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NetCOBOL V12.1 NetCOBOL Studio ユーザーズガイド
FUJITSU Software

11.1.2 CORBAアプリケーションとは

CORBAとは、OMG(Object Management Group:オブジェクト指向技術の標準化と普及を目的として1989年に設立された非営利団体)によって規定されたオブジェクト指向技術の仕様です。CORBA仕様として、以下の機能が提供されています。

富士通では、Interstage Application ServerでCORBA準拠の分散通信基盤やサービスを提供しています。Interstage Studioにおいては、CORBAアプリケーションとは、Interstage Application Serverを利用して作成したアプリケーションを意味します。また、COBOLプラグインを組み込んだInterstage Studioワークベンチでは、CORBAサーバアプリケーションおよびCORBAクライアントアプリケーションの両方を作成できます。

CORBAアプリケーションの運用形態

CORBAアプリケーションの運用形態を、下図に示します。なお、COBOLプラグインがサポートしている運用形態を赤枠(太枠)で示しています。


[サーバアプリケーション]

サーバアプリケーションは、クライアントに対するインタフェース情報の公開方法により、大きく以下の2つに分けることができます。

(1) 動的スケルトンインタフェース

(2) 静的スケルトンインタフェース

[クライアントアプリケーション]

クライアントアプリケーションは、サーバアプリケーションの呼出し方法により、大きく以下の3つに分けることができます。

(3) 動的起動インタフェース

(4) 静的起動インタフェース

(5) OLE-CORBAゲートウェイ

CORBAアプリケーションの特長とサポート範囲

各CORBAアプリケーションの特長とCOBOLプラグインでのサポート範囲を以下に示します。

アプリケーションの種類

説明

サポートの有無

サーバ

クライアント

動的インタフェース
(1)、(3)

スタブ、スケルトンファイルは必要なく、インタフェースリポジトリから情報を取り出し、サーバのメソッドを呼び出すパラメタをプログラム中で組み立てて、サーバアプリケーションの関数を呼び出します。

×

×

静的インタフェース
(2)、(4)

IDLファイルから作成したスタブ、スケルトンファイルをプログラムに結合してアプリケーションを作成します。
スタブ、スケルトンは、サーバ、クライアント間で使用されるデータをCORBA通信基盤のプロトコル(IIOP)から各言語タイプに変換する機能を持っています。

○(*1)

○(*2)

OLE-CORBAゲートウェイ
(5)

WindowsシステムのOLEアクセスにより、サーバアプリケーションの提供する関数を呼び出します。

-

×

○: COBOLプラグインでサポート

×: COBOLプラグインでは非サポート

*1: サーバアプリケーションは、オブジェクト指向COBOL言語で作成します。

*2: クライアントアプリケーションは、オブジェクト指向COBOL言語またはCOBOL言語で作成します。