クローニング機能を利用し、システムイメージを複製する手順について説明します。
注意
複製先のシステムを起動する際には、事前にNICのケーブルを抜いておく、複製元を停止する、または、複製元のシステムから隔離されたネットワークに接続するなどして、複製元のシステムとIPアドレスの重複が発生しないよう注意してください。
複製元のシステムと複製先のシステムでは、NICのMACアドレスが異なります。利用するクローニングソフト/クローニング機能によりクローニング時にNICの設定を初期化するか、クローニング後に手動でNICの設定を修正するなどしてMACアドレスを更新してください。
システムディスクの複製
システムディスクのイメージを複製先のシステムに複製します。
システムディスクのイメージの複製は、OSの以下の機能を使用して行います。
Solaris 10の場合:フラッシュアーカイブ
Solaris 11以降の場合:Unified Archives
注意
Solaris 11以降の場合、archiveadm createコマンドでアーカイブを作成するときに--root-onlyオプションを指定して、ZFSルートプール以外のストレージプールをアーカイブから除外してください。
システムディスクをミラーリングする場合、複製先のシステムディスクのディスクラベルをVTOC形式にする必要があります。Unified Archivesを使用する場合、アーカイブの復元時に使用する自動インストーラのマニフェストファイル(AIマニフェスト)のtarget要素に、以下のパラメタを記述しておくことで、複製先のシステムディスクのディスクラベルをVTOC形式にすることができます。
<disk whole_disk="true"> <disk_name name="ディスク名" name_type="ctd"/> <slice name="0" in_zpool="rpool"> <size val="スライスのサイズ"/> </slice> <slice name="2"> </slice> </disk>
(例) アーカイブ復元先のディスク名がc0t50000393CC8833B8d0で、ZFSルートプール用のスライスs0のサイズを195284992セクタにする場合
<target name="desired"> <disk whole_disk="true"> <disk_name name="c0t50000393CC8833B8d0" name_type="ctd"/>
<slice name="0" in_zpool="rpool">
<size val="195284992s"/>
</slice>
<slice name="2">
</slice>
</disk>
<logical> ~
AIマニフェストの詳細については、ai_manifest(4)などOSのマニュアルを参照してください。
PRIMECLUSTER GD Snapshotを使用している場合、代替ブート環境のブートディスクを複製する必要はありません。
システムディスクのイメージを複製した後、OSや他のMWの設定値については、各製品のマニュアルを参照して変更してください。
GDSのローカルクラスまたは共用クラスに登録しているディスクの複製
GDSのローカルクラスまたは共用クラスに登録しているディスクは、以下のいずれかの方法で複製します。
GDSの占有スライスを含むディスク全体のデータを複製する。
GDSの占有スライスのデータのみを複製する。
ボリュームの領域のデータのみを複製する。
ディスクデータを複製しない。
データの複製に使用するソフトウェアやコピー機能の仕様(どの領域のデータを複製できるか)と、ボリューム領域のデータを複製する必要性から、複製する範囲を決めてください。