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Enterprise Postgres 10 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)
FUJITSU Software

9.2.1 運用センタ被災時

運用センタが被災した場合、アプリケーション業務を待機センタに引き継ぎます。

以下に運用センタ被災時の操作手順を示します。


  1. プライマリ候補サーバの昇格

    pg_ctlコマンドをpromoteモードで実行し、待機センタのプライマリ候補サーバを昇格します。

    例)
    $ pg_ctl promote -D /database/inst1
  2. postgresql.confファイルの編集

    プライマリ候補サーバとスタンバイサーバにおいて、postgresql.confファイルのrestart_after_crashパラメータにoffを指定し、pg_ctlコマンドをreloadモードで実行し、設定変更を反映します。

  3. Mirroring Controller裁定プロセスの起動と自動起動・停止の有効化

    Linuxの場合

    mc_arbコマンドを実行し、待機センタのMirroring Controller裁定プロセスを起動します。

    例)
    $ mc_arb start -M /mcarb_dir/arbiter1
    Windowsの場合

    mc_arbコマンド、またはWindowsサービスを使用して、待機センタのMirroring Controller裁定プロセスを起動します。

    例)
    > mc_arb start -M D:\mcarb_dir\arbiter1

    Mirroring Controller裁定プロセスの自動起動・停止を設定している場合は、待機センタで無効化している設定を有効化します。

  4. Mirroring Controllerの起動と自動起動・停止の有効化

    mc_ctlコマンドを--mc-onlyオプションを指定して実行し、待機センタのプライマリ候補サーバ、およびスタンバイサーバのMirroring Controllerのみを起動します。

    例)
    $ mc_ctl start -M /mcdir/inst1 --mc-only

    Mirroring Controllerの自動起動・停止を設定している場合は、待機センタで無効化している設定を有効化します。

  5. Mirroring Controllerとストリーミングレプリケーションの状態確認

    Mirroring Controllerプロセス、およびストリーミングレプリケーションの状態を確認します。確認方法は、“9.1.2 災害対策運用の状態確認”を参照してください。

  6. 損失したデータの復旧

    アプリケーション業務を再開する前に、データベースの内容から損失したデータを確認し、必要に応じて業務を再実行するなど、データベースを最新化します。

  7. アプリケーション業務の再開

    アプリケーション業務を待機センタのプライマリ候補サーバで再開します。

  8. 運用センタの復旧

    運用センタを復旧し、被災した運用センタを待機センタとして再構築します。

    待機センタとしての再構築手順は“7.3 待機センタのセットアップ”を参照してください。