プライベートクラウドでは、テナント(特定の監視ノード、アプリケーションの集まり)ごとに個別の運用/監視を行うため、運用設定に関する作業が非常に膨大なものになります。このため、従来どおりにセンター全体の管理者(Systemwalker Centric Manager の更新権ユーザー)が運用設定を行った場合、作業負荷が高く、本来の業務に支障がでる可能性があります。
そこで、テナントごとに管理者(Systemwalker Centric Manager の操作権ユーザー)を設定し、テナント個別の運用/監視を任せることで、テナントごとに個別の運用/監視がスムーズに行えるようになります。
なお、ServerView Resource Orchestratorを導入したクラウド環境の場合は上記に加えて、ServerView Operations Managerと連携して、ServerView Resource OrchestratorとSystemwalker Centric Managerの間でWebコンソールのシングル・サインオンを行うことができます。ServerView Resource Orchestratorを導入したクラウド環境の監視については、“ServerView Resource Orchestratorを導入した環境を監視する”を参照してください。

Systemwalker Centric Manager では、監視ツリーとユーザーをセットにし、テナントと呼びます。テナントに所属するユーザーは、以下の特徴を持ちます。
テナントに所属するツリーのみ監視できます。
テナントの管理者権限を与えられたユーザーは、テナントに所属するツリーに対してのみ、 監視ポリシーの設定、および監視抑止の設定ができます。
操作権、または参照権のユーザーです。
また、センター全体の管理者は、テナント管理者が設定できるポリシー種別を指定できます。これにより、インフラ系の設定(例えば、ノードの稼働状態)はセンター全体の管理者が行い、サービス系の設定(例えば、アプリケーション管理)はテナント管理者に任せるなど、センターの運用に合わせた柔軟な設定が可能です。
テナント運用時における、ユーザーごとの役割は以下の4種類に分類されます。設定方法は、“設定手順”を参照してください。
分類  | 役割  | ユーザー権限  | 
|---|---|---|
全テナントの管理者  | 全テナントを管理します。以下の操作を行います。 
  | DmAdmin  | 
全テナントを監視するオペレーター  | 全テナントで発生したイベントを監視します。  | DmOperation、またはDmReference  | 
テナントごとの管理者  | 自分が所属するテナントを管理します。以下の操作を行います。 
  | DmOperation  | 
テナントごとのオペレーター  | 自分が所属するテナントで発生したイベントを監視します。  | DmOperation、またはDmReference  |