Java EE 7ベアイメージの作成の流れを以下に示します。
Dockerイメージの作成環境で以下の手順に従い、Java EE 7ベアイメージを作成します。Java EE 7ベアイメージのサイズは、約1.3GBです。
Java EE 7ベアイメージ作成に必要な資材の準備
Java EE 7ベアイメージの作成に必要な以下の資材を、Dockerイメージ作成環境に用意します。
Dockerfile
Java EE 7をインストールするコンテナを作成するためのDockerイメージを作成するDockerfileを作成し、ディレクトリ"/docker"に配置してください。
作成するDockerfileの内容については、「A.1.1 Dockerfile」を参照してください。
Java EE 7インストール資材
本製品のサーバパッケージDVD
本製品のサーバパッケージDVDを、ディレクトリ"/docker/work/iaps/"にマウントしてください。
以下は、ディレクトリ"/docker/work/iaps/"を作成してマウントする例です。
# mkdir -p /docker/work/iaps # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom /docker/work/iaps
インストールパラメーターCSVファイル
Java EE 7を、本製品のサイレントインストール機能を使用してインストールする場合、インストールパラメーターCSVファイルを作成し、ディレクトリ"/docker/work/"に配置してください。
作成するインストールパラメーターCSVファイルについては、「A.1.2 インストールパラメーターCSVファイル」を参照してください。
UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストール資材
以下の3種類の資源をダウンロードし、ディレクトリ"/docker/work/"に格納してください。
UAMLINMW.tar.Z
UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール(Linux版)
linprdchk.tar.Z
修正適用管理簿設定ファイル(Linux版)
TnnnnnnLX-mm.tar.Z
修正ファイル(適用する修正群全て)
UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストール資材の詳細は、「UpdateAdvisor(ミドルウェア)のヘルプ」を参照してください。
Java EE 7ベアイメージの作成
docker buildコマンドを実行し、「手順1-1」で作成したDockerfileからDockerイメージを作成します。
以下は、ディレクトリ"/docker/"に配置したDockerfileを使用して、イメージ名"tmpisje7image"のDockerイメージを作成する場合の例です。
# docker build -t tmpisje7image /docker
「手順2-1」で作成したDockerイメージから、--privilegedオプションを指定しDockerコンテナを作成します。
以下は、docker runコマンドを使用して、イメージ名"tmpisje7image"のDockerイメージから、コンテナ名"tmpisje7bare"のコンテナを作成する場合の例です。
# docker run --privileged --name tmpisje7bare -di tmpisje7image
「手順2-2」で作成したDockerコンテナに、「手順1-2」で準備したJava EE 7インストール資材をコピーし、Java EE 7をインストールします。
製品インストールガイドに記載された手順に従い、システムの運用で必要となる機能をインストールしてください。
以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用してJava EE 7インストール資材をコピーし、docker execコマンドを使用してサイレントインストールによりJava EE 7をインストールする場合の例です。
# docker exec -it tmpisje7bare /bin/mkdir /work # docker cp /docker/work/iaps tmpisje7bare:/work/ # docker cp /docker/work/javaee7.csv tmpisje7bare:/work/ # docker exec -it tmpisje7bare /work/iaps/installer/install.sh -s /work/javaee7.csv # docker exec -it tmpisje7bare /bin/rm -rf /work/iaps /work/javaee7.csv
上記は、「手順1-2」で準備した本製品のサーバパッケージDVDとインストールパラメーターCSV(ファイル名:javaee7.csv)を、コンテナ内のディレクトリ"/work/"にコピーしています。
なお、本手順実行後は、Dockerイメージ作成環境にマウントした本製品のサーバパッケージDVDはアンマウント可能です。
# umount /docker/work/iaps
「手順2-2」で作成したDockerコンテナ内で、UpdateAdvisor(ミドルウェア)をインストールします。
「手順1-3」で用意したUpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール、修正適用管理簿設定ファイルをDockerコンテナ上のディレクトリ"/work/"にコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュールに同梱されたソフトウェア説明書とヘルプに従い、Dockerコンテナ上でUpdateAdvisor(ミドルウェア)のインストールを実施してください。
以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用してUpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール、修正適用管理簿設定ファイルをコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)をインストールする場合の例です。
# docker cp /docker/work/UAMLINMW.tar.Z tmpisje7bare:/work/ # docker cp /docker/work/linprdchk.tar.Z tmpisje7bare:/work/ # docker exec -it tmpisje7bare /bin/mkdir /work/uam # docker exec -it tmpisje7bare /bin/tar -xzf /work/UAMLINMW.tar.Z -C /work/uam # docker exec -it tmpisje7bare /work/uam/install.sh -s /work/linprdchk.tar.Z # docker exec -it tmpisje7bare /bin/rm -rf /work/uam /work/linprdchk.tar.Z /work/linprdchk.tar.Z
「手順2-2」で作成したDockerコンテナ内で、必要に応じて、本製品の修正ファイルを適用します。
「手順1-3」で用意した修正ファイル(適用する修正群全て)をDockerコンテナ上のディレクトリ"/work/"にコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュールに同梱されたソフトウェア説明書とヘルプに従い、Dockerコンテナ上で修正群の適用(uam add)を実施してください。
以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用して修正ファイル"TnnnnnnLX-mm.tar.Z"をコピーし、修正を適用する場合の例です。
# docker cp /docker/work/TnnnnnnLX-mm.tar.Z tmpisje7bare:/work/ # docker exec -it tmpisje7bare /opt/FJSVisje7/var/pcmi/isje7/FJSVpcmi stop # docker exec -it tmpisje7bare /opt/FJSVfupde/bin/uam add -s -d /work/ -i TnnnnnnLX-mm # docker exec -it tmpisje7bare /bin/rm -rf /work/TnnnnnnLX-mm.tar.Z
docker commitコマンドを実行し、「手順2-2」で作成したDockerコンテナを元に、Java EE 7ベアイメージを作成します。
以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のコンテナを元に、イメージ名"isje7bareimage:1.0"のJava EE 7ベアイメージを作成する場合の例です。
# docker commit tmpisje7bare isje7bareimage:1.0
コンテナ名"tmpisje7bare"のコンテナを停止し、削除します。
# docker stop tmpisje7bare # docker rm tmpisje7bare