本バージョンでは、PostgreSQL11および11.1で実施済の障害修正を吸収しています。
参照
実施済の障害修正に関しては、以下を参照してください。
PostgreSQL Global Development GroupのWebサイト内:
[PostgreSQL 11]
https://www.postgresql.org/docs/11/release-11.html
[PostgreSQL 11.1]
https://www.postgresql.org/docs/11/release-11-1.html
さらに、Apache Tomcatの複数の脆弱性に対する以下のアップデートを吸収しています。
CVE-2018-1336: UTF-8 デコーダにおける補助文字の取り扱い不備により、デコーダが無限ループとなる
CVE-2018-8034: WebSocketクライアントのTLS接続において、ホスト名が検証されない
また、本ソフトウェアでは以前のバージョンレベルで発生した障害が修正されています。
今回のバージョンレベルで吸収された修正内容、および修正番号については、以下の表を参照してください。
No. | バージョンレベル | P番号 | 現象 |
---|---|---|---|
1 | 11 | PH14122 | [現象] WebAdminにログインした場合、メッセージ「ユーザー名にrootが指定されているか、ユーザー名またはパスワードが正しくありません」が出力され、ログインできません。 [環境] (発生条件1の環境) 以下のOSを使用している。 - Linux (発生条件2の環境) 以下のいずれかのOSを使用している。 - Oracle Solaris - Linux [発生条件] (発生条件1) 1) OSのユーザ情報のうち、以下の情報の合計サイズが248バイトを超えている。かつ、 - ユーザ名 - ユーザID - 所属する主グループのグループID - コメント - ホームディレクトリのパス - ログインシェルのパス 2)1)のユーザでWebAdminにログインする。 (発生条件2) 1) WebAdminにログインする。 (発生条件2の内部条件) WebAdminで使用しているOS関数getpwnam_rが以下のいずれかのエラーを返却する。 - ESRCH - EBADF - EIO - EMFILE - ENFILE - ENOMEM |
2 | PH14817 | [現象] COBOL言語による埋め込みSQLを利用したアプリケーションにおいてホスト変数に取得した列データの末尾にNULL文字が詰められる場合があります。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows - Oracle Solaris [発生条件] 1) COBOLアプリケーションにおいて日本語項目のホスト変数に表の列データを取得している。かつ、 2) 1)の日本語項目のホスト変数の領域長(※)が取得した列データより大きい。 (※) 日本語項目のホスト変数の領域のサイズは環境変数ECOBPG_NCHARの指定により変わります。 - SJIS、UTF16BE/LE、COBOL_EUCの場合:日本語項目の定義長×2バイト - UTF32BE/LEの場合 :日本語項目の定義長×4バイト | |
3 | PH14880 | [現象] C言語による埋め込みSQL(ECPG)でSQLDA記述子領域を用いてnumeric型の整数部が0のデータを取り出した際、桁落ちが発生します。 [環境] 以下のいずれかのOSを使用している。 ・Linux ・Oracle Solaris ・Windows [発生条件] 1) C言語による埋め込みSQL(ECPG)のアプリケーションを利用する。かつ、 2) SQLDA記述子領域を用いてnumeric型のデータを取得する。かつ、 3) 取り出したnumeric型のデータの整数部が0である。 補足 小数点以下に続く0の数により桁落ちする桁数は変わります。 0.1234の場合、最後の1桁が桁落ちし0.123になります。 0.0123の場合、最後の2桁が桁落ちし0.01になります。 | |
4 | PH15259 | [現象] 秘匿化ポリシーが定義されている表を検索しても、一部の列データが秘匿化されない場合があります。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows [発生条件] 1) データ秘匿化(*1)の機能を有効にする。かつ、 2) 表に秘匿化ポリシーを設定する。かつ、 3) 2)の表を検索するSELECT文の選択項目に秘匿化対象の列を指定する。かつ 4) 3)のSQL文において、秘匿化対象の列が選択項目に2つ以上含まれている。かつ、 5) 3)のSQL文において、GROUP BY句に秘匿化対象の列が指定されている。かつ、 6) 3)のSQL文において、並列検索が選択される。 該当するSQL文には以下のような例があります。 例) SELECT id, id, id FROM foo WHERE id < 2 GROUP BY id; この場合、最後の選択列以外は秘匿化されません。 *1) shared_preload_librariesにpgx_datamaskingを追加し、データベースでCREATE EXTENSION pgx_datamaskingを実行する。 | |
5 | PH15294 | [現象] pg_hint_plan拡張機能が有効化された状態で、pgx_loaderコマンドのloadモードを実行するとインスタンスがダウンする。 [環境] 以下のOSを利用している。 ・Windows ・Linux [発生条件] 1) pg_hint_plan拡張機能を全てのセッションで有効化している[注1]。かつ、 2) pgx_loaderコマンドのloadモードを実行する。 [注1] postgresql.confのshared_preload_librariesパラメータにpg_hint_planを指定して、インスタンスを起動する。 | |
6 | PH15340 | [現象] クライアント機能の再インストールを行うと、以下のダイアログを出力して、インストールが失敗する場合があります。 <ダイアログ> 以下のソフトウェアが検出されたため、クライアント製品をインストールできません。[キャンセル]をクリックしてインストーラを終了してください。 その後、以下のソフトウェアをアンインストールしてから、FUJITSU Enterprise Postgres Community Editionをインストールしてください。 psqlODBC_x64 (version:10.01.0000) Npgsql 3.2.6 (version:3.2.6) [環境] 以下のOSで発生します。 - Windows [発生条件] 1) FUJITSU Enterprise Postgres Client をインストールする。かつ、 2) 1)を再インストールする。 | |
7 | PH15342 | [現象] FUJITSU Enterprise Postgresをインストールすると、以下のメッセージを出力してインストールが失敗します。 <メッセージ> 「OSのバージョン6.1はサポートしていません。」 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux [発生条件] 1) 対象OSが Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 6.10 である。かつ、 2) 1)の環境で以下の何れかの製品をインストールする。 - FUJITSU Enterprise Postgres Client または、 - FUJITSU Enterprise Postgres Standard Edition または、 - FUJITSU Enterprise Postgres Advanced Edition または、 - FUJITSU Enterprise Postgres WebAdmin または、 - FUJITSU Enterprise Postgres Server Assistant | |
8 | PH15666 | [現象] クラッシュリカバリの再起動が失敗します。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Oracle Solaris - Windows [発生条件] 1)postgresql.confのrestart_after_crashパラメタをonに設定する。かつ、 2)テーブル空間を暗号化設定する。かつ、 3)キーストアの自動オープン設定をする。かつ、 4)バックエンドプロセスがクラッシュする。かつ、 5)4)の後の再起動時にクラッシュリカバリが動作する。 | |
9 | PH15671 | [現象] Vertical Clustered Index(VCI)を利用した検索を実行すると、以下のメッセージを出力して、SQL文が異常終了する場合があります。 < SQLSTATE > XX000 < メッセージ > ERROR: badly formatted node string "} :righttree {INDEXSCAN :startup"... [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows [発生条件] 1) 表にVCIを定義している。かつ、 2) 1)の表を結合したSQL文の問い合わせ式で検索を行う。 内部的な条件として、2)のSQL文の実行計画に以下のプランノードが含まれます。 - パラレルクエリが動作するGatherノードまたはGather Mergeノード、および - Hash JoinノードまたはMerge Joinノード 本条件は、EXPLAIN ANALYZEコマンドにより確認することができます。 | |
10 | PH15721 | [現象] <Linuxの場合> FUJITSU Enterprise Postgres Client(32bit)をインストールすると、以下のメッセージを出力してインストールが失敗します。 -メッセージ:「OSのバージョン6.10はサポートしていません。」 <Windowsの場合> FUJITSU Enterprise Postgres Client(32bit)のインストールを選択できません。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows [発生条件] 1) 対象アーキテクチャが64bit環境である。かつ、 2) 1)の環境で以下のクライアント製品をインストールする。 - FUJITSU Enterprise Postgres Client(32bit) (注1) 注1) サーバ製品のインストール延長でインストールされるクライアント製品を含む。 | |
11 | PH16075 | [現象] pgAdminにおいてトリガ定義の変更を行うと、エラーを通知するポップアップが出力され、異常終了する場合があります。 < エラーメッセージ > "can't execute an empty query" [環境] 以下のOSで発生します。 - Windows [発生条件] 1) pgAdminからデータベースに接続する。かつ、 2) "Tables"アイコンから"Triggers"アイコンに含まれる定義済みのトリガを検索する。かつ、 3) 2)のトリガのアイコンを右クリックし、"Properties..."を選択する。かつ、 4) [Definition]タブまたは[Events]タブを選択する。かつ、 5) 4)のタブで何れかの設定値を変更する。かつ、 6) 「Save」ボタンを押下する。 | |
12 | PH16068 | [現象] Npgsqlにおいて、プロバイダー名に”FUJITSU.Npgsql“を明記したProviderFactoryクラスを使用してアプリケーションを作成すると、以下のエラーメッセージを出力し、データベースの接続に失敗します。 メッセージ:要求された.NET Frameworkデータプロバイダが見つかりません。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Windows [発生条件] 1) 以下のいずれかの方法で.NET Data Providerを、 machine.configおよびグローバルアセンブリキャッシュ(GAC)に登録する。かつ、 1-1) Enterprise Postgres 10 Standard Edition/Advanced EditionのWindowsクライアントをインストールする。または、 1-2) .NET Data Provider の登録として、Npgsql-3.2.6.msiを実行する。 2) データベースへの接続方法として、プロバイダー名に”FUJITSU.Npgsql“を明記したProviderFactoryクラスを使用し、アプリケーションに以下を記述する。 DbProviderFactory fct = DbProviderFactories.GetFactory("FUJITSU.Npgsql"); | |
13 | PH16259 | [現象] WebAdminにおいて、[レプリケーションクラスタの結合]ボタンを押下すると、WebAdminのリポジトリ情報が不整合となる場合があります。 その結果、派生する事象として、以下があります。 (事象) ログインしたセッションが切断し、ログイン画面にメッセージが出力されて、再度ログインできなくなります。 <手順> 1)[インスタンスを削除する]ボタンを押下して、 [レプリケーションクラスタの結合]ボタンを押下したインスタンスを削除する。 <メッセージ> セッションがタイムアウトしたか、想定外のエラーが発生しました。 もう一度ログインしてください。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows [発生条件] 1) WebAdminによりMirroring Controllerをセットアップする。かつ、 2) 1)のプライマリインスタンスを「レプリケーションクラスタの結合」ボタンにより、他のインスタンスのスタンバイインスタンスとして結合する。 |