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PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker 4.5 導入運用手引書
FUJITSU Software

2.6.3 動作環境の設定

2.6.3.1 NetWorker 起動時の動作環境の定義

NetWorker 起動時の動作環境を定義することができます。

PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker では、以下の NetWorker スタートアップスクリプトを実行して、NetWorker を起動しています。

サーバクラスタ運用の場合

/opt/FJSVclntw/sys/v_nsrd_start

クライアントクラスタ運用の場合

/opt/FJSVclntw/sys/networker_start

NetWorker を起動する直前に行いたい処理がある場合、PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker が提供する定義ファイル(networker.env)を使用して、処理を定義することができます。

以下に例を示します。

  1. NetWorker定義ファイルの雛形(/opt/FJSVclntw/etc/networker.env_draft ファイル)を、cp(1) で /opt/FJSVclntw/etc/networker.env に複写します。

    # cp -p /opt/FJSVclntw/etc/networker.env_draft /opt/FJSVclntw/etc/networker.env
  2. vi(1) などを使用して networker.env ファイルを編集します。

    # vi /opt/FJSVclntw/etc/networker.env

    以下に記述例を示します。

    # networker.env executed as a part of the NetWorker startup script
    # All Rights Reserved, Copyright Fujitsu 2006
    #
    # Users can write commands and the setting of environmental variables
    # executed just before starting NetWorker.
    #
    # Examples:
    # NSR_DEV_BLOCK_SIZE_4MM_20GB=64
    # export NSR_DEV_BLOCK_SIZE_4MM_20GB
    # LANG=C
    # export LANG
    # LC_ALL=$LANG
    # export LC_ALL
    # ulimit -n 1024
    #
    NSR_DEV_BLOCK_SIZE_4MM_20GB=128
    export NSR_DEV_BLOCK_SIZE_4MM_20GB

注意

  • NetWorker環境変数ファイル/nsr/nsrrc、/opt/nsr/admin/networkerrcに環境変数を定義できます。PRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerのNetWorker起動処理では/opt/FJSVclntw/etc/networker.envに加えてこれらのファイルも読み込みます。
    ファイルを読み込む順番は以下の通りです。同じ環境変数が複数のファイルに定義されていた場合は、後で読み込んだものが有効になります。

    1. /nsr/nsrrc

    2. /opt/nsr/admin/networkerrc

    3. /opt/FJSVclntw/etc/networker.env

  • PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker をインストールしたすべてのノードで定義を行ってください。

参考

NetWorker が動作する際の言語を変更する場合は、環境変数 LANG と LC_ALL を設定してください。

2.6.3.2 NetWorker 起動・停止時のスクリプト設定

PRIMECLUSTER においては、各リソースの起動・停止をスクリプトファイルにて行っています。PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker においても NetWorker の起動・停止をスクリプトで実現しています。この起動・停止に連動して動作するスクリプトを設定することにより、NetWorker の起動・停止に連動してアプリケーションやバッチ処理を実行することができます。

スクリプト

留意事項

参照

各スクリプトの詳細は、「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」 を参照してください。

2.6.3.3 NetWorker Management Consoleの設定

PRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerを使用したクラスタ環境において、NetWorker Management Console (NMC)を使用する場合は、手順1、手順2および手順3のいずれかの対応を行ってください。

[手順1] NMCサーバを別途用意する

クラスタ環境とは別のマシンにNMCをインストールします。 NMCをインストールするためには、NetWorkerクライアントパッケージがインストールされている必要があります。

[手順2] NMCPRIMECLUSTERのリソースとして登録する

NMCをPRIMECLUSTERのCmdlineリソースに登録して制御します。この方法については当社技術員にご確認ください。

[手順3] NMCをPRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerに組み込む

NMCをクラスタの片方のノードにインストールして、NMCの起動処理をPRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerに組み込みます。

NMCのインストール時にNetWorker Management Consoleデータベースを、常時アクセス可能なディスク(ローカルディスクなど)の/nsr配下以外の場所に作成してください。

  1. /opt/FJSVclntw/sys/v_nsrd_start ファイルを以下のように編集します。 ファイル最後の"exit 0"の前に、"/etc/init.d/gst start &" (NMC起動コマンド)を追記します。編集後の記載例を以下に示します。

    ${CMD_RM} -f ${MSG_FILE}
    
    /etc/init.d/gst start & 
    
    exit 0 
  2. /opt/FJSVclntw/sys/networker_start ファイルを以下のように編集します。 ファイル最後の"exit 0"の前に、"/etc/init.d/gst start &" (NMC起動コマンド)を追記します。編集後の記載例を以下に示します。

    [ -f "${MSG_FILE}" ] && ${CMD_RM} -f ${MSG_FILE} 
    
    /etc/init.d/gst start & 
    
    exit 0
  3. NMCの起動スクリプトを変名します。

    # mv /etc/rc3.d/S97gst /etc/rc3.d/FJSVclntw.S97gst
    # mv /etc/rc5.d/S97gst /etc/rc5.d/FJSVclntw.S97gst

    注意

    • 手順実施後NMCへ接続する際は、NMCをインストールした物理ノードのIPアドレスへ接続してください。

    • NMCをアンインストールする場合は、[手順3]で変更したファイルを元に戻した後でNMCをアンインストールしてください。