GDS は、ディスク装置に格納されているデータの可用性と運用管理性を向上させるボリューム管理ソフトウェアです。GDS は、ハードウェアの故障やユーザの操作ミスからディスクデータを保護し、ディスク装置の運用管理を支援します。
ボリューム管理機能には以下の 2 つの役割があり、それらは密接に関連しています。
ディスクデータの可用性の向上
ディスクデータの運用管理性の向上
GDS のミラーリング機能は、ディスクデータの複製を複数のディスク装置に保持することにより、ハードウェアの故障からデータを保護します。これにより、不測のトラブルが発生しても、ユーザはアプリケーションを停止することなくディスクデータへのアクセスを継続できます。
GDS のボリューム管理機能により、Linux サーバに接続されたすべてのディスク装置を統一的に管理できます。PRIMECLUSTER システムでは、特定のサーバのみにローカル接続されたディスク装置だけでなく、SAN (Storage Area Network) を経由して複数のサーバに共用接続されたディスク装置も含めて、すべてのサーバに接続された、すべてのディスク装置を統一的に管理することができます。
SAN においては、複数のサーバと複数のディスク装置が自由に接続されるため、ディスクデータを複数のサーバから直接共用することができます。これにより、ファイルシステムやデータベースの同時共用が可能になります。また、サーバ間でのデータの複写や、バックアップなどの作業の利便性が改善されます。その反面、複数のサーバからのアクセス競合によってデータ破壊が発生するという問題が潜在しているため、SAN に適合したボリューム管理機能が不可欠です。
SAN に適合した GDS の運用管理機能は、さまざまなディスク管理作業において、高度なシステム運用を容易に実現します。
使いやすい運用管理機能には、管理作業を簡易にするだけではなく、操作ミスによるデータ破損を防止する効果があります。