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Interstage Application Server V12.1.0 移行ガイド
FUJITSU Software

6.1.1 Interstage Application Server/Interstage Web Server V9.2での変更内容

Interstage Application Server/Interstage Web Server V9.2(Interstage V9.2)での変更内容を説明します。


ワークユニット定義」プロセス強制停止時間」の機能範囲を拡張

ワークユニット定義の「プロセス強制停止時間」がワークユニット通常停止と同期停止に対しても有効になりました。(Interstage Application Server V9.1以前は、ワークユニット強制停止のみ有効でした。)
定義の詳細は、「OLTPサーバ運用ガイド(「ワークユニット定義」「Control Optionセクション」の「Shutdown Time:プロセス強制停止時間)」、または、「リファレンスマニュアル(コマンド編)(「isj2eeadmin」「IJServer定義ファイル」の「ShutdownMonitorTime)」を参照してください。


注意

旧バージョンから移行の際、注意が必要です。
ワークユニット通常停止と同期停止でもプロセス強制停止時間が有効になったため、旧バージョンから移行する際は、プロセス強制停止時間の値を見直す必要があります。
プロセス強制停止時間の見積もり方法については、「チューニングガイド(「ワークユニットのチューニング」「プロセス強制停止時間のチューニング」) 」を参照してください。


互換モード

Interstage Application Server V9.1以前は、ワークユニット強制停止のみ、プロセス強制停止時間は有効でした。ワークユニット通常停止と同期停止では有効ではありません。互換モードは、Interstage Application Server V9.1以前の仕様と同様の運用モードです。


[Interstage Application Server V9.1以前との共通点]

互換モードは、ワークユニット通常停止と同期停止において、プロセス停止処理がプロセス強制停止時間を超過した場合、プロセスは強制停止しません。(ワークユニット強制停止のみプロセスを強制停止します。)

[Interstage Application Server V9.1以前との差異]

互換モードでは、ワークユニット通常停止と同期停止において、プロセス停止処理がプロセス強制停止時間を超過した場合、以下のメッセージを出力します。

  • CORBAワークユニットの場合

    EXTP4381

  • IJServerワークユニットの場合

    EXTP4362

また、スタックとレース、または、スレッドダンプを採取します。

  • CORBAワークユニットの場合

    ワークユニット定義の「タイムアウト検出時のスタックトレース取得の有無(Output of Stack Trace)」の設定が、「YES、または、省略」の場合、スタックトレースを出力します。

  • IJServerワークユニットの場合

    スレッドダンプを採取します。


ワークユニット同期停止は、アプリケーション処理中に実行すると、処理中の要求が完了するのを待ってからプロセスを停止します。プロセス強制停止時間が設定されていた場合、処理中の要求が遅延すると、処理中の要求が途中で強制終了される場合があります。このような場合、プロセス強制停止時間の見積もりを見直すか、処理中の要求を待ち続けるために、互換モードを設定してください。

注意

IJServerワークユニットの通常停止は同期停止と同じ動きとなります。


互換モードは、ワークユニット定義の環境変数で設定します。設定の詳細は、「OLTPサーバ運用ガイド」 、または、「リファレンスマニュアル(コマンド編)isj2eeadmin」、または、「Interstage管理コンソールのヘルプ」を参照してください。

ワークユニット定義のデフォルト値変更

ワークユニット定義の「タイムアウト検出時のスタックトレース取得の有無(Output of Stack Trace)」のデフォルト値を「NO(取得しない)」から「YES(取得する)」に変更しました。定義の詳細は、「OLTPサーバ運用ガイド(「ワークユニット定義」「Control Optionセクション」の「Output of Stack Trace:タイムアウト検出時のスタックトレース取得の有無」)」を参照してください。


注意

旧バージョンから移行の際、注意が必要です。
旧バージョンの設定が移行後も有効ですが、定義が省略されていた場合、移行前後で動作が異なります。
旧バージョンでは、定義を省略した場合、スタックトレースは取得されませんが、移行後は、スタックトレースは取得されます。
移行後もスタックトレースを取得しない場合は、ワークユニット定義の「Output of Stack Trace」を「NO」に設定してください。
定義の変更は「OLTPサーバ運用ガイド」または「Interstage管理コンソール ヘルプ」を参照してください。
定義が省略されているかは、isinfwudefコマンドで確認できます。isinfwudefコマンドについては、「リファレンスマニュアル(コマンド編)の「isinfwudef」」を参照してください。

isinfwudefコマンドでワークユニット名を指定して定義内容を表示します。

isinfwudef ISSAMPLE1

「YES(取得する)」が設定されている場合

[Control Option]
Output of Stack Trace:YES

「NO(取得しない)」が設定されている場合

[Control Option]
Output of Stack Trace:NO

省略されている場合

[Control Option]

ポイント

なお、Interstage管理コンソールは省略できません。Interstage管理コンソールでワークユニット作成、または、更新した場合は、初期値としてデフォルト値が選択されるため、必ず「YES(取得する)」か「NO(取得しない)」のどちらかが設定されています。
旧バージョンのInterstage管理コンソールのデフォルト値は「NO(取得しない)」です。スタックトレースの取得を推奨しているため、移行後は、「YES(取得する)」に変更してください。