Active DirectoryとSSL通信を行う場合には、リポジトリサーバの構築を行う前にSSL環境の構築を行う必要があります。
SSL環境の構築の流れを以下に示します。
Interstage証明書環境の作成
Active DirectoryとSSL通信を行うために必要なInterstage証明書環境を作成します。すでにInterstage証明書環境が作成されている場合は、この作業は不要です。(注1)
Active Directoryの認証局証明書の登録
Active Directoryから取得した認証局証明書を、Interstage証明書環境に登録してください。(注2)
認証局の証明書 C:\temp\ad-ca-cert.cer
認証局の証明書のニックネーム ADCACERT
取得した認証局の証明書を“C:\temp\ad-ca-cert.cer”にした場合の例です。必要に応じて各証明書のファイルパス名を変更してください。
パスワードの入力を促されたら、Interstage証明書環境にアクセスするためのパスワードを入力してください。入力したパスワードは表示されません。
C:\> scsenter -n ADCACERT -f C:\temp\ad-ca-cert.cer |
認証局の証明書 /tmp/ad-ca-cert.cer
認証局の証明書のニックネーム ADCACERT
取得した認証局の証明書を“/tmp/ad-ca-cert.cer”にした場合の例です。必要に応じて各証明書のファイルパス名を変更してください。
証明書を登録する前に環境変数JAVA_HOMEにJDK、またはJREのインストールパスを設定してください。
以下はBourneシェルを使用した実行例です。パスワードの入力を促されたら、Interstage証明書環境にアクセスするためのパスワードを入力してください。入力したパスワードは表示されません。
# JAVA_HOME=[JDK/JREのインストールパス];export JAVA_HOME |
テスト用証明書の登録
Active DirectoryとSSL通信を行う場合は、サーバ認証だけを行う運用のため、scsmakeenvコマンドを使用して、CSRではなくテスト用証明書を作成してください。(注3)
SSL定義の作成
Interstage管理コンソールを使用して、SSL定義を作成します。
SSL定義を作成するには、Interstage管理コンソールの[システム] > [セキュリティ] > [SSL] > [新規作成]タブを選択し、[簡易設定]を行います。テスト証明書の登録時に指定したサイト証明書のニックネームを選択し、クライアント認証を“する(クライアント証明書を必ず認証する)”にチェックしてSSL定義を作成してください。
注1)Interstage証明書環境の作成については“D.5 Interstage証明書環境の作成”を参照してください。
注2)Active Directoryの認証局証明書の取得については、Active Directoryのマニュアルを参照してください。
注3)scsmakeenvコマンドについては、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
SSL定義を作成する際に、クライアント認証を“する(クライアント証明書を必ず認証する)”にチェックしないで作成した場合、Active Directoryのサイト証明書の検証が行われずに無条件で接続されます。