Unicode IVSを扱う場合の留意事項を以下に示します。
●帳票設計時の留意事項
項目長を算出する場合、異体字セレクタを表すコードは1文字として扱われます。このため、 帳票設計時にIVS文字を出力する項目の項目長は、異体字セレクタを考慮して長く指定する必要があります。 項目長が短い場合、文字列が途中で切れて出力される場合があります。
帳票様式定義のデータ定義画面の[データ定義]タブで指定する以下の関数では、IVS文字は1文字として扱います。
LEFTSTR
MIDSTR
RIGHTSTR
LEN
●帳票出力時/出力した帳票を参照する際の留意事項
Windows 7では、オペレーティングシステムにUnicode IVSに対応したフォントが搭載されていないため、導入する必要があります。
印刷時、List Creatorの環境設定画面の[出力時の動作]タブで「出力する字体の指定」に「JIS90規格の字体で出力する」が指定されている場合、JIS90規格の字体で出力される文字の異体字セレクタは無視されます。
PDFファイル保存時、List Creatorの環境設定コマンド(PrSetEnvKey)で「IVS文字出現時の異体字セレクタの動作」に「1:異体字セレクタによる字形切り替えを行う」を指定している場合、帳票出力環境設定ファイルまたは帳票出力情報ファイルの「PDFJIS2004MODE」は「Y」(サロゲートペアを出力する)が指定されたものとして動作します。そのため、IVS文字を出力する際には「PDFJIS2004MODE」で「Y」を指定した場合の注意事項もあわせて、確認してください。
保存したPDFファイルを参照する場合、IVS文字の扱いは、Adobe Readerの仕様に依存します。
Adobe Readerの検索フォームに、IVS文字の入力は行えません。ただし、異体字セレクタなしの文字で検索することにより、異体字セレクタ付きの文字をすべて検索できます。
IVS文字をコピー&ペーストした場合、異体字セレクタはコピーされず、通常の文字となります。
Excelファイル出力時、シート名にIVS文字を利用できます。ただし、IVS対応環境であっても、出力したExcelファイルを表示する場合、シート名に指定したIVS文字の異体字セレクタは無効となり、基底文字で表示されます。
Excelファイル出力時、シート名にIVS文字を利用する場合、シート名の文字数は以下のように扱われます。
「基底文字(2バイト)+異体字セレクタ(4バイト)」で構成されている文字の場合、1文字は3文字分
「サロゲートペア(4バイト)+異体字セレクタ(4バイト)」で構成されている文字の場合、1文字は4文字分