ルートクラス以外 (ローカルクラスまたは共用クラス) のボリュームに作成したファイルシステムは、OS 起動時に OS が行う自動マウント処理ではマウントできません。
これは、GDS の起動スクリプトよりも前に、OS の自動マウント処理が実行されるためです。
ルートクラス以外のボリュームに作成したファイルシステムを /etc/fstab ファイルに記述する場合は、第 4 フィールドに noauto オプションを必ず記述してください。GDS 4.3A20 以前を使用している場合、GDS 運用管理ビューのファイルシステム構成画面では、「マウント」は「しない」を選択してください。「する」を選択すると、noauto オプションが記述されません。
RHEL6以前の場合
noauto オプションを記述しなかった場合、OS 起動時に以下のメッセージが出力され、マウントが失敗します。
mount: special device /dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名 does not exist |
第 6 フィールドに、OS 起動時にファイルシステムをチェックする指定を記述した場合、以下のメッセージが出力されて OS が起動できません。
fsck.ext3: No such file or directory /dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名: |
RHEL7以降の場合
noauto オプションを記述しなかった場合、OS 起動時に以下のメッセージが出力され、emergency mode での起動に移行します。
[ TIME ]Dependency failed for device dev-sfdsk-クラス名-dsk-ボリューム名.device. |
参考
共用クラスの場合
共用クラスのボリューム上のファイルシステムを、クラスタアプリケーションの起動/停止と連動してマウント/アンマウントするためには、/etc/fstab.pcl ファイルの設定と、Fsystem リソースの設定が必要です。詳細は、「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」を参照してください。GFS を使用する場合は、「PRIMECLUSTER Global File Services 説明書」を参照してください。
参考
ローカルクラスの場合
ローカルクラスのボリュームに作成したファイルシステムを、OS の起動/停止時に自動的にマウント/アンマウントする場合、以下の設定を行ってください。
RHEL6以前の場合
以下の条件を満たすように起動/停止スクリプトを作成し設定してください。
GDS のすべての起動スクリプト /etc/*.d/*sfdsk* より後にマウント処理を実行する。
GDS のすべての停止スクリプト /etc/*.d/*sfdsk* より前にアンマウント処理を実行する。
参照
GDS の起動スクリプトについては、「F.2 起動スクリプト一覧」を参照してください。
RHEL7以降の場合
以下の条件を満たすようにスクリプトとユニットファイルを作成し設定してください。
OS起動時に GDS のすべてのサービス (fjsvsdx*.service) より後にマウント処理を実行する。
OS停止時に GDS のすべてのサービス (fjsvsdx*.service) より前にアンマウント処理を実行する。
参照
GDS のサービスについては、「G.2 systemd サービス一覧」を参照してください。
また、ローカルクラスのボリュームに作成したファイルシステムを NFS クライアントにエクスポートする場合は、以下の設定を行ってください。
RHEL6以前の場合
以下の条件を満たすように起動/停止スクリプトを作成し設定してください。
システム起動時に、ボリューム上のファイルシステムをマウントした後、ファイルシステムをエクスポートする。
システム停止時に、ボリューム上のファイルシステムをアンマウントする前に、ファイルシステムのエクスポートをやめる。
RHEL7以降の場合
以下の条件を満たすようにスクリプトとユニットファイルを作成し設定してください。
OS 起動時に nfs.service より前にマウント処理を実行する。
OS 停止時に nfs.service より後にアンマウント処理を実行する。
参照
起動スクリプトの作成方法については、「6.9 ボリュームのブロック型特殊ファイルのアクセス権」を参照してください。