Linux にはファイルの配置場所を高速に検索する機能として locate コマンドがあります。この機能が使用しているファイル名データベースを更新するため、定期的に updatedb コマンドが実行されます。updatedb コマンドは各ファイルシステム上のファイルを検索し、ファイル名データベースを更新します。
参照
updatedb コマンドおよび locate コマンドの詳細は、以下のオンラインマニュアルページを参照してください。
【RHEL6】 updatedb(1L) および locate(1L)
【RHEL7】 updatedb(8) および locate(1L)
updatedb コマンドが GFS 共用ファイルシステムに対して、ファイルを検索している間、ファイルアクセス性能が顕著に劣化することがあります。この現象を回避するため、GFS 共用ファイルシステム上のファイルをファイル名データベースへ登録しないように設定することを推奨します。
注意
この設定をした場合、locate コマンドによって GFS 共用ファイルシステム上のファイルを検索することができなくなります。
GFS 共用ファイルシステム上のファイルをファイル名データベースへ登録しないようにするには、/etc/updatedb.conf で定義されている updatedb コマンドによる検索除外ファイルシステムリスト (PRUNEFS) に "sfcfs" を追加します。GFS 共用ファイルシステムを共用するすべてのノードで設定する必要があります。以下に指定例を示します。
# cat /etc/updatedb.conf PRUNE_BIND_MOUNTS = "yes" PRUNEFS = "9p afs anon_inodefs auto autofs bdev binfmt_misc (中略) tmpfs ubifs udf usbfs sfcfs" PRUNENAMES = ".git .hg .svn" PRUNEPATHS = "/afs /media /mnt /net /sfs /tmp /udev /var/cache/ccache /var/lib/yum/yumdb /var/spool/cups /var/spool/squid /var/tmp" |
GFS 共用ファイルシステム上のファイルをファイル名データベースへ登録する場合は、次の設定を行うことで updatedb コマンドが動作中のファイルアクセス性能の劣化を軽減することができます。
ユーザー運用に合わせて、GFS 共用ファイルシステムへのアクセスが少ない時間帯で updatedb コマンドが実行されるようにします。
GFS 共用ファイルシステムの共用ノード間で、updatedb コマンドが同時に実行されないように、updatedb コマンドの実行時間を調整します。
updatedb コマンドは通常 /etc/cron.daily にあるファイルから実行されるように設定されており、/etc/cron.daily の実行時間は/etc/anacrontab で設定されています。必要に応じて /etc/anacrontab の設定を変更してください。
参照
/etc/anacrontab の記述内容についての詳細は オンラインマニュアルページの anacrontab(5) を参照してください。