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Interstage Application Server V12.2.0 J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)
FUJITSU Software

1.5 Java Transaction Service(JTS)

Java Transaction Service(JTS)は、Java Transaction API(JTA)を提供するトランザクションサービスです。
JTAを利用することにより、J2EEアプリケーション内で容易に分散トランザクションを制御できます。

ポイント

JTS/JTAを利用したアプリケーションを運用するには、データベース連携サービスが提供しているデータベース連携サービスが必要となります。
データベース連携サービスは、CORBAのOTS(Object Transaction Service)およびJ2EEのJTS(Java Transaction Service)を含めたトランザクションサービスであり、本製品では、J2EEアプリケーションから利用されるデータベース連携サービスを「JTS」と分類しています。


データベース連携サービスのJTSは、分散トランザクション機能を提供します。
分散トランザクションには、以下の2つのトランザクションが定義されています。


グローバルトランザクション

複数のJ2EEアプリケーション(EJBアプリケーションなど)を連携して、一つのトランザクションとして扱うことが可能となります。
複数のリソース(データベース、JMS、およびConnectorで接続された企業情報システムなど)を連携する処理を一つのトランザクションとして扱うことが可能となります。リソース間の連携は、2フェーズコミットプロトコルによって行われ、整合性が保障されます。JTSでは、トランザクション操作APIとしてJTA(Java Transaction API)を提供します。

ローカルトランザクション

ローカルトランザクションは、一般的にリソースマネージャによって管理されます。
ローカルトランザクションの操作は、リソースマネージャから提供されるAPIを使用することによりアプリケーションから直接操作が可能です。


JTSは、以下のシステム構成でトランザクションサービスとして機能します。


J2EEアプリケーション

J2EEアプリケーションは、アプリケーション開発者が実装する必要があります。

OTSシステム

データベース連携サービスのトランザクション管理基盤です。
JTSは、OTSシステムを利用してトランザクションの管理を行います。
そのため、JTSを利用するには、データベース連携サービスが必要となります。

リソース管理プログラム

リソースマネージャとトランザクション連携を行うためのシステムプログラムです。
J2EEで規定されるJDBCやConnectorなどのリソースインタフェースをサポートしています。

CORBAサービス

Interstageが提供する分散アプリケーション基盤です。
J2EEアプリケーションの運用やJTSを利用するためには、CORBAサービスが必要となります。