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ETERNUS SF Express 16.7 運用ガイド
FUJITSU Storage

5.2.3 Expressマネージャー環境の変更(Linux環境)

ここでは、以下の変更手順について説明します。

5.2.3.1 ポート番号の変更(Linux環境)

Expressで使用するポート番号を変更する場合

Expressで使用しているポート番号を変更します。

ポート番号はシステムのサービスファイルで定義されており、Expressでは、以下のポート番号を使用しています。

なお、説明中のポート番号はデフォルト値です。インストール時や運用中にポート番号を変更しているときは、変更後の番号に置き換えてお読みください。

ポート番号

サービス名

プロトコル

説明

9855

esfmanagerweb

tcp

Webコンソールで使用するポート番号です。

1226

stgxfws

tcp

構成管理およびポーリング監視で使用するポート番号です。

24916

sscruiserm

tcp

Expressの内部で使用するポート番号です。

以下の手順に従って、Expressで使用するポート番号を変更してください。

  1. テキストエディタなどで、"/etc/services"ファイルを開きます。

  2. 変更するサービス名のエントリーを抽出し、ポート番号を変更します。
    ポート番号は、1024~65535の範囲で入力できます。なお、ポート番号を変更する場合は、5001以上、32768以下の値を推奨します。

    # service-name  port/protocol  [aliases ...]   [# comment]
    #
    
    stgxfws 1226/tcp
    esfmanagerweb 9855/tcp 
    sscruiserm 24916/tcp
  3. "/etc/services"ファイルを保存し、閉じます。

  4. Webコンソールで使用するポート番号を変更した場合は、httpd.confファイルを編集します。

    1. テキストエディタなどで、"/etc/opt/FJSVesfcm/conf/apache/httpd.conf"ファイルを開きます。

    2. Listenディレクティブに記載されている、下記に赤字で記載したポート番号(9855)を別の番号に置き換えます。

      Listen 0.0.0.0:9855
    3. "/etc/opt/FJSVesfcm/conf/apache/httpd.conf"ファイルを保存し、閉じます。

  5. サービスを再起動します。

    1. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを停止します。

      # /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
    2. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを開始します。

      # /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh
  6. 運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してポート番号を変更します。
    以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"/acm/modfile"の場合の実行例です。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxwcmmodsrv -f /acm/modfile
  7. 運用管理サーバを再起動します。

参照

stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

Webコンソールで使用するポート番号を変更する場合

Webコンソールでは、下記のポートも内部的に利用しています。

ポート番号

プロトコル

説明

28005

tcp

Expressが内部的に利用するポート番号です。

28009

tcp

Expressが内部的に利用するポート番号です。

28443

tcp

Expressが内部的に利用するポート番号です。

15432

tcp

Expressが内部的に利用するポート番号です。

上記のポートが他のアプリケーションで利用されている場合、Webコンソールの動作に影響を与えます。
その場合、下記の手順に従って、ポートを変更してください。

  1. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを停止します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
  2. テキストエディタなどで、下記のファイルを開きます。

    • /etc/opt/FJSVesfcm/conf/tomcat/server.xml

    • /etc/opt/FJSVesfcm/conf/apache/httpd.conf

    • /var/opt/FJSVesfcm/db/data/postgresql.conf

    • /opt/FJSVesfcm/tomcat/webapps/esf/WEB-INF/config/database.yml

    • /etc/services

  3. 下記の部分で、赤字で記載したポート番号(28005、28009、28443、15432)を別の番号に置き換えます。

    • server.xml

      Serverタグのportに記載されているポート番号を変更します。

      <Server port="28005" shutdown="SHUTDOWN">

      ConnectorタグのportおよびredirectPortに記載されているポート番号を変更します。

          <Connector port="28009"  address="127.0.0.1"
                     enableLookups="false" redirectPort="28443" protocol="AJP/1.3" />
    • httpd.conf

      ProxyPassおよびProxyPassReverseディレクティブに記載されているポート番号を変更します。

      ProxyPass / ajp://127.0.0.1:28009/ timeout=900
      ProxyPassReverse / ajp://127.0.0.1:28009/
    • postgresql.conf

      portディレクティブに記載されているポート番号を変更します。

      port = 15432
    • database.yml

      portディレクティブに記載されているポート番号を、postgresql.confに記述したポート番号と同じ番号に変更します。

      port: 15432
    • services

      esfpostgresエントリーに記載されているポート番号を変更します。

      esfpostgres 15432/tcp
  4. 変更後、これらのファイルを保存し、閉じます。

  5. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを開始します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

5.2.3.2 IPアドレスの変更(Linux環境)

運用管理サーバのIPアドレスを変更します。

以下の手順に従って、運用管理サーバのIPアドレスを変更してください。

  1. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを停止します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
  2. 運用管理サーバのIPアドレスを変更します。

  3. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを開始します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh
  4. 運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してIPアドレスを変更します。
    以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"/acm/modfile"の場合の実行例です。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxwcmmodsrv -f /acm/modfile
  5. SNMPトラップの送信先に運用管理サーバのIPアドレスを設定している場合は、設定されている運用管理サーバのIPアドレスをETERNUS Web GUIを使って変更します。
    詳細は、ETERNUS Web GUIのマニュアルを参照してください。

  6. 運用管理サーバを再起動します。

  7. Webコンソールを起動し、IPアドレスを変更した運用管理サーバで動作しているExpressマネージャーに接続します。

参照

stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

5.2.3.3 SNMP通信プロトコルの変更

装置の障害監視をSNMPv1プロトコルだけで運用している運用管理サーバにおいて、以下の運用環境変更を行う場合は、運用管理サーバでSNMPトラップデーモンの設定変更が必要です。

『ETERNUS SF 導入ガイド』の「Expressマネージャーのセットアップ」の「SNMPトラップ設定(Linux環境の場合)」にある以下の箇所を参照して、環境を設定してください。

SNMPトラップデーモンの設定を変更したあとは、SNMPv3用のユーザー情報の登録、管理対象装置へのSNMPv3用の設定が必要です。設定方法は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMP通信の認証」の「SNMPv3」を参照してください。