ここでは、コマンドを使って、ボリュームを作成する操作の流れについて説明します。
環境構築時の参考にしてください。
詳しくは、各コマンドのリファレンスマニュアルを参照してください。
例として、物理ディスク sda を使用してシングルボリュームを作成する手順を示します。
1) ディスクをクラスへ登録します
物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) 物理ディスク sda をシングルディスクとしてノード node1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、Disk1 というディスク名を付けます。
# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d sda=Disk1:single |
2) シングルボリュームを作成します
シングルディスク内にボリュームを作成します。
例) シングルディスク Disk1 に 1000 ブロックのボリューム作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。
# sdxvolume -M -c Class1 -d Disk1 -v Volume1 -s 1000 |
例として物理ディスク sda と sdb をミラーリングしてボリュームを作成する手順を示します。
1) ディスクをクラスへ登録します
物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) 物理ディスク sda と sdb をローカルクラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。
# sdxdisk -M -a type=local -c Class1 -d sda=Disk1,sdb=Disk2 |
参考
ディスクを共用クラスへ登録する際には、-a オプションで scope 属性を指定する必要があります。例を示します。
# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d sda=Disk1,sdb=Disk2 |
2) ディスクをミラーグループへ接続します
ディスクをミラーグループへ接続します。ミラーグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) Disk1 と Disk2 をミラーグループ Group1 に接続します。
# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 |
3) ミラーボリュームを作成します
ミラーグループ内にボリュームを作成します。
例) ミラーグループ Group1 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。
# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000 |
コマンドの復帰後に、自動的に等価性コピーが行われます。
4) 作業の完了を確認します
sdxinfo -S コマンドを使用して、等価性コピーが完了したことを確認します。
表示されたスライスの STATUS フィールドがすべて ACTIVE になっていれば、等価性コピーは完了しています。
等価性コピー中の場合、STATUS フィールドには COPY と表示されます。
-e long オプションを指定すると、等価性コピーの進み具合を確認できます。
詳しくは、「B.1.6 sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示」を参照してください。
例) ボリューム Volume1 の等価性コピーが完了したことを確認します。
# sdxinfo -S -o Volume1 |
例として、iSCSIデバイス sda と sdb をサーバ間でミラーリングして、ボリュームを作成する手順を示します。
なお、iSCSIデバイス sda と sdbは、「4.9 サーバ間ミラーリングを行うディスクの設定」に従って作成されたものとします。
1) ディスクをクラスへ登録します
iSCSIデバイスを共用クラスに登録します。共用クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) iSCSIデバイス sda と sdb を共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。
# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d sda=Disk1,sdb=Disk2 |
2) ディスクをネットミラーグループへ接続します
ディスクをネットミラーグループへ接続します。ネットミラーグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) Disk1 と Disk2 をネットミラーグループ Group1 に接続します。
# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=netmirror |
3) ネットミラーボリュームを作成します
ネットミラーグループ内にボリュームを作成します。
例) ネットミラーグループ Group1 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。
# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000 |
コマンドの復帰後に、自動的に等価性コピーが行われます。
4) 作業の完了を確認します
sdxinfo -S コマンドを使用して、等価性コピーが完了したことを確認します。
表示されたスライスの STATUS フィールドがすべて ACTIVE になっていれば、等価性コピーは完了しています。
等価性コピー中の場合、STATUS フィールドには COPY と表示されます。
-e long オプションを指定すると、等価性コピーの進み具合を確認できます。
詳しくは、「B.1.6 sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示」を参照してください。
例) ボリューム Volume1 の等価性コピーが完了したことを確認します。
# sdxinfo -S -o Volume1 |
例として、物理ディスク sda と sdb をコンカチネートしてボリュームを作成する手順を示します。
1) ディスクをクラスへ登録します
物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) 物理ディスク sda と sdb を、ノードnode1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。
# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d sda=Disk1,sdb=Disk2 |
2) ディスクをコンカチネーショングループへ接続します
ディスクをコンカチネーショングループへ接続します。コンカチネーショングループが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) Disk1 と Disk2 をコンカチネーショングループ Group1 に接続します。
# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=concat |
3) 大容量ボリュームを作成します
コンカチネーショングループ内にボリュームを作成します。
例) コンカチネーショングループ Group1 に1,000,000,000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。
# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000000000 -a pslice=off |
例として、物理ディスク sda と sdb をストライピングしてボリュームを作成する手順を示します。
1) ディスクをクラスへ登録します
物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) 物理ディスク sda と sdb を、ノード node1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。
# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d sda=Disk1,sdb=Disk2 |
2) ディスクをストライプグループへ接続します
ディスクをストライプグループへ接続します。ストライプグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) Disk1 と Disk2 をストライプグループ Group1 に接続します。
# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=stripe,width=32 |
3) ストライプボリュームを作成します
ストライプグループ内にボリュームを作成します。
例) ストライプグループ Group1 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。
# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000 -a pslice=off |
例として、物理ディスク sda と sdb, sdc と sdd でそれぞれストライプグループを構成し、それらの 2 つのストライプグループをミラーリングしてボリュームを作成する手順を示します。
1) ディスクをクラスへ登録します
物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) 物理ディスク sda, sdb, sdc, sdd を、ノード node1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1, Disk2, Disk3, Disk4 というディスク名を付けます。
# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2\ |
2) ディスクをストライプグループへ接続します
ディスクをストライプグループへ接続します。ストライプグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) Disk1 と Disk2 をストライプグループ Group1 に接続します。
# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=stripe,width=32 |
Disk3 と Disk4 をストライプグループ Group2 に接続します。
# sdxdisk -C -c Class1-g Group2 -d Disk3,Disk4 -a type=stripe,width=32 |
3) ストライプグループをミラーグループへ接続します
ストライプグループをミラーグループへ接続します。ミラーグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。
例) ストライプグループ Group1 と Group2 をミラーグループ Group3 に接続します。
# sdxgroup -C -c Class1 -h Group3 -l Group1,Group2 -a type=mirror |
-a type=mirror オプションは省略可能です。
4) ミラーボリュームを作成します
最上位ミラーグループ内にボリュームを作成します。
例) ミラーグループ Group3 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。
# sdxvolume -M -c Class1 -g Group3 -v Volume1 -s 1000 -a pslice=off |
コマンドの復帰後に、自動的に等価性コピーが行われます。
5) 作業の完了を確認します
sdxinfo -S コマンドを使用して、等価性コピーが完了したことを確認します。
表示されたスライスの STATUS フィールドがすべて ACTIVE になっていれば、等価性コピーは完了しています。
等価性コピー中の場合、STATUS フィールドには COPY と表示されます。
-e long オプションを指定すると、等価性コピーの進み具合を確認できます。
詳しくは、「B.1.6 sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示」を参照してください。
例) ボリューム Volume1 の等価性コピーが完了したことを確認します。
# sdxinfo -S -o Volume1 |