MC/ServiceGuard
クラスタシステムにおけるレプリケーション運用では、通常運用と異なる以下の注意事項があります。
レプリケーションコマンド実行中にフェイルオーバが発生した場合、swsrprecoverresコマンドを使用して整合性がとれるようにリカバリー対処が必要です。
バックアップ用ボリュームのボリュームグループは、業務用パッケージ制御スクリプトの"VOLUME GROUPS"に定義する必要があります。
例: VG[1]=vg02
クラスタ運用を行う場合、AdvancedCopy Managerはパッケージに組み込まれており、パッケージの一部として動作するため、レプリケーション運用はパッケージの運用系で実施する必要があります。
待機状態となっているノードや、別のパッケージからレプリケーションを行うことはできません。
また、複写先ボリュームがボリュームグループの場合、同期処理(EC/REC)実行中にフェイルオーバが発生すると、遷移先のノードで複写先ボリュームをアクティブ(activate)にできないため、パッケージを起動できなくなります。そのため、クラスタ環境でレプリケーション運用を行う場合は、OPCを利用したスナップショット型レプリケーションによる運用を推奨します。
ECを利用した同期型レプリケーションによる運用を行っていて、パッケージを起動できなくなった場合は、ETERNUS Web GUIなどを使用して同期処理を強制停止したあと、パッケージを起動してください。
VERITAS Cluster Server
クラスタシステムにおけるレプリケーション運用では、通常運用と異なる以下の注意事項があります。
レプリケーションコマンド実行中にフェイルオーバが発生した場合、swsrprecoverresコマンドを使用して整合性がとれるようにリカバリー対処が必要です。
同期型レプリケーションを使用する場合は、複写先ボリュームをクラスタ業務に登録しないでください。
クラスタ運用を行う場合、AdvancedCopy Managerはサービスグループに組み込まれており、サービスグループの一部として動作するため、レプリケーション運用はサービスグループの運用系で実施する必要があります。
待機状態となっているノードや、別のサービスグループからレプリケーションを行うことはできません。
レプリケーションでは、コマンドによって処理の前後で複写先、複写元ボリュームに対してアンマウント/マウント処理が必要です。
複写先、複写元ボリュームのマウントポイントがクラスタ業務に登録されている場合はアンマウント/マウントの代替としてクラスタ業務からマウントポイントリソースのオフライン/オンラインを実施してください。
またはレプリケーション前後処理スクリプトのアンマウント/マウント処理をオフライン/オンライン処理に変更してください。
マウントポイントリソースのオフライン/オンラインを行ってから、実際にボリュームがアンマウント/マウントされるまでに時間差があります。そのため、実際にアンマウント/マウントされるまで待ち合わせる処理(sleepやdfコマンドの結果を監視するなど)をオフライン/オンラインの成否を判定する箇所のうしろに追加してください。
前後処理スクリプトの詳細とカスタマイズ例は、「付録C レプリケーションの前後処理」を参照してください。リソースのオフライン/オンラインに使用するコマンドの詳細は、クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
MC/ServiceGuard
AdvancedCopy Managerが属するパッケージが稼働している場合、稼働ノードだけでレプリケーション運用が可能です。待機ノードではレプリケーション運用の環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、レプリケーション運用できません。同様に、パッケージが停止している場合も、環境が整っていないため、レプリケーション運用できません。
ただし、パッケージが停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることでレプリケーション運用できます。
注意
以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合は、レプリケーション運用できません。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元/複写先ボリューム)
レプリケーション運用での以下の操作はできません。
運用管理サーバからのレプリケーション運用の操作 (-hオプション指定によるホストの指示)
複製元/複製先ボリュームの追加削除
-mオプションを指定しないサーバ間レプリケーション
以下の手順で、パッケージ停止中のレプリケーション運用を行います。
両ノードでパッケージが停止していることを確認します。
パッケージの停止方法は、MC/ServiceGuardのマニュアルを参照してください。
レプリケーション運用したいノードにtelnetなどでログインします。
論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接利用してください。
共有ディスクを有効にします。
共有ディスクを起動(オンライン)します。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
複製元/複製先ボリュームをファイルシステムとしてマウントして運用していた場合はマウントします。
注意
共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。
環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。
環境変数の設定方法は以下のとおりです。
<実行例>
# SWSTGNODE=logicalNodeName
# export SWSTGNODE |
レプリケーション運用を実施します。
クラスタ運用の通常時と同様、レプリケーション運用できます。
手順3で有効にしたすべての共有ディスクを解除します。
マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
共有ディスクを停止(オフライン)します。
パッケージを起動(オンライン)します。
必要に応じて、パッケージを起動します。
パッケージの起動方法は、MC/ServiceGuardのマニュアルを参照してください。
VERITAS Cluster Server
AdvancedCopy Managerが属するサービスグループが稼働している場合、稼働ノードだけでレプリケーション運用が可能です。待機ノードではレプリケーション運用の環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、レプリケーション運用できません。同様に、サービスグループが停止している場合も、環境が整っていないため、レプリケーション運用できません。
ただし、サービスグループが停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることでレプリケーション運用できます。
注意
以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合は、レプリケーション運用できません。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元/複写先ボリューム)
レプリケーション運用での以下の操作はできません。
運用管理サーバからのレプリケーション運用の操作 (-hオプション指定によるホストの指示)
複製元/複製先ボリュームの追加削除
-mオプションを指定しないサーバ間レプリケーション
運用管理サーバ業務、兼、管理対象サーバ業務でレプリケーション管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。レプリケーション管理の表示系コマンドは、swsrprecoverresコマンドを参照してください。
以下の手順で、サービスグループ停止中のレプリケーション運用を行います。
両ノードでサービスグループが停止していることを確認します。
サービスグループの停止方法は、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。
レプリケーション運用したいノードにtelnetなどでログインします。
論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接利用してください。
共有ディスクを有効にします。
共有ディスクを起動(オンライン)します。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
複製元/複製先ボリュームをファイルシステムとしてマウントして運用していた場合はマウントします。
注意
共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。
環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。
環境変数の設定方法は以下のとおりです。
<実行例>
# SWSTGNODE=logicalNodeName
# export SWSTGNODE |
レプリケーション運用を実施します。
クラスタ運用の通常時と同様、レプリケーション運用できます。
複製先ボリュームから複製元ボリュームにリストアすることもできます。
手順3で有効にしたすべての共有ディスクを解除します。
マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
共有ディスクを停止(オフライン)します。
サービスグループを起動(オンライン)します。
必要に応じて、サービスグループを起動します。
サービスグループの起動方法は、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。