接続情報名、グループLU名)で特定されるLUに接続

接続方式 : フリーアクセス(端末情報なし)
LU名 : 端末で未設定

フリーアクセス設定で設定されているLUのうち、未使用のLUに接続

接続方式 : フリーアクセス(端末情報なし)
LU名 : 一致する接続情報名
または グループLU名が存在しない

フリーアクセス設定で設定されているLUのうち、未使用のLUに接続

接続失敗

接続方式 : フリーアクセス(端末情報なし)
LU名 : 一致する接続情報名
または グループLU名が存在する

フリーアクセス設定で設定されているLUのうち、未使用のLUに接続

フリーアクセス設定で設定されているLUのうち、LU名と同じ接続情報名を持つLU または LU名と同じ名前のグループLUに属するLUに接続

接続方式 :

ペアLUアクセス(IPまたホスト名が適合)
LU名 : 端末で未設定

フリーアクセス方式で接続

適合するいずれかのペアLUのうち、未使用のLUに接続

接続方式 :

ペアLUアクセス(IPまたホスト名が適合)
LU名 : 一致するペアLUグループ名が存在しない

接続失敗

接続方式 :

ペアLUアクセス(IPまたホスト名が適合)
LU名 : 一致するペアLUグループ名が存在する

接続失敗

一致するペアLUグループに含まれるいずれかのペアLUのうち、未使用のLUに接続