GLSのアダプター設定スクリプトを利用する場合
IPアドレスは、GLSが提供するアダプター設定スクリプトを利用することで自動的に設定することができます。
なお、本スクリプトは、strhanetコマンドで全仮想アダプターを活性化した後に自動的に実行されます。strhanetコマンドの詳細は、“6.2.7 strhanet”を参照してください。
以下に、IPアドレスの自動設定手順を示します。
以下のファイルを開きます。
GLSインストールフォルダー\usr\script\adapter\netconf.bat |
ファイルに必要な情報を記述して保存します。
仮想アダプター(sha0)にIPアドレス(192.168.1.10)を設定する場合の記述例を以下に示します。
netsh interface ip set address "sha0" static 192.168.1.10 255.255.255.0 |
また、IPv6アドレス(fc00::2)を設定する場合の記述例を以下に示します。
netsh interface ipv6 set address "sha0" fc00::2 |
非活性状態から活性状態に遷移した仮想アダプターの名前を引数として受け取る、スクリプトを利用できます。
以下のファイルを開きます。
GLSインストールフォルダー\usr\script\adapter\netconf_indivi.bat |
必要な情報を記載してファイルを保存します。
非活性状態から活性状態に遷移した仮想アダプターの名前をスクリプトの引数として受け取る点を除いて、netconf.batと同じです。なお、仮想アダプターの名前はshaX(Xは0以上の整数)の形式になります。引数は1個以上で、複数になる場合があります。
仮想アダプター(sha0)にIPアドレス(192.168.110.1)、仮想アダプター(sha1)にIPアドレス(192.168.254.1)を設定する場合の記述例を以下に示します。
@echo off :LOOP_START if "%1"=="" GOTO :LOOP_END if "%1"=="sha0" ( netsh interface ip set address "sha0" static 192.168.110.1 255.255.255.0 ) if "%1"=="sha1" ( netsh interface ip set address "sha1" static 192.168.254.1 255.255.255.0 ) shift goto :LOOP_START :LOOP_END |
仮想アダプター(sha0)にIPアドレス(fc00:10::100)、仮想アダプター(sha1)にIPアドレス(fc00:20::200)を設定する場合の記述例を以下に示します。
@echo off :LOOP_START if "%1"=="" GOTO :LOOP_END if "%1"=="sha0" ( netsh interface ipv6 set address "sha0" fc00:10::100 ) if "%1"=="sha1" ( netsh interface ipv6 set address "sha0" fc00:20::200 ) shift goto :LOOP_START :LOOP_END |
また、-nオプションを指定してstrhanetコマンドを実行した場合に、仮想アダプターごとにスクリプトを用意することができます。
以下のファイルを作成します。
GLSインストールフォルダー\usr\script\adapter\netconf_shaX.bat(Xは整数) |
必要な情報を記載してファイルを保存します。
netconf.batと同様に記載します。
それぞれのスクリプトが呼ばれる契機は以下のとおりです。
strhanet | strhanet -n shaX | |
---|---|---|
netconf.bat | ○ | - |
netconf_indivi.bat | ○ | - |
netconf_shaX.bat(Xは整数) | - | ○ |
注意
netconf.bat、netconf_indivi.bat、およびnetconf_shaX.bat(Xは整数)ファイルには、GLSのコマンドを記述しないでください。
strhanetコマンドで-nオプションを指定せずに仮想アダプターを活性化した場合、netconf.batに記載されている内容はすべて実行されます。このとき、活性化状態の仮想アダプターが存在すると、netconf.batによるIPアドレスの再設定によって、通信が一時的に途絶することがあります。
Windowsの機能を利用する場合
IPアドレスは、以下のWindowsの機能を利用して手動で設定することができます。
GUIによる設定
コマンドによる設定
IPアドレスを手動で設定する場合、あらかじめ仮想アダプターを活性化させる必要があります。詳細は、“3.4.6 仮想アダプターの活性化”を参照してください。
GUIによるIPアドレスの変更は、[Windowsの設定]-[ネットワークとインターネット]-[ネットワークと共有センター]-[アダプターの設定の変更]を選択して[ネットワーク接続]画面から、ネットワークアダプターの[プロパティ]画面で行います。
ネットワークアダプターの[プロパティ]画面から、[インターネットプロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)のプロパティ]画面、または [インターネットプロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)のプロパティ]画面を表示します。
表示された画面で、仮想アダプターのIPアドレスを指定します。