ウォームスタンバイの場合、“7.4 資源異常時の対処方法”に従い、通常の復旧作業を行います。
以下の運用条件の場合、ノングローバルゾーンや、ノングローバルゾーン上で動作するRMSやアプリケーションに異常が発生すると、グローバルゾーンに設定したCmdlineリソースによって、ノングローバルゾーンの停止処理が行なわれます。
コールドスタンバイ運用、かつ、ノングローバルゾーンイメージを共有する構成の場合
シングルノードクラスタ運用の場合
Cmdlineリソースによって、ノングローバルゾーンの停止処理が行なわれると、ノングローバルゾーンにログインして復旧作業を行うことができません。
以下に、その場合の対処手順を示します。
注意
本対処手順を実施する前に対応するクラスタアプリケーションが別のノードにおいて停止状態になっていることを確認してください
グローバルゾーン上でのFaulted状態のクリア
グローバルゾーンのクラスタアプリケーションのFaulted状態をクリアします。GUIでの手順については “7.2.2.4 Faulted 状態のクラスタアプリケーションを運用可能な状態にする”を参照してください。CLIの場合、hvutil -c <クラスタアプリケーション名>を実行してください。
保守モードへの移行
グローバルゾーンから、対応するクラスタアプリケーションを保守モードに移行させます。GUIおよびCLIが利用できます。手順は“PRIMECLUSTER RMS導入運用手引書”の“8.4 保守モードの使用法”を参照してください。
Gdsリソース、Fsystemリソースの活性化
ノングローバルゾーンの起動に必要な、GDSのボリュームの起動、およびファイルシステムのマウントを手動で実施します。GDSのボリュームの起動手順については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。ファイルシステムはmountコマンドによりマウントします。
本手順は、ノングローバルゾーンイメージを共有しない場合、またはシングルノードクラスタ運用の場合は不要です。
ノングローバルゾーンのattachと起動
クラスタアプリケーション停止後、ノングローバルゾーンはdetachされた状態となっていますので、zoneadm attachおよびzoneadm bootにより、ノングローバルゾーンのattachと起動を行ないます。
# zoneadm -z zone-a attach -F *1 # /usr/lib/brand/solaris8/s8_p2v zone-a (Solaris 8 コンテナの場合のみ) *2
# /usr/lib/brand/solaris9/s9_p2v zone-a (Solaris 9 コンテナの場合のみ) *2 # zoneadm -z zone-a boot *2
*1: ノングローバルゾーンをクラスタノード間で共有する場合のみ実施
*2: “zone-a”はゾーン名です
ノングローバルゾーンでの保守作業の実施
ノングローバルゾーン上で必要な保守作業を実施します。必要に応じて、RMSのコマンド(hvcm, hvshut, hvswitch, hvutil, hvdispなど)を使用しても構いません。
注意
データ引継ぎ用共用ディスクなど、RMSに設定しているリソースを用いて保守作業を行う場合は、各グローバルゾーンに配置してあるノングローバルゾーンのRMSが同時にOnlineにならないよう注意してください。
ノングローバルゾーンの停止とdetach
ノングローバルゾーンをdetachされた状態に戻します。ノングローバルゾーンから“shutdown -y -g0 -i0”などを実行してノングローバルゾーンを停止した後、zoneadm detachを使用してdetachします。
# shutdown -y -g0 -i0
# zoneadm -z zone-a detach
Gdsリソース、Fsystemリソースの非活性化
上記「手順3 Gdsリソース、Fsystemリソースの活性化」で活性化したリソースを再び非活性状態に戻します。
ファイルシステムのアンマウント、およびGDSのボリュームの停止を手動で実施します。ファイルシステムはumountコマンドによりアンマウントします。GDSのボリュームの停止手順については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。
Glsリソースも活性化した場合、手動で非活性化を行ないます。
本手順は、ノングローバルゾーンイメージを共有しない場合、またはシングルノードクラスタ運用の場合は不要です。
保守モードの解除
グローバルゾーンから、対応するクラスタアプリケーションを保守モードから解除します。GUIおよびCLIが利用できます。手順は“PRIMECLUSTER RMS導入運用手引書”の“8.4 保守モードの使用法”を参照してください。
クラスタアプリケーションの起動
必要に応じて、グローバルゾーンからクラスタアプリケーションを起動します。