IPC(Inter Process Communication)資源とは、複数のプロセスや、スレッド間で情報を共有するために使われる、メッセージ、共有メモリ、およびセマフォなどのリソースを指します。
エラーメッセージ
mpipcmgr: WARNING: When stopping, Systemwalker could not remove some IPC resources |
mpipcmgr: WARNING: Systemwalker could not remove the following IPC resource. (TYPE=%1, ID=%2, KEY=%3) |
対象バージョンレベル
Systemwalker Centric Manager
Solaris版:10.1以降
HP-UX版:11.0以降
AIX版:11.0以降
Linux版:V11.0L10以降
Systemwalker Event Agent
Solaris版:10.1以降
Linux版:V11.0L10以降
確認ポイント
IPC資源が回収できなかった場合に、以下の手順で、どの資源が回収されなかったのか確認します。
以下のコマンドを実行し、IPC資源の状態を表示します。
/opt/systemwalker/bin/mpipcsc |
実行結果を確認します。
回収できなかったIPC資源は、実行結果より、以下のメッセージの箇所に表示されます。
Status of undeletion IPC from <stopping Systemwalker Centric Manager> |
T:種別(m:共用メモリ、q:メッセージキュー、s:セマフォ)
ID:ID
KEY:キー
DATE:獲得日付
TIME:獲得時刻
PID:プロセスID
CMD:プロセス名
システムのコマンド(ipcrm)を使用し、未回収のIPC資源を回収します。
※IPC資源の解放漏れイベントが通知されても、そのあとの起動/停止で前回開放漏れとなったIPC資源の回収処理が正常に行われた場合は、mpipcscコマンドを実行しても開放漏れの一覧への表示はされません。
原因
IPC資源の回収ができなかった場合に発生します。
対処方法
Systemwalker Centric Managerを停止した状態で、以下の手順を実施してください。
共用メモリの回収
ipcrm -m shmid |
shmid:回収する共用メモリのidを指定します。
メッセージキューの回収
ipcrm -q msqid |
msqid:回収するメッセージキューのidを指定します。
セマフォの回収
ipcrm -s semid |
semid:回収するセマフォのidを指定します。
対処例
例1
メッセージ例
q 1 0x0700404a 2002/3/7 08:43:47 24333 MpFwems |
回収方法
ipcrm -q 1 |
例2
メッセージ例
m 2 0x0700404b 2002/3/7 08:43:47 24333 MpFwems |
回収方法
ipcrm -m 2 |
例3
メッセージ例
s 33 0x07004050 2002/3/7 08:43:48 24335 MpFwls |
回収方法
ipcrm -s 33 |