INTERSTAGE Application Server V3.x(INTERSTAGE V3.x)のCORBAサービス環境を移行するための手順、および注意事項について説明します。
なお、Interstage Application Server V5.1以降の変更内容については各VLの記事を参照してください。
バックアップコマンドの移行
INTERSTAGE V3.x Enterprise Edition 又はINTERSTAGE V3.x Standard Editionのバックアップコマンドを使用してCORBAサービス資源を移行するための手順について説明します。
機能 | コマンド |
---|---|
CORBAサービス資源(インタフェースリポジトリ以外)のバックアップ | C:\INTERSTAGE\ODWIN\bin\odbkup.exe |
インタフェースリポジトリ環境情報ファイルのバックアップ | C:\INTERSTAGE\ODWIN\bin\irbkup.exe |
インタフェースリポジトリデータファイルのバックアップ | C:\INTERSTAGE\ODWIN\bin\obfbkup.exe |
CORBAサービス資源のリストア | C:\Interstage\ODWIN\bin\odrestoresys.exe |
上記のコマンドは、CORBAサービス(「OD_start」)が停止している状態で実行する必要があります。コントロールパネルの「サービス」でサービスの状態を確認してください。
機能 | コマンド |
---|---|
CORBAサービス資源(インタフェースリポジトリ以外)のバックアップ | /opt/FSUNod/bin/odbkup |
インタフェースリポジトリ環境情報ファイルのバックアップ | /opt/FSUNod/bin/irbkup |
インタフェースリポジトリデータファイルのバックアップ | /opt/FSUNod/bin/obfbkup |
CORBAサービス資源のリストア | /opt/FSUNod/bin/odrestoresys |
上記のコマンドは、CORBAサービスが停止している状態で実行する必要があります。
バックアップ先パスがX:\V3Backupの場合の操作例を以下に示します。
バックアップ用フォルダを作成します。
mkdir X:\V3Backup
odbkupコマンドを実行して、インタフェースリポジトリ以外の資源ファイルをバックアップします。
odbkup X:\V3Backup
irbkupコマンドを実行して、インタフェースリポジトリ環境情報ファイルをバックアップします。
irbkup X:\V3Backup
obfbkupコマンドを実行して、インタフェースリポジトリデータファイルをバックアップします。
obfbkup X:\V3Backup
CORBAサービスの環境情報が格納されたファイルをバックアップします(Interstage V3.1のみ)。
isinitコマンドで初期設定を行った場合
copy C:\INTERSTAGE\TD\var\iscom\isei_odenvfile X:\V3Backup rename X:\V3Backup\isei_odenvfile X:\V3Backup\odenvfile
CORBAサービス初期設定コマンド(odadmin_ex)で初期設定を行った場合
copy C:\INTERSTAGE\ODWIN\var\odenvfile X:\V3Backup
バックアップ先パスが/V3Backupの場合の操作例を以下に示します。
バックアップ用ディレクトリを作成します。
mkdir /V3Backup
odbkupコマンドを実行して、インタフェースリポジトリ以外の資源ファイルをバックアップします。
odbkup /V3Backup
irbkupコマンドを実行して、インタフェースリポジトリ環境情報ファイルをバックアップします。
irbkup /V3Backup
obfbkupコマンドを実行して、インタフェースリポジトリデータファイルをバックアップします。
obfbkup /V3Backup
CORBAサービスの環境情報が格納されたファイルをバックアップします(Interstage V3.1のみ)。
isinitコマンドで初期設定を行った場合:
cp /opt/FSUNtd/var/iscom/isei_odenvfile /V3backup mv /V3Backup/isei_odenvfile /V3Backup/odenvfile
CORBAサービス初期設定コマンド(odadmin_ex)で初期設定を行った場合:
cp /opt/FSUNod/var/odenvfile /V3Backup
バックアップ先パスがX:\V3Backupの場合の操作例を以下に示します。
odrestoresysコマンドを実行して、CORBAサービス資源ファイルをリストアします。
odrestoresys -r -v3 X:\V3Backup
バックアップ先パスが/V3Backupの場合の操作例を以下に示します。
odrestoresysコマンドを実行して、CORBAサービス資源ファイルをリストアします。
odrestoresys -r -v3 /V3Backup
移行時の注意事項
Interstage V4.x以降のIDLコンパイラが生成するJava言語マッピングのスタブ・スケルトンでは、クライアントアプリケーションのin、inoutパラメタ、およびサーバアプリケーションのout、inoutパラメタ、復帰値において、以下のデータ型に「nullオブジェクト」が設定された場合、java.lang.NullPointerExceptionが通知されるようになりました。
文字列型
any型
シーケンス型
構造体
共用体
配列
INTERSTAGE V3.x以前のアプリケーションにおいて、転送対象のオブジェクトに「nullオブジェクト」を指定している場合は、「nullオブジェクト」を転送対象としないように修正してください。