伝送路二重化機能で冗長化しているNICに対するPCIホットプラグについて説明します。
PRIMEQUESTが提供するPCIホットプラグの対象機器は以下のとおりです。交換対象によって手順が異なります。
SB
IOU
PCI Expressカード
詳細は、以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ 運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ 運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
注意
NICの活性保守は、必ず最新のマニュアルでPCIホットプラグの手順を確認してから実施してください。
伝送路二重化機能のPCIホットプラグ対応状況は、“6.3.2 NICの活性保守”を参照してください。
NICを増設後、増設したNICを冗長化するために仮想インタフェースを作成する手順を示します。
図6.4 増設したNIC(ethX,ethY)を冗長化する仮想インタフェースの追加
NICの増設
NICを増設します。以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
仮想インタフェースの作成
“3.3 環境設定の追加手順”を参照し、追加したNICを二重化する仮想インタフェースを作成します。
仮想インタフェースが冗長化しているNICを削除する手順を示します。
図6.5 仮想インタフェースが冗長化しているNIC(ethX,ethY)の削除
NIC削除の前準備
“3.5 環境設定の削除手順”を参照し、削除対象のNICを使用している仮想インタフェースを削除します。
NIC削除
NICを削除します。手順については、以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
仮想インタフェースが冗長化しているNICを交換する手順を示します。
図6.6 仮想インタフェースが冗長化しているNIC(ethX)の交換
以下の流れで作業を行います。
二重化方式ごとの詳細な手順を以下に示します。
手順中に記載されている仮想インタフェース名(shaX)や物理インタフェース名(ethX, ethY)等は、環境に合わせて読み替えてください。
高速切替方式の場合
NIC交換の前準備
1-1. 仮想インタフェースの定義から、交換するNICの定義情報を一時的に削除します(交換対象のNICのインタフェース名をethXとします)。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic delete -n shaX -i ethX
1-2. dsphanetコマンドで交換対象のNIC(インタフェース名:ethX)のDevice状態がCUTになっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active t OFF ethX(CUT),ethY(ON)
NIC交換の実施
NICを交換します。手順については、以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
NIC交換の後処理
3-1. 手順1.で一時的に削除したNIC(インタフェース名:ethX)を元に戻します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic add -n shaX -i ethX
3-2. dsphanetコマンドで交換したNIC(インタフェース名:ethX)のDevice状態がONになっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active t OFF ethY(ON),ethX(ON)
NIC切替方式の場合
NIC交換の前準備
1-1. HUB監視を停止します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll off
1-2. 待機パトロール監視を停止します。なお、待機パトロール機能を使用していない場合、この作業は必要ありません。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/stpptl -n shaY
1-3. dsphanetコマンドで交換するNIC(インタフェース名:ethX)の状態を確認します。交換するNICが運用NIC(ON)以外の状態(OFFまたはSTOP)になっている必要があります。運用NICの場合は、手順1-4.に従い、待機NICに切り替えます。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active d OFF ethX(ON),ethY(OFF)
1-4. 交換するNICが運用NICである場合、待機NICに切り替えます。切り替え後、dsphanetコマンドで交換するNICが待機NIC(OFF)になっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic change -n shaX
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active d OFF ethX(OFF),ethY(ON)
1-5. インタフェース状態監視を停止します。
# /bin/touch /var/opt/FJSVhanet/tmp/disable_watchif
NIC交換の実施
NICを交換します。手順については、以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
NIC交換の後処理
3-1. 交換したNICのインタフェースの状態をGLSの待機NICの状態にします。
仮想インタフェースに設定されているIPアドレスがIPv6アドレスのみであるかどうかによって手順が異なります。
仮想インタフェースにIPv4アドレスが設定されている場合
IPv4アドレスが割り当てられていない状態で、かつ、UP、NOARPフラグがあることを確認します。
# /usr/sbin/ip link set dev ethX arp off # /usr/sbin/ip link set dev ethX up # /usr/sbin/ip addr show ethX N: ethX: <BROADCAST,MULTICAST,NOARP,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP qlen 1000 link/ether XX:XX:XX:XX:XX:XX brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet6 fe80::XXXXXXXXXXXXXXXX/64 scope link valid_lft forever preferred_lft forever
仮想インタフェースにIPv6アドレスのみが設定されている場合
UPフラグがあることを確認します。
# /usr/sbin/ip link set dev ethX up
# /usr/sbin/ip addr show ethX
N: ethX: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP qlen 1000
link/ether XX:XX:XX:XX:XX:XX brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
inet6 fe80::XXXXXXXXXXXXXXXX/64 scope link
valid_lft forever preferred_lft forever
参考
IPv6アドレスのみを設定している場合、上記のコマンドを実施した直後にdsphanetコマンドを実行すると両方のデバイスが使用可能状態(ON)と表示されます。これは一時的な状態であり、以降の手順を実施することで正しい状態に遷移するため影響はありません。
3-2. 必要に応じて、NICを切り戻します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic change -n shaX
3-3. 待機パトロール監視を開始します。なお、待機パトロール機能を使用していない場合、この作業は必要ありません。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strptl -n shaY
3-4. HUB監視を再開します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on
3-5. インタフェース状態監視を再開します。
# /bin/rm /var/opt/FJSVhanet/tmp/disable_watchif
仮想NIC方式の場合
NIC交換の前準備
1-1. ネットワーク監視を停止します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpathmon off
1-2. 仮想インタフェースの定義から、交換するNICの定義情報を一時的に削除します(交換対象のNICのインタフェース名をethXとします)。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic delete -n shaX -i ethX
1-3. dsphanetコマンドで交換対象のNIC(インタフェース名:ethX)のDevice状態がCUTになっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active v OFF ethX(CUT),ethY(ON)
NIC交換の実施
NICを交換します。手順については、以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
NIC交換の後処理
3-1. 手順1.で一時的に削除したNIC(インタフェース名:ethX)を元に戻します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic add -n shaX -i ethX
3-2. dsphanetコマンドで交換したNIC(インタフェース名:ethX)のDevice状態がOFFになっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active v OFF ethX(OFF),ethY(ON)
3-3. 必要に応じて、NICを切り戻します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic change -n shaX -i ethX
3-4. ネットワーク監視を再開します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpathmon on
GS連携方式の場合
NIC交換の前準備
1-1. 仮想インタフェースの定義から、交換するNICの定義情報を一時的に削除します(交換対象のNICのインタフェース名をethXとします)。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic delete -n shaX -i ethX
1-2. dsphanetコマンドで交換対象のNIC(インタフェース名:ethX)のDevice状態がCUTになっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active c OFF ethX(CUT),ethY(ON)
NIC交換の実施
NICを交換します。手順については、以下のマニュアルを参照してください。
PRIMEQUEST 2000 シリーズ
PRIMEQUEST 2000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守」
PRIMEQUEST 3000 シリーズ
PRIMEQUEST 3000 シリーズ運用管理マニュアル 「Red Hat Enterprise Linux 7 における活性保守およびパーティション停止保守」
NIC交換の後処理
3-1. 手順1.で一時的に削除したNIC(インタフェース名:ethX)を元に戻します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetnic add -n shaX -i ethX
3-2. dsphanetコマンドで交換したNIC(インタフェース名:ethX)のDevice状態がONになっていることを確認します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/dsphanet
[IPv4,Patrol / Virtual NIC]
Name Status Mode CL Device
+----------+--------+----+----+------------------------------------------------+
shaX Active c OFF ethY(ON),ethX(ON)