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Interstage Application Server V12.2.0 J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)
FUJITSU Software

3.13 スナップを利用したデバッグ

スナップは、以下の情報をロギングする機能です。
J2EEアプリケーションを開発するときに、デバッグ情報として使用できます。

注意

スナップを使用するには、Interstage管理コンソールでIJServerを起動してください。

スナップが出力する情報

スナップには以下の情報が出力されます。


クライアントから呼び出されたEJBアプリケーションのメソッド情報

クライアントアプリケーションから呼び出されたEJBアプリケーションの以下のメソッド情報を出力します。

EJBアプリケーションが、以下のすべての条件を満たしている場合にだけ、出力できます。

本情報が出力されるのは下記メソッド呼出し時だけです。

  

Session Bean

Entity Bean

Homeインタフェースメソッド

create
remove(handle)
remove(primarykey)

create
remove(handle)
remove(primarykey)
findByPrimaryKey
find<Enumeration型>
find<Collection型>
find<Object>
ejbHomeメソッド

Remoteインタフェースメソッド

ビジネスメソッド
remove

ビジネスメソッド
remove

LocalHomeインタフェースメソッド

ビジネスメソッド
remove

create
remove(primarykey)
findByPrimaryKey
find<Enumeration型>

Localインタフェースメソッド

ビジネスメソッド
remove

ビジネスメソッド
remove

詳細は、“3.13.1 クライアントから呼び出されたEJBアプリケーションのメソッド情報”を参照してください。


EJBアプリケーションのメソッド情報

EJBアプリケーションのメソッド呼出し時の以下の情報を出力します。

詳細は、“3.13.2 EJBアプリケーションのメソッド情報”を参照してください。


javax.transaction.UserTransactionのAPI情報

javax.transaction.UserTransaction API呼出し時の以下の情報を出力します。

詳細は、“3.13.3 javax.transaction.UserTransaction API情報”を参照してください。


データベース操作文情報(Entity Bean形態がCMPの場合のみ)

Entity Bean形態がCMPの場合、コンテナが行っているデータベース操作の以下の情報を出力します。

詳細は、“3.13.4 データベース操作文情報”を参照してください。


EJBコンテナのトランザクション制御情報

トランザクション種別がContainerでトランザクション属性がRequiredまたはRequiresNewの場合、コンテナがjavax.transaction.TransactionManagerのAPIを呼び出すときの以下の情報を出力します。

詳細は、“3.13.5 EJBコンテナのトランザクション制御情報”を参照してください。


J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報

J2EEアプリケーションより出力されたデバッグ情報を出力します。詳細は、“3.13.6 J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報”を参照してください。


スナップの出力レベル

出力される情報は、IJServerの起動時に指定する出力レベルの設定により異なります。

出力レベル

出力される内容

1

J2EEアプリケーションメソッドの呼出しシーケンスが確認できます。

2

レベル1情報に加え、メソッド実行時のパラメタ情報、復帰情報が確認できます。Entity Beanの形態がCMPである場合は、データベース操作の情報を出力するため、データの流れやデータベースとの関係が確認できます。

10

J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報が確認できます。

11

レベル1の情報に加え、J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報が確認できます。

12

レベル2の情報に加え、J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報が確認できます。


スナップの環境設定

スナップを取得する場合は、スナップ取得を行うIJServerのワークユニット設定に、以下のように出力レベルを指定します。

パラメタ

Java VMオプション(Java Command Option)

-DFJSNAP=出力レベル

スナップは、ディスクの空き容量がない場合を除き、出力レベルに従ってすべての情報が無制限に出力されます。

注意

スナップに関する注意事項

  • IJServerに配備されたすべてのJ2EEアプリケーションから出力されるスナップは、コンテナログへ出力されます。

  • J2EEアプリケーションをスレッド多重で動作させた場合、すべてのスナップは同一のコンテナログへ出力されます。この場合、スナップがスレッドごとに交錯して出力されますので、スレッド多重では使用しないでください。

  • EJBアプリケーションのメソッドの復帰値とパラメタで大量データを使用する場合、メモリ不足エラーが発生する可能性があります。スナップを使用する際は少量データで使用してください。

  • J2EEアプリケーション実行中にメモリ不足が発生した場合、スナップ情報は出力されません。

  • 環境変数、および値に誤り(スペルミスなど)がある場合、IJServerは起動しますがスナップは出力されません。