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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.3.0 運用ガイド
FUJITSU Software

15.1 概要

ここでは、課金の概要について説明します。

本機能は、テナントが使用したL-Platformに応じた利用料金を請求するための基盤を提供します。

課金には、以下の機能があります。

L-Platformテンプレートの課金情報の管理

L-Platformテンプレートの課金情報の追加、変更、および削除を行います。課金情報に基づいて、RORコンソールの[L-Platform]タブなどにL-Platformテンプレートの概算料金を表示できます。また、RORコンソールの[利用料金]タブで利用料金を参照できます。
なお、L-Platformテンプレートの課金情報を格納するデータベースを“商品マスタ”と呼びます。

利用料金の算出

L-Platformの使用量および課金情報をもとに利用料金を算出します。算出した利用料金はRORコンソールの[テナント]タブで指定したメールアドレスに送付できます。また、利用料金は、利用料金データベースに格納されます。

利用料金の参照

RORコンソールから利用料金を参照できます。必要に応じて、利用料金の情報をファイルにダウンロードできます。

ポイント

L-Platformテンプレートの概算料金の表示、利用料金計算の実施を行うためには、設定の変更が必要です。セットアップウィザードで設定を変更してください。
セットアップウィザードについては、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「3.1 セットアップウィザード」を参照してください。

運用イメージ

以下に、課金の運用イメージを示します。

[課金情報の管理/運用]

1. インフラ管理者がRORコンソールの[テンプレート]タブを利用して、L-Platformテンプレート情報を作成します。

2. インフラ管理者が商品マスタメンテナンスコマンドの登録機能を利用して課金情報を登録します。

課金情報の運用方法については、「15.3 課金情報の運用」を参照してください。

3. インフラ管理者がL-Platformテンプレートを公開します。

[テナントの作成]

4. インフラ管理者がテナントを作成します。
必要に応じて、利用料金の計算の締め日や送付先メールアドレスを設定します。

[テナントによる運用]

5. 申請者がRORコンソールの[L-Platform]タブで表示されるL-Platformテンプレートの月額の概算料金を参照し、L-Platformの利用申請を行います。

6. テナント管理者がRORコンソールの[申請一覧]タブで表示されるL-Platformテンプレートの月額の概算料金を参照して、L-Platformの利用申請を承認します。
7. インフラ管理者がRORコンソールの[申請一覧]タブで表示されるL-Platformテンプレートの月額の概算料金を参照して、L-Platformの利用申請を審査します。

[利用料金の請求]

8. 課金請求担当者は利用料金ファイルを受け取ります。
利用料金は各L-Platformの使用量および課金情報をもとに自動で算出され、利用料金データベースに格納されます。利用料金の締め日の翌日に前月の利用料金が確定し、利用料金ファイルとして送付先メールアドレスに送付されます。

9. 課金請求担当者は利用料金ファイルを参照して請求書を作成し、テナントに送付します。

[利用料金の参照]

10. インフラ管理者およびテナント管理者は、RORコンソールの[利用料金]タブで確定した利用料金を参照できます。利用料金情報は、必要に応じてファイルにダウンロードできます。

参考

テナントによる運用操作時、テナント、L-Platform、操作内容、および操作時刻などの情報がメータリングログに記録されます。
利用料金は、登録された課金情報とメータリングログから集計したテナントごとのリソースの使用量および使用時間をもとに計算されます。メータリングログの詳細については、「付録B メータリングログ」を参照してください。
課金請求担当者がテナントに利用料金の請求をする際、登録していた課金情報の単価からの割引やハードウェア故障発生時の補填などの目的で計算結果とは異なる利用料金を請求したい場合は、それを考慮した請求書を作成し、テナントに送付します。

【OVM for SPARC】

OVM for SPARCのサーバ切替えでは、切替え後に全ドメインを起動状態にします。
切替え後、ドメインと関連付けられたすべてのL-Serverは起動状態になります。
起動状態のL-Serverに対しては、稼働時間による利用料金が計算されます。
OVM for SPARCのサーバ切替えを行った場合は、必要に応じてL-Serverの稼働時間による利用料金を差し引いて請求を行ってください。