画面に対するREAD 文では、利用者プログラムが待ち状態になります。したがって、利用者プログラムでファイルやデータベースの排他制御をしている場合は、画面のREAD文を実行する前に排他処理を解除してください。
利用者プログラムでは、必ず適切なエラー処理が必要です。ネットワーク環境下では、通常のスタンドアロン環境と比較して、予期しない事態が頻繁に発生します。適切なエラーの対処を行わない場合、システムループなど重大な障害が発生する可能性があります。
プロセス型プログラムでDISPLAY 文の実行結果をファイルに出力する場合は、プロセス間でファイル名の衝突が起こらないように対処が必要です。例えば、以下のような対処があります。
DISPLAY 文にSYSERR を指定する。
環境変数操作または初期化ファイルの指定などで、使用するファイル名をプロセスごとに変更する。
注意
Webアプリケーションのように同一のアプリケーションを複数プロセスで同時実行する場合は、使用するファイル名の衝突により、プロセス間でファイル排他が発生することがあります。
したがって、アプリケーションがファイル出力を行う場合には、ファイル名の衝突に注意し、ファイル排他を考慮したアプリケーションの設計が必要になります。
HTML変換方式では、利用者プログラムを管理サービスから呼び出し、Webサーバ上でバックグラウンド処理します。
このため、バックグラウンドで動作するアプリケーションを作成する際の注意事項を考慮する必要があります。
表示ファイル機能を使った画面入出力を行う利用者プログラムは、ACCEPT文を使用してデータを入力する場合は、システムの標準入力で入力を行わないでください。また、DISPLAY 文を使用してデータを出力する場合は、標準出力でなくファイルに出力するように指定してください。小入出力を使ってファイル処理を行う方法については、“NetCOBOLユーザーズガイド”の“ファイルを使うプログラム”を参照してください。
なお、出力先ファイルおよび格納ディレクトリには、利用者プログラムを実行するユーザに対して書き込み権を付与してください。
COBOLで出力されるエラーメッセージは、ファイルに出力を指定します。実行用の初期化ファイルまたは環境変数に実行環境情報「CBR_MESSOUTFILE= ファイル名」を必ず指定してください。
ソート処理を行う場合は、一時的に作業ファイルが作成されます。
デフォルトでは、/tmp に作業ファイルが作成されますが、実行用の初期化ファイルまたは環境変数に 実行環境情報「BSORT_TMPDIR= 作業ファイルを作成するパス名」を指定することで、作業ファイルが作成されるパスを変更することができます。
HTML変換方式では、シフトJISを扱うアプリケーションを作成する必要があります。シフトJISを扱うアプリケーションについては、“NetCOBOLユーザーズガイド”の“シフトJISアプリケーション作成時の留意事項”を参照してください。