Systemwalker Centric Managerは、導入作業を効率的に実施するため、目的や役割に応じて次のようなインストール種別を用意しています。
運用管理サーバ
部門管理サーバ
業務サーバ
資産管理サーバ
運用管理クライアント
クライアント
インストール種別は、Systemwalker Centric Managerをインストールする際に問い合わせがあり、そのときの選択に従って必要な機能がインストールされます。それぞれのインストール種別を選択したときにインストールされる機能については、“インストールされる機能と選択インストールできる機能”を参照してください。また、インストール種別ごとにインストールオプションがあり、インストール時に選択することができます。インストールオプションの詳細については“インストールオプション”を参照してください。
資源配付機能を使用する場合で、運用管理サーバとその配下のサーバ(部門管理サーバ、または業務サーバ)のOSがWindowsとUNIXで異なる場合は、資源を登録するための開発システムが必要となります。開発システムには、システムの負荷が少ない「業務サーバ」を選択するようにしてください。詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
全体監視機能を使用する場合には、運用管理サーバを全体監視サーバに昇格して使用します。詳細については、“Systemwalker Centric Manager 全体監視適用ガイド”を参照してください。
運用管理サーバ二重化機能を使用する場合は、運用管理サーバに二重化設定を行って使用します。詳細については、“Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ二重化ガイド(連携型)”および“Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ二重化ガイド(独立型)”を参照してください。
運用管理サーバとは
運用管理サーバとは、管理者が配付業務や監視業務、さらにはトラブルの復旧業務などを行うためのサーバです。運用管理サーバは、管理対象のサーバやクライアント、アプリケーション、ネットワーク機器などから通知されるすべての情報を集中管理します。
Systemwalker Centric Managerを利用して運用管理を行うためには、システムに少なくとも1台の運用管理サーバを導入する必要があります。
運用管理サーバは、配付業務や監視業務のため、定常的または一時的にサーバへの負荷が集中します。このため、業務アプリケーションと共存させた場合、双方のレスポンス低下が発生し、業務に支障を来すおそれがありますので、運用管理サーバは専用のコンピュータとすることを推奨します。
運用管理サーバには、配付業務や監視業務のため、トラフィックが集中します。このため、運用管理サーバは基幹LANに接続することを推奨します。
全体監視運用以外で、運用管理サーバの配下に別の運用管理サーバを配置することはできません。
構成を考えるために目安となる性能情報の算出方法については、以下で公開されている“Systemwalker Centric Manager 性能ガイド”を参照してください。
参照
Systemwalker Centric Manager 技術情報
http://www.fujitsu.com/jp/software/technical/systemwalker/centricmgr/ |
部門管理サーバとは
部門管理サーバとは、運用管理サーバの負荷を軽減したり、ネットワークのトラフィックを軽減したりするために、運用管理サーバの機能の一部を代行し、部門内の管理を行うサーバです。
部門管理サーバは、次のような役割を果たします。
部門内のノードおよびサブネットに対して、ネットワークの情報収集を行うことができます。MIB情報の収集、稼働状態の監視、SNMPトラップの受信などを行い、運用管理サーバに代行してネットワークの監視を行います。
部門内で発生したイベントを収集し、必要に応じてイベントを選択したのち、運用管理サーバへ通知します。
部門内のサーバおよびクライアントへ資源を配付する際の中継を行います。
一般的に、小規模なシステムの場合、部門管理サーバを導入する必要はありません。
小規模なシステムの場合でも、運用管理サーバと各部門との間が、低速のネットワークで接続されている場合や時間課金の回線の場合は、各部門に部門管理サーバを導入することを検討します。
システム全体で監視対象ノードやサブネットの数が多い場合には、負荷分散のために部門内の情報を部門管理サーバに集めてから、運用管理サーバに通知するようにシステムの構成を設計します。
業務サーバとは
業務サーバとは、一般の業務を行うサーバです。(基幹業務で使用するサーバやOA業務のファイルサーバなどです。)
Systemwalker Centric Managerの業務サーバをインストールすることにより、運用管理サーバまたは部門管理サーバからの管理対象となります。
管理対象としたいサーバに、業務サーバをインストールします。
業務サーバは、管理される機能だけでなく、資源を配付する際に、資源を他のサーバやクライアントへ中継する機能や、イベントを収集する機能もあります。必要に応じて、これらの機能を利用するよう設計します。
資源の登録作業を行うサーバ(開発システム)に、業務サーバをインストールします。
資産管理サーバとは
収集された資産情報は資産管理サーバ上で管理します。IT資産の情報(ITリポジトリ)、人、組織などの組織情報を格納したデータベースにより、構成やライセンスの管理をWebブラウザから行うサービス(Web GUI)を提供します。
また、資産管理サーバ内で発生したイベントの収集、運用管理サーバへの通知など、業務サーバの機能を含みます。
運用管理クライアントとは
運用管理クライアントとは、運用管理サーバを操作するためのコンソール機能を持つクライアントコンピュータです。運用管理サーバと同等の機能(画面)を利用することができるため、管理者は、運用管理クライアントより監視業務や配付業務などを行うことができます。
管理者は、自席に運用管理クライアントをインストールすることにより、自席より監視業務や配付業務などを行うことができます。
1台の運用管理サーバに同時に接続できる運用管理クライアントの最大数(運用管理サーバを含む)は以下のとおりです。
エディション | 最大数 |
---|---|
Systemwalker Centric Manager SE | 8 |
Systemwalker Centric Manager EE/GEE | 50 |
運用管理クライアントは、運用管理サーバと同一LAN上に配置することを推奨します。
UNIX版の場合、運用管理サーバを操作するためのコンソール機能を持つ運用管理クライアントが必要です。UNIX上で動作するコンソール機能は提供されていません。
ポイント
Systemwalker Webコンソール
運用管理クライアントをインストールしなくても、WWWブラウザを利用することにより、Systemwalker Centric Managerの機能を利用することができます。
Systemwalker Webコンソールから利用できる機能の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。
クライアントとは
クライアントとは、一般の業務で利用するネットワーク上でもっとも下位のパーソナルコンピュータやワークステーションです。
管理対象としたいパーソナルコンピュータやワークステーションに、クライアントをインストールします。
無駄なディスク容量の消費を抑えたり、クライアントユーザによる予期しない誤操作を防止したりするため、クライアントには、管理目的にあった機能だけを選択してインストールするよう検討します。