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PRIMECLUSTER Global Disk Services  説明書 4.5
FUJITSU Software

A.1 物理特殊ファイルへのアクセス抑止

ルートクラス以外のクラスへのディスク登録が完了すると、以降そのディスクに対して以下のような物理特殊ファイルを使ってアクセスすることは通常できなくなります。GDS は、利用者が誤って物理特殊ファイルをアクセスすることによって、ミラーリング状態を破壊してしまうことがないように保護しています。

    /dev/sdXn            (通常のハードディスクの場合)
    /dev/mapper/mpathXpn (DM-MPのmpathデバイスの場合)
    /dev/emcpowerXn      (emcpowerデバイスの場合)
    /dev/vdXn            (KVMゲストの仮想ディスクの場合)

X はデバイス識別名、n はスライス番号です。

例えば、dd コマンドを使って、物理特殊ファイルを使ってディスクに書込みを行おうとすると以下のようなエラーとなります。

# dd if=/dev/zero of=/dev/sda1
dd: /dev/sda1: open: Device busy

また、parted(8) コマンドが出力するディスクリストには、ルートクラス以外のクラスに登録されたディスクは表示されません。

このアクセス保護は、クラスからディスクを削除すると解除されます。また、ディスク交換のオブジェクト操作を行った際にも解除されます。逆に、ディスク復旧のオブジェクト操作を行うと再度保護機能が動作します。

物理特殊ファイルへのアクセスが抑止されるノードの範囲は、以下のとおりです。

以下のディスクは、物理特殊ファイルへのアクセスが抑止されません。以下のディスクの物理特殊ファイルにアクセスしないように注意してください。

サーバ間ミラーリングを行う場合、物理特殊ファイルへのアクセスが抑止されるのは iSCSI デバイスのみです。[図4.1 サーバ間ミラーリングを行うディスク装置の設定]の例では、iSCSI デバイス (sde, sdd) の物理特殊ファイルへのアクセスは抑止されますが、物理ディスク (sdc) の物理特殊ファイルへのアクセスは抑止されません。物理ディスクの物理特殊ファイルにアクセスしないように注意してください。