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Interstage Application Server V12.2.0 Red Hat OpenShift上での利用手順書
FUJITSU Software

5.2.1 CORBAサービスベアイメージの作成

CORBAサービスベアイメージの作成の流れを以下に示します。

Dockerイメージの作成環境で以下の手順に従い、CORBAサービスベアイメージを作成します。CORBAサービスベアイメージのサイズは、約2.4GBです。

  1. CORBAサービスベアイメージ作成に必要な資材の準備

    CORBAサービスベアイメージの作成に必要な以下の資材を、Dockerイメージ作成環境に用意します。

    1. Dockerfile

      CORBAサービスをインストールするコンテナを作成するためのDockerイメージを作成するDockerfileを作成し、ディレクトリ"/docker"に配置してください。

      作成するDockerfileの内容については、「A.3.1 Dockerfile」を参照してください。

    2. CORBAサービスインストール資材

      • 本製品のサーバパッケージDVD

        本製品のサーバパッケージDVDを、ディレクトリ"/docker/iaps/"にマウントしてください。

        以下は、ディレクトリ"/docker/iaps/"を作成してマウントする例です。

        # mkdir -p /docker/iaps
        # mount -t iso9660 -o loop /dev/cdrom /docker/iaps
      • インストールパラメーターCSVファイル

        CORBAサービスを、本製品のサイレントインストール機能を使用してインストールする場合、インストールパラメーターCSVファイル(corba.csv)を作成し、ディレクトリ"/docker/"に配置してください。

        作成するインストールパラメーターCSVファイルについては、「A.3.2 インストールパラメーターCSVファイル」を参照してください。

    3. UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストール資材

      以下の3種類の資源をダウンロードし、ディレクトリ"/docker/work/"に格納してください。

      • UAMLINMW.tar.Z

        UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール(Linux版)

      • linprdchk.tar.Z

        修正適用管理簿設定ファイル(Linux版)

      • TnnnnnnLX-mm.tar.Z

        修正ファイル(適用する修正群全て)

      UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストール資材の詳細は、「UpdateAdvisor(ミドルウェア)のヘルプ」を参照してください。

    4. その他の資材

      Dockerコンテナを起動したときのホスト名はランダムな名前になるため、Dockerコンテナのホスト名をInterstageの定義情報に反映する必要があります。そのためのシェルスクリプト、unitファイルを作成します。

      • ホスト情報変更用シェルスクリプト

        ホスト名を変更するために、Dockerコンテナの起動時に実行するホスト情報変更用シェルスクリプト(chhostname.sh)を作成し、ディレクトリ"/docker/interstage/backup_restore"に格納してください。

        ホスト情報変更用シェルスクリプトについては、「A.3.3 ホスト情報変更用シェルスクリプト」を参照してください。

      • Red Hat OpenShiftのlivenessProbe用ファイル

        Red Hat OpenShiftのlivenessProbeとして実行するスクリプト(probe.sh)を作成し、ディレクトリ"/docker/interstage/probe"に格納してください。

        Red Hat OpenShiftのlivenessProbe用シェルスクリプトについては、「A.3.4 Red Hat OpenShiftのlivenessProbe用シェルスクリプト」を参照してください。

      • unitファイル

        Interstage起動前にホスト情報変更用シェルスクリプトを実行するためのunitファイル(FJSVisas_start.service)と、Interstage起動後にInterstageのlivenessProbeを開始するためのunitファイル(FJSVisas_inspect_start.service)を作成し、ディレクトリ"/docker/unitfiles/"に格納してください。

        unitファイルについては、「A.3.5 unitファイル」を参照してください。

  2. CORBAサービスベアイメージの作成

    1. docker buildコマンドを実行し、「手順1-1」で作成したDockerfileからDockerイメージを作成します。

      以下は、ディレクトリ"/docker/"に配置したDockerfileを使用して、イメージ名"tmpcorbaimage"のDockerイメージを作成する場合の例です。

      # docker build -t tmpcorbaimage /docker

      注意

      • Dockerイメージをビルド中、Interstageのインストールフェーズにおいて、以下のメッセージや警告が出力される場合がありますが、無視してください。

        Failed to get D-Bus connection: Operation not permitted

        warning: %post(FJSVod-14.0.0-1.0.x86_64) scriptlet failed, exit status 1

        warning: %post(FJSVisgui-12.0-0.0.x86_64) scriptlet failed, exit status 1

      なお、本手順実行後は、Dockerイメージ作成環境にマウントした本製品のサーバパッケージDVDはアンマウント可能です。

      # umount /docker/iaps
    2. 「手順2-1」で作成したDockerイメージから、--privilegedオプションを指定しDockerコンテナを作成します。

      以下は、docker runコマンドを使用して、イメージ名"tmpcorbaimage"のDockerイメージから、コンテナ名"tmpcorbabare"のコンテナを作成する場合の例です。

      # docker run --privileged --name tmpcorbabare -di tmpcorbaimage
    3. 「手順2-2」で作成したDockerコンテナ内で、UpdateAdvisor(ミドルウェア)をインストールします。

      「手順1-3」で用意したUpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール、修正適用管理簿設定ファイルをDockerコンテナ上のディレクトリ"/work/"にコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュールに同梱されたソフトウェア説明書とヘルプに従い、Dockerコンテナ上でUpdateAdvisor(ミドルウェア)のインストールを実施してください。

      以下は、コンテナ名"tmpcorbabare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用してUpdateAdvisor(ミドルウェア)と修正適用管理簿設定ファイルをコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)をインストールする場合の例です。

      # docker cp /docker/work/UAMLINMW.tar.Z tmpcorbabare:/work/
      # docker cp /docker/work/linprdchk.tar.Z tmpcorbabare:/work/
      # docker exec -it tmpcorbabare /bin/mkdir /work/uam
      # docker exec -it tmpcorbabare /bin/tar -xzf /work/UAMLINMW.tar.Z -C /work/uam
      # docker exec -it tmpcorbabare /work/uam/install.sh -s /work/linprdchk.tar.Z
      # docker exec -it tmpcorbabare /bin/rm -rf /work/uam /work/linprdchk.tar.Z /work/linprdchk.tar.Z
    4. 「手順2-2」で作成したDockerコンテナ内で、必要に応じて、本製品の修正ファイルを適用します。

      「手順1-3」で用意した修正ファイル(適用する修正群全て)をDockerコンテナ上のディレクトリ"/work/"にコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュールに同梱されたソフトウェア説明書とヘルプに従い、Dockerコンテナ上で修正群の適用(uam add)を実施してください。

      以下は、コンテナ名"tmpcorbabare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用して修正ファイル"TnnnnnnLX-mm.tar.Z"をコピーし、修正を適用する場合の例です。

      # docker cp /docker/work/TnnnnnnLX-mm.tar.Z tmpcorbabare:/work/
      # docker exec -it tmpcorbabare /opt/FJSVisas/bin/isservicestop.sh
      # docker exec -it tmpcorbabare /opt/FJSVfupde/bin/uam add -s -d /work/ -i TnnnnnnLX-mm
      # docker exec -it tmpcorbabare /bin/rm -rf /work/TnnnnnnLX-mm.tar.Z
    5. docker commitコマンドを実行し、「手順2-2」で作成したDockerコンテナを元に、CORBAサービスベアイメージを作成します。

      以下は、コンテナ名"tmpcorbabare"のコンテナを元に、イメージ名"corbabareimage:1.0"のCORBAサービスベアイメージを作成する場合の例です。

      # docker commit tmpcorbabare corbabareimage:1.0

      コンテナ名"tmpcorbabare"のコンテナを停止し、削除します。

      # docker stop tmpcorbabare
      # docker rm tmpcorbabare