レポーティング機能を利用するには、ETERNUS SF Storage Cruiser Standard Editionライセンスが必要です。
当該ライセンスを未登録のETERNUS ディスクアレイは、レポーティング対象になりません。レポーティングを行うETERNUS ディスクアレイに当該ライセンスが登録されていない場合は、当該ライセンスを登録してください。
参考
ETERNUS ディスクアレイに対する当該ライセンスの確認は、情報収集コマンド実行時に行います。そのため、当該ライセンスを運用中に削除しても、すでに収集済みの情報はレポートに出力されます。
情報蓄積ファイルに蓄積するレポート情報の保存期間をポリシーで設定します。
参照
ポリシーの設定方法は、「A.11 policy.confパラメーター説明」を参照してください。
Webコンソールからの設定
Webコンソールからストレージを選択したあと、レポーティング機能を有効にします。
ストレージごとにレポーティング機能のコマンド定期実行の起動/停止ができます。レポーティング機能を有効にすると、毎時5分に情報収集コマンド、毎月1日の午前6時30分にレポート作成コマンドが定期的に実行されます。定期実行により作成されるレポートの対象期間は、前月1日の0時0分から当月1日の0時0分までの1か月です。
独自アプリケーションの作成によるコマンド定期実行の設定
Webコンソールからの設定で実行される実行間隔よりもきめ細かい設定でレポート作成コマンドを実行させたい場合は、以下を行います。
OSの定期実行機能を利用
レポート作成コマンドを定期的に呼び出すアプリケーションを作成
注意
レポート作成コマンドのオプションに指定するレポート期間情報は、毎回適切な値を指定してください。
レポーティング機能が想定する一般的な課金方法は、レポートで出力する期間内にサーバが利用していたボリュームに対する利用料の請求でサーバごとに集計します。
レポートファイルを課金アプリケーションで参照するには、サーバOSの管理者権限が必要です。
ボリュームの課金額の計算式は、以下のとおりです。
ボリュームの課金額 = 単価(a) × ボリュームの割当て容量(b) × ボリュームの割当て時間(c)
例として、RAIDレベルごとの単価は、以下のとおりとします。
RAIDレベル | 1MBかつ1時間あたりの単価 |
---|---|
RAID0 | 1円 |
RAID1 | 2円 |
RAID1+0 | 3円 |
RAID5 | 4円 |
RAID6 | 5円 |
RAID5+0 | 6円 |
サーバの課金額 = ボリュームごとの課金額の総和
レポーティング機能が出力するレポートファイルの構造は、以下のとおりです。
サーバ情報 ETERNUS ディスクアレイ情報 割当てボリューム情報 ボリュームに関する情報(ディスクタイプ、RAIDレベルなど) 割当てボリューム情報 … ETERNUS ディスクアレイ情報 … サーバ情報 …
サーバ単位に割り当てたボリュームの課金額を計算するには、例として以下の処理を行う課金アプリケーションを作成します(丸括弧内は要素名)。
foreach <サーバ情報(Servers)> { サーバへの課金額 = 0 foreach <ETERNUS ディスクアレイ情報(DiskArrays)> { foreach <割当てボリューム情報(Volumes)> { RAID情報(RAIDGroup)からRAIDグループのタイプ(type)を取得 取得したRAIDグループのタイプに従い料金表から単価を取得 … a ボリューム情報(Volume)からボリュームの割当て容量(capacity)を取得 … b ボリューム割当てに関する情報(Allocation)からボリュームの割当て時間を(end-startの差分)を取得 … c 割当てボリュームの課金額 = a × b × c サーバへの課金額 += 割当てボリュームの課金額 } } サーバへの課金額を出力 }
サーバ(ボリューム1とボリューム2が課金対象)の課金額を計算します。
ボリュームごとの条件は、以下のとおりです。
ボリューム1
RAIDレベル: RAID0(単価: 1円)
ボリュームの割当て容量: 100MB
ボリュームの割当て期間: 12/1 5:00~12/2 1:30 (計20.5時間)
ボリューム2
RAIDレベル: RAID6(単価: 5円)
ボリュームの割当て容量: 500MB
ボリュームの割当て期間: 12/10 11:00~12/10 14:00 (計3.0時間)
ボリュームごとの課金額は、以下のとおりです。
ボリューム1の課金額
1(円) × 100(MB) × 21(時間) = 2,100(円)
ボリューム2の課金額
5(円) × 500(MB) × 3(時間) = 7,500(円)
サーバの課金額は、以下のとおりです。
サーバの課金額
2,100(円) + 7,500(円) = 9,600(円)