「第8章 サーバ環境の決定と設定」の作業に加えて、以下の作業が必要です。
VIOMまたはISMの設定
I/O仮想化を利用する場合、VIOMまたはISMの設定が必要です。
VMware ESXのインストールとセットアップ
物理サーバにインストールする場合、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
L-ServerにVMホストを導入する場合、「導入ガイド CE」の「付録A 物理L-Serverに対するVMホストの導入」を参照してください。
VMware vCenter Serverのインストールとセットアップ
VMホストとL-Serverの管理に必要です。
また、L-Serverのクローニングイメージを採取するために、VMware vCenter Serverに対してMicrosoft Sysprepツールのインストールが必要です。Microsoft Sysprepツールのインストールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の、Microsoft Sysprepのインストールの記述を参照してください。
以下のURLから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
vSphere 基本システム管理
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html |
VMware クラスタの構成
L-Serverのサーバ間の移動(マイグレーション)を行う場合、移動元のVMホストと移動先のVMホストは、同じクラスタに登録してください。
L-Serverを冗長化しない場合、VMware HAまたはVMware DRSを有効にする必要はありません。
VMware HAの設計と設定
L-Serverを冗長化する場合、VMware HAを事前に設定します。
VMware HAのアドミッションコントロールを利用する場合、アドミッションコントロールポリシーの設定を"フェイルオーバーの予備容量として予約されたクラスタリソースの割合"または"フェイルオーバーホストの指定"に設定してください。
なお、"フェイルオーバーホストの指定"に複数のVMホストを設定した場合、または上記以外のポリシーを設定した場合、L-Serverの起動に失敗することがあります。
VMware DPM、VMware DRS、VMware FT、VMware Storage VMotionの設計と設定
VMware DPM、VMware DRS、VMware FT、VMware Storage VMotionを利用する場合、事前にVMware vCenter Serverから設定します。
VMware DRSまたはVMware DPMの設定を"手動"にした場合、L-ServerとVMゲストの起動に失敗することがあります。詳細は、「VMware DRS、VMware DPMを利用する場合」を参照してください。
VMware DRS、VMware DPMを利用する場合
L-Serverの起動時に、VMware DRSによるL-ServerのVMホスト間の移動や、VMware DPMからVMホストの電源をONにする場合、事前に以下の設定が必要です。
VMware DRSとVMware DPMの設定
VMwareのマニュアルを参照して、VMware DRSの設定を"一部自動化"または"完全自動化"、VMware DPMの設定を"オフ"または"自動"に設定してください。
VMware DRSまたはVMware DPMの設定を"手動"、かつ以下のVMware DRS、DPM用電源制御設定を有効にした場合、L-Serverの起動に失敗することがあります。その場合、VM管理製品から、L-Serverを起動してください。
VMware DRS、DPM用電源制御設定
「導入ガイド CE」の「8.2.1 定義ファイルの作成」の「サーバ仮想化ソフトウェア定義ファイル」を参照し、VMware DRS、DPM用電源制御設定に、"true"を指定してください。
VMware vSphereのL-Serverのコンソール接続を利用する場合 (VMware vSphere 5.1以降)
VMware vSphereのL-Serverのコンソール接続は、ブラウザのプロキシの設定に従って、L-Serverが動作するVMホストに通信を行います。
VMware vSphereのL-Serverのコンソール接続をプロキシサーバ経由で利用する場合、VMホストの管理LANの仮想スイッチがプロキシサーバと通信できるように設定してください。
詳細は、VMwareのマニュアルを参照してください。
参考
クラスタを越えた移動(マイグレーション)を行う場合、VMwareではリソースプールを越えた移動(マイグレーション)になります。本製品では、VMwareのリソースプールは管理していないため、移動(マイグレーション)は同一のクラスタ(同一のリソースプール)内となります。なお、VMwareのリソースプールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere リソース管理ガイド」を参照してください。
以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html |
Auto Deployを使用してVMホストを構築する場合
Auto Deployサーバのセットアップ
Auto Deployサーバをセットアップします。
詳細は、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
DHCPサーバの構築
管理サーバ以外にサーバを用意し、Auto Deploy機能で使用するDHCPサーバをセットアップします。
Auto DeployなどのDHCPプロトコルを利用したネットワークブートサービス使用して構築するVMホストだけに、DHCPサーバがIPアドレスを割り当てるように設定します。
詳細は、使用するDHCPサーバのマニュアルを参照してください。
TFTPサーバの構築
管理サーバ以外にサーバを用意し、Auto Deploy機能で使用するTFTPサーバをセットアップします。
詳細は、使用するTFTPサーバのマニュアルを参照してください。
VMホストのセットアップ
物理L-Serverに対してVMホストをセットアップします。
「導入ガイド CE」の「付録A 物理L-Serverに対するVMホストの導入」を参照して、VMホストをセットアップしてください。
ポイント
各L-Server作成時には、ダンプ領域用ディスクを用意してください。
ディスク1本はほかのL-Serverとは共有しないディスクを指定して用意してください。
このディスクにはVMware ESXiのダンプ領域を作成してください。
Auto Deployを使用する1台目のL-Serverに対して、VMゲストを格納するディスクは、必要な容量と本数だけほかのL-Serverと共有するディスクを用意してください。
2台以上L-Serverがある場合、1台目のL-Serverに接続したVMゲストを格納するディスクを指定して用意してください。
このディスクにはVMFSの領域を作成して、データストアに利用してください。
Auto Deployを使用してVMホストを構築する場合、I/O仮想化にVIOM/ISMを使用してください。
注意
HBA address renameは、PXEブートを必要とするため、同じPXEブートを使用するAuto Deployと併用できません。
VMホストとしてVMware vSphere 6以降を利用する場合
VMホストのメモリ容量は、VMホストで動作するすべてのVMゲストのメモリ容量に、オーバーヘッドメモリを含めて見積ってください。
VMゲストのオーバーヘッドメモリサイズを見積もる際は、以下のURLを参照してください。
VMware社のサイト
URL: |
VMware VSANまたはVMware vSphere 6.5以降でVMware vSphereの仮想L-Serverのコンソール接続を利用する場合の設定
VMware vSphere PowerCLI 6.0以降を導入して、VMware PowerCLI (32-Bit)が起動することを確認してください。
詳細は、VMware vSphere PowerCLIのマニュアルを参照してください。
注意
管理サーバの導入後にPowerCLIをインストールした場合、本製品からの操作が正常に動作しない場合があります。
上記の場合、管理サーバを再起動してください。
管理サーバの停止と起動方法については、「運用ガイド CE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。
管理サーバがインターネットに接続されていない場合、PowerCLIスナップインのロード時間が長くなり、当該機能の処理を阻害します。
このため、管理サーバをインターネットに接続してください。
インターネットに接続できない場合は、管理サーバ上で以下の2つの手順を実施してください。
"Microsoft ルート証明書プログラム"を無効化
グループポリシーエディターを起動します。
[コンピューターの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティの設定]-[公開キーのポリシー]を選択します。
[証明書パス検証の設定]をダブルクリックします。
[ネットワークの取得]タブをクリックします。
[これらのポリシーの設定を定義する]チェックボックスにチェックを入れます。
[Microsoft ルート証明書プログラムで証明書を自動更新する]チェックボックスのチェックを外します。
参考
[パス検証時に発行者証明書 (AIA) 取得を許可する]チェックボックスのチェックは入れたままにしてください。この項目は、証明書チェーンの検証に影響します。
証明書チェーンの検証
証明書の機関情報アクセス(AIA)に記載されているパスをもとに、ルート証明書以外のCA証明書(中間証明書)を必要に応じてダウンロードします。この中間証明書を経由して、ルートのCA証明書までのチェーンを構築します。
[OK]をクリックします。
OSを再起動します。
発行元証明書の取り消しに関する設定を無効化
レジストリエディターを起動します。
以下のレジストリキーを開きます。
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WinTrust\Trust Providers\Software Publishing |
[State (REG_DWORD)]の値を以下のように変更します。
変更前 | 0x00023c00: 有効 |
変更後 | 0x00023e00: 無効 |