本バージョンでは、PostgreSQL11および11.1で実施済の障害修正を吸収しています。
参照
実施済の障害修正に関しては、以下を参照してください。
PostgreSQL Global Development GroupのWebサイト内:
[PostgreSQL 11]
https://www.postgresql.org/docs/11/release-11.html
[PostgreSQL 11.1]
https://www.postgresql.org/docs/11/release-11-1.html
さらに、Apache Tomcatの複数の脆弱性に対する以下のアップデートを吸収しています。
CVE-2018-1336: UTF-8 デコーダにおける補助文字の取り扱い不備により、デコーダが無限ループとなる
CVE-2018-8034: WebSocketクライアントのTLS接続において、ホスト名が検証されない
また、本ソフトウェアでは以前のバージョンレベルで発生した障害が修正されています。
今回のバージョンレベルで吸収された修正内容、および修正番号については、以下の表を参照してください。
No. | バージョンレベル | P番号 | 現象 |
---|---|---|---|
1 | 11 | PH12554 | [現象] (現象1) WebAdminを使用してインスタンスを作成した場合、データベースへの接続は可能ですが、WebAdminの「インスタンス」タブでインスタンスの稼働状況を確認すると、「リソースは停止中」となります。 (現象2) WebAdminを使用してインスタンスのバックアップを実行した場合、「バックアップが失敗しました。」のメッセージが出力されます。 [環境] 以下のOSを使用している。 - Windows [発生条件] (現象1の発生条件) 1) WebAdminを使用してインスタンスを作成する。かつ、 2) インスタンス作成時に指定したデータ格納パスに半角空白が含まれる。 (現象2の発生条件) 1) WebAdminを使用してインスタンスを作成する。かつ、 2) インスタンス作成時に指定したデータ格納パスに半角空白が含まれる。かつ、 3) 1)の後、バックグラウンド処理がWALログを退避する時、容量不足等の原因でエラーが 発生している。かつ、 4) 3)の後、WebAdminを使用してインスタンスのバックアップを実行する。 |
2 | PH14817 | [現象] COBOL言語による埋め込みSQLを利用したアプリケーションにおいてホスト変数に取得した列データの末尾にNULL文字が詰められる場合があります。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows - Oracle Solaris [発生条件] 1) COBOLアプリケーションにおいて日本語項目のホスト変数に表の列データを取得している。かつ、 2) 1)の日本語項目のホスト変数の領域長(※)が取得した列データより大きい。 (※) 日本語項目のホスト変数の領域のサイズは環境変数ECOBPG_NCHARの指定により変わります。 - SJIS、UTF16BE/LE、COBOL_EUCの場合:日本語項目の定義長×2バイト - UTF32BE/LEの場合 :日本語項目の定義長×4バイト | |
3 | PH14880 | [現象] C言語による埋め込みSQL(ECPG)でSQLDA記述子領域を用いてnumeric型の整数部が0のデータを取り出した際、桁落ちが発生します。 [環境] 以下のいずれかのOSを使用している。 ・Linux ・Oracle Solaris ・Windows [発生条件] 1) C言語による埋め込みSQL(ECPG)のアプリケーションを利用する。かつ、 2) SQLDA記述子領域を用いてnumeric型のデータを取得する。かつ、 3) 取り出したnumeric型のデータの整数部が0である。 補足 小数点以下に続く0の数により桁落ちする桁数は変わります。 0.1234の場合、最後の1桁が桁落ちし0.123になります。 0.0123の場合、最後の2桁が桁落ちし0.01になります。 | |
4 | PH15092 | [現象] WebAdminを使用してインスタンスを作成した場合、画面に以下のメッセージが出力され、インスタンスの作成に失敗します。 「インスタンス"xxxx"の作成でエラーが発生しました。詳細メッセージ:バックアップが失敗しました。システムログを確認し、原因を取り除いた後、インスタンスの再作成を実行してください。」 xxxx:インスタンス名 [環境] 以下のOSを使用している。 - Windows [発生条件] 1) システムの環境変数にPGPASSFILEを設定している。かつ、 2) 1)のPGPASSFILEに以下を設定していない。かつ、 (Symfoware Server V12.3.0、Enterprise Postgres 9.5~9.6の場合) <ユーザープロファイルのフォルダ>\<ローカル設定のフォルダ>\Fujitsu \fsep_バージョン\<インスタンス名><ポート番号>\pgpass.conf (Enterprise Postgres 9.4の場合) <ユーザープロファイルのフォルダ>\<ローカル設定のフォルダ>\Fujitsu \fsep_バージョン\インスタンス名\pgpass.conf (Symfoware Server V12.0.0~V12.2.0の場合) <ユーザープロファイルのフォルダ>\<ローカル設定のフォルダ>\Fujitsu \symfo_バージョン\インスタンス名\pgpass.conf 3) WebAdminを使用してインスタンスを作成する。 | |
5 | PH15297 | [現象] WebAdminを利用してインスタンスを作成することができません。 [環境] 以下のOSを使用している。 ・Windows [発生条件] 1) WebAdminを利用してインスタンスを作成する。かつ、 2) インスタンスを配置するサーバで日本語、英語以外のロケールを利用する。 | |
6 | PH15666 | [現象] クラッシュリカバリの再起動が失敗します。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Oracle Solaris - Windows [発生条件] 1)postgresql.confのrestart_after_crashパラメタをonに設定する。かつ、 2)テーブル空間を暗号化設定する。かつ、 3)キーストアの自動オープン設定をする。かつ、 4)バックエンドプロセスがクラッシュする。かつ、 5)4)の後の再起動時にクラッシュリカバリが動作する。 | |
7 | PH15671 | [現象] Vertical Clustered Index(VCI)を利用した検索を実行すると、以下のメッセージを出力して、SQL文が異常終了する場合があります。 < SQLSTATE > XX000 < メッセージ > ERROR: badly formatted node string "} :righttree {INDEXSCAN :startup"... [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows [発生条件] 1) 表にVCIを定義している。かつ、 2) 1)の表を結合したSQL文の問い合わせ式で検索を行う。 内部的な条件として、2)のSQL文の実行計画に以下のプランノードが含まれます。 - パラレルクエリが動作するGatherノードまたはGather Mergeノード、および - Hash JoinノードまたはMerge Joinノード 本条件は、EXPLAIN ANALYZEコマンドにより確認することができます。 | |
8 | PH16068 | [現象] Npgsqlにおいて、プロバイダー名に”FUJITSU.Npgsql“を明記したProviderFactoryクラスを使用してアプリケーションを作成すると、以下のエラーメッセージを出力し、データベースの接続に失敗します。 メッセージ:要求された.NET Frameworkデータプロバイダが見つかりません。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Windows [発生条件] 1) 以下のいずれかの方法で.NET Data Providerを、 machine.configおよびグローバルアセンブリキャッシュ(GAC)に登録する。かつ、 1-1) Enterprise Postgres 10 Standard Edition/Advanced EditionのWindowsクライアントをインストールする。または、 1-2) .NET Data Provider の登録として、Npgsql-3.2.6.msiを実行する。 2) データベースへの接続方法として、プロバイダー名に”FUJITSU.Npgsql“を明記したProviderFactoryクラスを使用し、アプリケーションに以下を記述する。 DbProviderFactory fct = DbProviderFactories.GetFactory("FUJITSU.Npgsql"); | |
9 | PH16075 | [現象] pgAdminにおいてトリガ定義の変更を行うと、エラーを通知するポップアップが出力され、異常終了する場合があります。 < エラーメッセージ > "can't execute an empty query" [環境] 以下のOSで発生します。 - Windows [発生条件] 1) pgAdminからデータベースに接続する。かつ、 2) "Tables"アイコンから"Triggers"アイコンに含まれる定義済みのトリガを検索する。かつ、 3) 2)のトリガのアイコンを右クリックし、"Properties..."を選択する。かつ、 4) [Definition]タブまたは[Events]タブを選択する。かつ、 5) 4)のタブで何れかの設定値を変更する。かつ、 6) 「Save」ボタンを押下する。 | |
10 | PH16259 | [現象] WebAdminにおいて、[レプリケーションクラスタの結合]ボタンを押下すると、WebAdminのリポジトリ情報が不整合となる場合があります。 その結果、派生する事象として、以下があります。 (事象) ログインしたセッションが切断し、ログイン画面にメッセージが出力されて、再度ログインできなくなります。 <手順> 1)[インスタンスを削除する]ボタンを押下して、 [レプリケーションクラスタの結合]ボタンを押下したインスタンスを削除する。 <メッセージ> セッションがタイムアウトしたか、想定外のエラーが発生しました。 もう一度ログインしてください。 [環境] 以下のOSで発生します。 - Linux - Windows [発生条件] 1) WebAdminによりMirroring Controllerをセットアップする。かつ、 2) 1)のプライマリインスタンスを「レプリケーションクラスタの結合」ボタンにより、他のインスタンスのスタンバイインスタンスとして結合する。 |