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Enterprise Postgres 11 リリース情報
FUJITSU Software

第3章 プログラム修正一覧

本バージョンでは、PostgreSQL11および11.1で実施済の障害修正を吸収しています。

参照

実施済の障害修正に関しては、以下を参照してください。

PostgreSQL Global Development GroupのWebサイト内:

[PostgreSQL 11]

  https://www.postgresql.org/docs/11/release-11.html

[PostgreSQL 11.1]

  https://www.postgresql.org/docs/11/release-11-1.html

さらに、Apache Tomcatの複数の脆弱性に対する以下のアップデートを吸収しています。

また、本ソフトウェアでは以前のバージョンレベルで発生した障害が修正されています。

今回のバージョンレベルで吸収された修正内容、および修正番号については、以下の表を参照してください。

表3.1 FUJITSU Enterprise Postgres 11でのプログラム修正一覧

No.

バージョンレベル

P番号

現象

1

11

PH14122

[現象]

WebAdminにログインした場合、メッセージ「ユーザー名にrootが指定されているか、ユーザー名またはパスワードが正しくありません」が出力され、ログインできません。

[環境]

(発生条件1の環境)

以下のOSを使用している。

- Linux

(発生条件2の環境)

以下のいずれかのOSを使用している。

- Oracle Solaris

- Linux

[発生条件]

(発生条件1)

1) OSのユーザ情報のうち、以下の情報の合計サイズが248バイトを超えている。かつ、

- ユーザ名

- ユーザID

- 所属する主グループのグループID

- コメント

- ホームディレクトリのパス

- ログインシェルのパス

2)1)のユーザでWebAdminにログインする。

(発生条件2)

1) WebAdminにログインする。

(発生条件2の内部条件)

WebAdminで使用しているOS関数getpwnam_rが以下のいずれかのエラーを返却する。

- ESRCH

- EBADF

- EIO

- EMFILE

- ENFILE

- ENOMEM

2

PH14817

[現象]

COBOL言語による埋め込みSQLを利用したアプリケーションにおいてホスト変数に取得した列データの末尾にNULL文字が詰められる場合があります。

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

- Windows

- Oracle Solaris

[発生条件]

1) COBOLアプリケーションにおいて日本語項目のホスト変数に表の列データを取得している。かつ、

2) 1)の日本語項目のホスト変数の領域長(※)が取得した列データより大きい。

(※) 日本語項目のホスト変数の領域のサイズは環境変数ECOBPG_NCHARの指定により変わります。

- SJIS、UTF16BE/LE、COBOL_EUCの場合:日本語項目の定義長×2バイト

- UTF32BE/LEの場合 :日本語項目の定義長×4バイト

3

PH14880

[現象]

C言語による埋め込みSQL(ECPG)でSQLDA記述子領域を用いてnumeric型の整数部が0のデータを取り出した際、桁落ちが発生します。

[環境]

以下のいずれかのOSを使用している。

・Linux

・Oracle Solaris

・Windows

[発生条件]

1) C言語による埋め込みSQL(ECPG)のアプリケーションを利用する。かつ、

2) SQLDA記述子領域を用いてnumeric型のデータを取得する。かつ、

3) 取り出したnumeric型のデータの整数部が0である。

補足

小数点以下に続く0の数により桁落ちする桁数は変わります。

0.1234の場合、最後の1桁が桁落ちし0.123になります。

0.0123の場合、最後の2桁が桁落ちし0.01になります。

4

PH15259

[現象]

秘匿化ポリシーが定義されている表を検索しても、一部の列データが秘匿化されない場合があります。

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

- Windows

[発生条件]

1) データ秘匿化(*1)の機能を有効にする。かつ、

2) 表に秘匿化ポリシーを設定する。かつ、

3) 2)の表を検索するSELECT文の選択項目に秘匿化対象の列を指定する。かつ

4) 3)のSQL文において、秘匿化対象の列が選択項目に2つ以上含まれている。かつ、

5) 3)のSQL文において、GROUP BY句に秘匿化対象の列が指定されている。かつ、

6) 3)のSQL文において、並列検索が選択される。

該当するSQL文には以下のような例があります。

例) SELECT id, id, id FROM foo WHERE id < 2 GROUP BY id;

この場合、最後の選択列以外は秘匿化されません。

*1) shared_preload_librariesにpgx_datamaskingを追加し、データベースでCREATE EXTENSION pgx_datamaskingを実行する。

5

PH15294

[現象]

pg_hint_plan拡張機能が有効化された状態で、pgx_loaderコマンドのloadモードを実行するとインスタンスがダウンする。

[環境]

以下のOSを利用している。

・Windows

・Linux

[発生条件]

1) pg_hint_plan拡張機能を全てのセッションで有効化している[注1]。かつ、

2) pgx_loaderコマンドのloadモードを実行する。

[注1] postgresql.confのshared_preload_librariesパラメータにpg_hint_planを指定して、インスタンスを起動する。

6

PH15340

[現象]

クライアント機能の再インストールを行うと、以下のダイアログを出力して、インストールが失敗する場合があります。

<ダイアログ>

以下のソフトウェアが検出されたため、クライアント製品をインストールできません。[キャンセル]をクリックしてインストーラを終了してください。

その後、以下のソフトウェアをアンインストールしてから、FUJITSU Enterprise Postgres Community Editionをインストールしてください。

    psqlODBC_x64 (version:10.01.0000)

    Npgsql 3.2.6 (version:3.2.6)

[環境]

以下のOSで発生します。

- Windows

[発生条件]

1) FUJITSU Enterprise Postgres Client をインストールする。かつ、

2) 1)を再インストールする。

7

PH15342

[現象]

FUJITSU Enterprise Postgresをインストールすると、以下のメッセージを出力してインストールが失敗します。

<メッセージ>

「OSのバージョン6.1はサポートしていません。」

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

[発生条件]

1) 対象OSが Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 6.10 である。かつ、

2) 1)の環境で以下の何れかの製品をインストールする。

- FUJITSU Enterprise Postgres Client または、

- FUJITSU Enterprise Postgres Standard Edition または、

- FUJITSU Enterprise Postgres Advanced Edition または、

- FUJITSU Enterprise Postgres WebAdmin または、

- FUJITSU Enterprise Postgres Server Assistant

8

PH15666

[現象]

クラッシュリカバリの再起動が失敗します。

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

- Oracle Solaris

- Windows

[発生条件]

1)postgresql.confのrestart_after_crashパラメタをonに設定する。かつ、

2)テーブル空間を暗号化設定する。かつ、

3)キーストアの自動オープン設定をする。かつ、

4)バックエンドプロセスがクラッシュする。かつ、

5)4)の後の再起動時にクラッシュリカバリが動作する。

9

PH15671

[現象]

Vertical Clustered Index(VCI)を利用した検索を実行すると、以下のメッセージを出力して、SQL文が異常終了する場合があります。

< SQLSTATE >

    XX000

< メッセージ >

    ERROR: badly formatted node string "} :righttree {INDEXSCAN :startup"...

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

- Windows

[発生条件]

1) 表にVCIを定義している。かつ、

2) 1)の表を結合したSQL文の問い合わせ式で検索を行う。

内部的な条件として、2)のSQL文の実行計画に以下のプランノードが含まれます。

- パラレルクエリが動作するGatherノードまたはGather Mergeノード、および

- Hash JoinノードまたはMerge Joinノード

本条件は、EXPLAIN ANALYZEコマンドにより確認することができます。

10

PH15721

[現象]

<Linuxの場合>

FUJITSU Enterprise Postgres Client(32bit)をインストールすると、以下のメッセージを出力してインストールが失敗します。

  -メッセージ:「OSのバージョン6.10はサポートしていません。」

<Windowsの場合>

FUJITSU Enterprise Postgres Client(32bit)のインストールを選択できません。

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

- Windows

[発生条件]

1) 対象アーキテクチャが64bit環境である。かつ、

2) 1)の環境で以下のクライアント製品をインストールする。

- FUJITSU Enterprise Postgres Client(32bit) (注1)

注1) サーバ製品のインストール延長でインストールされるクライアント製品を含む。

11

PH16075

[現象]

pgAdminにおいてトリガ定義の変更を行うと、エラーを通知するポップアップが出力され、異常終了する場合があります。

< エラーメッセージ >

  "can't execute an empty query"

[環境]

以下のOSで発生します。

- Windows

[発生条件]

1) pgAdminからデータベースに接続する。かつ、

2) "Tables"アイコンから"Triggers"アイコンに含まれる定義済みのトリガを検索する。かつ、

3) 2)のトリガのアイコンを右クリックし、"Properties..."を選択する。かつ、

4) [Definition]タブまたは[Events]タブを選択する。かつ、

5) 4)のタブで何れかの設定値を変更する。かつ、

6) 「Save」ボタンを押下する。

12

PH16068

[現象]

Npgsqlにおいて、プロバイダー名に”FUJITSU.Npgsql“を明記したProviderFactoryクラスを使用してアプリケーションを作成すると、以下のエラーメッセージを出力し、データベースの接続に失敗します。

  メッセージ:要求された.NET Frameworkデータプロバイダが見つかりません。

[環境]

以下のOSで発生します。

- Windows

[発生条件]

1) 以下のいずれかの方法で.NET Data Providerを、

machine.configおよびグローバルアセンブリキャッシュ(GAC)に登録する。かつ、

1-1) Enterprise Postgres 10 Standard Edition/Advanced EditionのWindowsクライアントをインストールする。または、

1-2) .NET Data Provider の登録として、Npgsql-3.2.6.msiを実行する。

2) データベースへの接続方法として、プロバイダー名に”FUJITSU.Npgsql“を明記したProviderFactoryクラスを使用し、アプリケーションに以下を記述する。

  DbProviderFactory fct = DbProviderFactories.GetFactory("FUJITSU.Npgsql");

13

PH16259

[現象]

WebAdminにおいて、[レプリケーションクラスタの結合]ボタンを押下すると、WebAdminのリポジトリ情報が不整合となる場合があります。

その結果、派生する事象として、以下があります。

(事象)

  ログインしたセッションが切断し、ログイン画面にメッセージが出力されて、再度ログインできなくなります。

  <手順>

    1)[インスタンスを削除する]ボタンを押下して、

      [レプリケーションクラスタの結合]ボタンを押下したインスタンスを削除する。

  <メッセージ>

    セッションがタイムアウトしたか、想定外のエラーが発生しました。

    もう一度ログインしてください。

[環境]

以下のOSで発生します。

- Linux

- Windows

[発生条件]

1) WebAdminによりMirroring Controllerをセットアップする。かつ、

2) 1)のプライマリインスタンスを「レプリケーションクラスタの結合」ボタンにより、他のインスタンスのスタンバイインスタンスとして結合する。