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Interstage Application Server V12.2.0 Red Hat OpenShift上での利用手順書
FUJITSU Software

3.2.1 Java EE 7ベアイメージの作成

Java EE 7ベアイメージの作成の流れを以下に示します。

Dockerイメージの作成環境で以下の手順に従い、Java EE 7ベアイメージを作成します。Java EE 7ベアイメージのサイズは、約1.3GBです。

  1. Java EE 7ベアイメージ作成に必要な資材の準備

    Java EE 7ベアイメージの作成に必要な以下の資材を、Dockerイメージ作成環境に用意します。

    1. Dockerfile

      Java EE 7をインストールするコンテナを作成するためのDockerイメージを作成するDockerfileを作成し、ディレクトリ"/docker"に配置してください。
      作成するDockerfileの内容については、「A.1.1 Dockerfile」を参照してください。

    2. Java EE 7インストール資材

      • 本製品のサーバパッケージDVD

        本製品のサーバパッケージDVDを、ディレクトリ"/docker/work/iaps/"にマウントしてください。

        以下は、ディレクトリ"/docker/work/iaps/"を作成してマウントする例です。

        # mkdir -p /docker/work/iaps
        # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom /docker/work/iaps
      • インストールパラメーターCSVファイル

        Java EE 7を、本製品のサイレントインストール機能を使用してインストールする場合、インストールパラメーターCSVファイルを作成し、ディレクトリ"/docker/work/"に配置してください。

        作成するインストールパラメーターCSVファイルについては、「A.1.2 インストールパラメーターCSVファイル」を参照してください。

    3. UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストール資材

      以下の3種類の資源をダウンロードし、ディレクトリ"/docker/work/"に格納してください。

      • UAMLINMW.tar.Z

        UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール(Linux版)

      • linprdchk.tar.Z

        修正適用管理簿設定ファイル(Linux版)

      • TnnnnnnLX-mm.tar.Z

        修正ファイル(適用する修正群全て)

      UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストール資材の詳細は、「UpdateAdvisor(ミドルウェア)のヘルプ」を参照してください。

  2. Java EE 7ベアイメージの作成

    1. docker buildコマンドを実行し、「手順1-1」で作成したDockerfileからDockerイメージを作成します。

      以下は、ディレクトリ"/docker/"に配置したDockerfileを使用して、イメージ名"tmpisje7image"のDockerイメージを作成する場合の例です。

      # docker build -t tmpisje7image /docker
    2. 「手順2-1」で作成したDockerイメージから、--privilegedオプションを指定しDockerコンテナを作成します。

      以下は、docker runコマンドを使用して、イメージ名"tmpisje7image"のDockerイメージから、コンテナ名"tmpisje7bare"のコンテナを作成する場合の例です。

      # docker run --privileged --name tmpisje7bare -di tmpisje7image
    3. 「手順2-2」で作成したDockerコンテナに、「手順1-2」で準備したJava EE 7インストール資材をコピーし、Java EE 7をインストールします。

      製品インストールガイドに記載された手順に従い、システムの運用で必要となる機能をインストールしてください。

      以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用してJava EE 7インストール資材をコピーし、docker execコマンドを使用してサイレントインストールによりJava EE 7をインストールする場合の例です。

      # docker exec -it tmpisje7bare /bin/mkdir /work
      # docker cp /docker/work/iaps tmpisje7bare:/work/
      # docker cp /docker/work/javaee7.csv tmpisje7bare:/work/
      # docker exec -it tmpisje7bare /work/iaps/installer/install.sh -s /work/javaee7.csv
      # docker exec -it tmpisje7bare /bin/rm -rf /work/iaps /work/javaee7.csv

      上記は、「手順1-2」で準備した本製品のサーバパッケージDVDとインストールパラメーターCSV(ファイル名:javaee7.csv)を、コンテナ内のディレクトリ"/work/"にコピーしています。

      なお、本手順実行後は、Dockerイメージ作成環境にマウントした本製品のサーバパッケージDVDはアンマウント可能です。

      # umount /docker/work/iaps
    4. 「手順2-2」で作成したDockerコンテナ内で、UpdateAdvisor(ミドルウェア)をインストールします。

      「手順1-3」で用意したUpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール、修正適用管理簿設定ファイルをDockerコンテナ上のディレクトリ"/work/"にコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュールに同梱されたソフトウェア説明書とヘルプに従い、Dockerコンテナ上でUpdateAdvisor(ミドルウェア)のインストールを実施してください。

      以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用してUpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュール、修正適用管理簿設定ファイルをコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)をインストールする場合の例です。

      # docker cp /docker/work/UAMLINMW.tar.Z tmpisje7bare:/work/
      # docker cp /docker/work/linprdchk.tar.Z tmpisje7bare:/work/
      # docker exec -it tmpisje7bare /bin/mkdir /work/uam
      # docker exec -it tmpisje7bare /bin/tar -xzf /work/UAMLINMW.tar.Z -C /work/uam
      # docker exec -it tmpisje7bare /work/uam/install.sh -s /work/linprdchk.tar.Z
      # docker exec -it tmpisje7bare /bin/rm -rf /work/uam /work/linprdchk.tar.Z /work/linprdchk.tar.Z
    5. 「手順2-2」で作成したDockerコンテナ内で、必要に応じて、本製品の修正ファイルを適用します。

      「手順1-3」で用意した修正ファイル(適用する修正群全て)をDockerコンテナ上のディレクトリ"/work/"にコピーし、UpdateAdvisor(ミドルウェア)インストールモジュールに同梱されたソフトウェア説明書とヘルプに従い、Dockerコンテナ上で修正群の適用(uam add)を実施してください。

      以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のDockerコンテナに対し、docker cpコマンドを使用して修正ファイル"TnnnnnnLX-mm.tar.Z"をコピーし、修正を適用する場合の例です。

      # docker cp /docker/work/TnnnnnnLX-mm.tar.Z tmpisje7bare:/work/
      # docker exec -it tmpisje7bare /opt/FJSVisje7/var/pcmi/isje7/FJSVpcmi stop
      # docker exec -it tmpisje7bare /opt/FJSVfupde/bin/uam add -s -d /work/ -i TnnnnnnLX-mm
      # docker exec -it tmpisje7bare /bin/rm -rf /work/TnnnnnnLX-mm.tar.Z
    6. docker commitコマンドを実行し、「手順2-2」で作成したDockerコンテナを元に、Java EE 7ベアイメージを作成します。

      以下は、コンテナ名"tmpisje7bare"のコンテナを元に、イメージ名"isje7bareimage:1.0"のJava EE 7ベアイメージを作成する場合の例です。

      # docker commit tmpisje7bare isje7bareimage:1.0

      コンテナ名"tmpisje7bare"のコンテナを停止し、削除します。

      # docker stop tmpisje7bare
      # docker rm tmpisje7bare