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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.3 (伝送路二重化機能編)

C.6.1 共有IP構成におけるノングローバルゾーンのネットワークを高信頼化する設定例

共有IP構成のノングローバルゾーンのネットワークを高信頼化する構成の設定例について説明します。

C.6.1.1 高速切替方式(IPv4)使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

192.168.70.1    host11   # HOST-Aの物理IP(1)
192.168.71.1    host12   # HOST-Aの物理IP(2)
192.168.80.1    hosta    # HOST-Aの仮想IP
192.168.70.2    host21   # HOST-Bの物理IP(1)
192.168.71.2    host22   # HOST-Bの物理IP(2)
192.168.80.2    hostb    # HOST-Bの仮想IP
192.168.80.10   zone0    # zone0の論理IP

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname.fjgi0ファイル、および/etc/hostname.fjgi1ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。ファイルが存在しない場合は新規に作成します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。

192.168.70.0    255.255.255.0
192.168.71.0    255.255.255.0
192.168.80.0    255.255.255.0

2) リブート(Solaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0およびfjgi1が活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.1 -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.1 -t net0,net1

4) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

5) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

# /usr/sbin/zonecfg -z zone0

5-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

5-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、高速切替方式で定義した仮想インタフェース名を設定します。

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.80.10/24
zonecfg:zone0:net> set physical=sha0
zonecfg:zone0:net> end

注意

Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

5-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

5-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

5-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

6) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

7) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname.fjgi0ファイル、および/etc/hostname.fjgi1ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。ファイルが存在しない場合は新規に作成します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0およびfjgi1が活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.2 -t fjgi0,fjgi1 

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.2 -t net0,net1 

4) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

C.6.1.2 高速切替方式(IPv6)使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxx,yy等はアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/ndpd.confファイルを作成し、以下の設定を行います。

ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
prefix fec0:1::0/64 sha0              # sha0からPrefix fec0:1::0/64を送信

注意

高速切替方式が動作するSolarisサーバにおいて、2台以上をIPv6ルータとして設定してください。IPv6ルータの故障が発生した場合、サイトローカルアドレスを使用した通信が行えなくなるため、最低でも2台をIPv6ルータとして設定することを推奨します。
なお、/etc/inet/ndpd.confの詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイル、および/etc/hostname6.fjgi1ファイルを空ファイルとして作成します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0およびfjgi1がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t net0,net1

4) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

5) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

# /usr/sbin/zonecfg -z zone0

5-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

5-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、高速切替方式で定義した仮想インタフェース名を設定します。

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=sha0
zonecfg:zone0:net> end

注意

  • Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • ゾーンのネットワーク設定において、IPv6アドレスのホスト名を指定することはできません。IPv6アドレスを指定する場合は、ホスト名ではなく、IPアドレスを指定してください。

5-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

5-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

5-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

6) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

7) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/ndpd.confファイルを作成します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイル、および/etc/hostname6.fjgi1ファイルを空ファイルとして作成します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0およびfjgi1がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t net0,net1

4) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

C.6.1.3 高速切替方式(IPv4/IPv6)使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します

図のIPアドレスにおけるxx,yy等はアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPv4アドレスおよびホスト名を定義します。

192.168.70.1    host11   # HOST-Aの物理IP(1)
192.168.71.1    host12   # HOST-Aの物理IP(2)
192.168.80.1    hosta    # HOST-Aの仮想IP
192.168.70.2    host21   # HOST-Bの物理IP(1)
192.168.71.2    host22   # HOST-Bの物理IP(2)
192.168.80.2    hostb    # HOST-Bの仮想IP
192.168.80.10   zone0    # zone0の論理IP

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname.fjgi0ファイル、および/etc/hostname.fjgi1ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。ファイルが存在しない場合は新規に作成します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。

192.168.70.0    255.255.255.0
192.168.71.0    255.255.255.0
192.168.80.0    255.255.255.0

1-4) /etc/inet/ndpd.confファイルを作成し、以下の設定を行います。

ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
prefix fec0:1::0/64 sha0              # sha0からPrefix fec0:1::0/64を送信

注意

高速切替方式が動作するSolarisサーバにおいて、2台以上をIPv6ルータとして設定してください。IPv6ルータの故障が発生した場合、サイトローカルアドレスを使用した通信が行えなくなるため、最低でも2台をIPv6ルータとして設定することを推奨します。
なお、/etc/inet/ndpd.confの詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。

1-5) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイル、および/etc/hostname6.fjgi1ファイルを空ファイルとして作成します。

1-5) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0およびfjgi1がIPv4/IPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.1 -t fjgi0,fjgi1
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t fjgi0,fjgi1 

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.1 -t net0,net1
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t net0,net1  

4) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

5) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

# /usr/sbin/zonecfg -z zone0

5-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

5-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、高速切替方式で定義した仮想インタフェース名を設定します。

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.80.10/24
zonecfg:zone0:net> set physical=sha0
zonecfg:zone0:net> end
zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=sha0
zonecfg:zone0:net> end

注意

  • Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • ゾーンのネットワーク設定において、IPv6アドレスのホスト名を指定することはできません。IPv6アドレスを指定する場合は、ホスト名ではなく、IPアドレスを指定してください。

5-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

5-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

5-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

6) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

7) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname.fjgi0ファイル、および/etc/hostname.fjgi1ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。ファイルが存在しない場合は新規に作成します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-4) /etc/inet/ndpd.confファイルを作成します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-5) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイル、および/etc/hostname6.fjgi1ファイルを空ファイルとして作成します。

1-5) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0およびfjgi1がIPv4/IPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.2 -t fjgi0,fjgi1
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t fjgi0,fjgi1 

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m t -i 192.168.80.2 -t net0,net1
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t net0,net1 

4) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

C.6.1.4 NIC切替方式(IPv4 物理IP引継ぎ)使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

待機パトロール監視を行わない場合は、各ホストの設定手順5)を省略します。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

192.168.70.1    hosta    # HOST-Aの仮想IP
192.168.70.3    hostb    # HOST-Bの仮想IP
192.168.70.10   zone0    # zone0の論理IP
192.168.70.100  swhub1   # primary監視先HUBのIP
192.168.70.101  swhub2   # secondary監視先HUBのIP

1-2) Solaris 10の場合

/etc/hostname.fjgi0ファイルに上記で定義したホスト名を記載します。

1-2) Solaris 11の場合

ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。

192.168.70.0    255.255.255.0

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0が活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m e -i 192.168.70.1 -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m e -i 192.168.70.1 -t net0,net1

注意

オプションの‘-i’に指定する物理IPアドレスは、必ず/etc/hostname.fjgi0またはipadm(1M)コマンドで設定した物理IPアドレスと一致させてください。

4) HUB監視機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 192.168.70.100,192.168.70.101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

6) 待機インタフェース非活性方法の変更

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetparam -d plumb

7) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

8) HUB監視の開始

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

9) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

# /usr/sbin/zonecfg -z zone0

9-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

9-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、NIC切替方式で二重化した物理インタフェース名を設定します。

9-2-1) Solaris 10の場合

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.70.10/24
zonecfg:zone0:net> set physical=fjgi0
zonecfg:zone0:net> end

9-2-1) Solaris 11の場合

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.70.10/24
zonecfg:zone0:net> set physical=net0
zonecfg:zone0:net> end

注意

  • Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • NIC切替方式で二重化した物理インタフェースを指定する際は、プライマリ側の物理インタフェース名を指定してください。

9-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

9-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

9-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

10) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

11) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) Solaris 10の場合

/etc/hostname.fjgi0ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。

1-2) Solaris 11の場合

ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0が活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m e -i 192.168.70.3 -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m e -i 192.168.70.3 -t net0,net1

注意

オプションの‘-i’に指定する物理IPアドレスは、必ず/etc/hostname.fjgi0またはipadm(1M)コマンドで設定した物理IPアドレスと一致させてください。

4) HUB監視機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 192.168.70.100,192.168.70.101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0 

6) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

7) HUB監視の開始

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

C.6.1.5 NIC切替方式(IPv6 論理IP引継ぎ)使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxx,yy等はアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

待機パトロール監視を行わない場合は、各ホストの設定手順5)を省略します。

注意

以下に、IPv6ルータとしてSolarisサーバを使用する場合の/etc/inet/ndpd.conf設定例を示します。
なお、/etc/inet/ndpd.confの詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • Solaris 10の場合

    ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
    prefix fec0:1::0/64 fjgi0             # fjgi0からPrefix fec0:1::0/64を送信
  • Solaris 11の場合

    ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
    prefix fec0:1::0/64 net0              # net0からPrefix fec0:1::0/64を送信

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイルを空ファイルとして作成します。

1-1) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

1-2) /etc/inet/ipnodesファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

fec0:1::1       v6hosta    # HOST-Aの仮想IP
fec0:1::2       v6hostb    # HOST-Bの仮想IP
fec0:1::100     swhub1     # primary監視先HUBのIP
fec0:1::101     swhub2     # secondary監視先HUBのIP

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::1/64 -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::1/64 -t net0,net1

4) HUB監視機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

6) 待機インタフェース非活性方法の変更

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetparam -d plumb

7) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

8) HUB監視の開始

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

9) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

# /usr/sbin/zonecfg -z zone0

9-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

9-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、NIC切替方式で二重化した物理インタフェース名を設定します。

9-2-1) Solaris 10の場合

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=fjgi0
zonecfg:zone0:net> end

9-2-1) Solaris 11の場合

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=net0
zonecfg:zone0:net> end

注意

  • Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • ゾーンのネットワーク設定において、IPv6アドレスのホスト名を指定することはできません。IPv6アドレスを指定する場合は、ホスト名ではなく、IPアドレスを指定してください。また、NIC切替方式で二重化した物理インタフェースの内、プライマリ側の物理インタフェース名を指定してください。

9-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

9-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

9-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

10) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

11) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイルを空ファイルとして作成します。

1-1) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

1-2) /etc/inet/ipnodesファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::2/64 -t fjgi0,fjgi1 

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::2/64 -t net0,net1 

4) HUB監視機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0 

6) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

7) HUB監視の開始

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

C.6.1.6 NIC切替方式(IPv4/IPv6)使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxx,yy等はアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

待機パトロール監視を行わない場合は、各ホストの設定手順6)を省略します。

注意

以下に、IPv6ルータとしてSolarisサーバを使用する場合の/etc/inet/ndpd.conf設定例を示します。
なお、/etc/inet/ndpd.confの詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • Solaris 10の場合

    ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
    prefix fec0:1::0/64 fjgi0             # fjgi0からPrefix fec0:1::0/64を送信
  • Solaris 11の場合

    ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
    prefix fec0:1::0/64 net0              # net0からPrefix fec0:1::0/64を送信

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

192.168.70.1    hosta    # HOST-Aの仮想IP
192.168.70.2    host11   # HOST-Aの物理IP
192.168.70.3    hostb    # HOST-Bの仮想IP
192.168.70.4    host21   # HOST-Bの物理IP
192.168.70.10   zone0    # zone0の論理IP
192.168.70.100  swhub1   # primary監視先HUBのIP
192.168.70.101  swhub2   # secondary監視先HUBのIP

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname.fjgi0ファイルに上記で定義したホスト名を記載します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。

192.168.70.0    255.255.255.0

1-4) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイルを空ファイルとして作成します。

1-4) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

1-5) /etc/inet/ipnodesファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

fec0:1::1       v6hosta    # HOST-Aの仮想IP
fec0:1::2       v6hostb    # HOST-Bの仮想IP

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0がIPv4/IPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) IPv4仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m d -i 192.168.70.1 -e 192.168.70.2 -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m d -i 192.168.70.1 -e 192.168.70.2 -t net0,net1

注意

オプションの‘-e’に指定する物理IPアドレスは、必ず/etc/hostname.fjgi0またはipadm(1M)コマンドで設定した物理IPアドレスと一致させてください。

4) IPv6仮想インタフェースの作成

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig copy inet6 -n sha0,sha0 -i fec0:1::1/64

5) HUB監視機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 192.168.70.100,192.168.70.101 -b off

6) 待機パトロール機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

7) 待機インタフェース非活性方法の変更

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetparam -d plumb

8) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

9) HUB監視の開始

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

10) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

# /usr/sbin/zonecfg -z zone0

10-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

10-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、NIC切替方式で二重化した物理インタフェース名を設定します。

10-2-1) Solaris 10の場合

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.70.10
zonecfg:zone0:net> set physical=fjgi0
zonecfg:zone0:net> end
zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=fjgi0
zonecfg:zone0:net> end

10-2-1) Solaris 11の場合

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.70.10
zonecfg:zone0:net> set physical=net0
zonecfg:zone0:net> end
zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=net0
zonecfg:zone0:net> end

注意

  • Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

  • ゾーンのネットワーク設定において、IPv6アドレスのホスト名を指定することはできません。IPv6アドレスを指定する場合は、ホスト名ではなく、IPアドレスを指定してください。また、NIC切替方式で二重化した物理インタフェースの内、プライマリ側の物理インタフェース名を指定してください。

10-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

10-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

10-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

11) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

12) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) Solaris 10の場合
/etc/hostname.fjgi0ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。

1-2) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースと上記で定義したホスト名で設定を行います。

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-4) Solaris 10の場合
/etc/hostname6.fjgi0ファイルを空ファイルとして作成します。

1-4) Solaris 11の場合
ipadm(1M)コマンドを用いて使用するインタフェースの設定を行います。

1-5) /etc/inet/ipnodesファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

2) リブートSolaris 10の場合)

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、fjgi0がIPv4/IPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) IPv4仮想インタフェースの作成

3-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m d -i 192.168.70.3 -e 192.168.70.4 -t fjgi0,fjgi1

3-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m d -i 192.168.70.3 -e 192.168.70.4 -t net0,net1

注意

オプションの‘-e’に指定する物理IPアドレスは、必ず/etc/hostname.fjgi0またはipadm(1M)コマンドで設定した物理IPアドレスと一致させてください。

4) IPv6仮想インタフェースの作成

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig copy inet6 -n sha0,sha0 -i fec0:1::2/64

5) HUB監視機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 192.168.70.100,192.168.70.101 -b off

6) 待機パトロール機能の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

7) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

8) HUB監視の開始

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

C.6.1.7 GS/SURE連携方式使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

GSの設定については、GSのマニュアルを参照してください。

なお、点線はインタフェースが非活性状態であることを表します。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

192.168.70.1 host11 # HOST-Aの仮想IP(mode:n)
192.168.71.1 host12 # HOST-Aの仮想IP(mode:n)
192.168.80.1 hosta # HOST-Aの仮想IP(mode:c)
192.168.80.254 virgw # 仮想ゲートウェイ
192.168.70.2 gs11 # GS-1の物理IP(IP-1)
192.168.71.2 gs12 # GS-1の物理IP(IP-2)
192.168.81.1 gsa # GS-1の仮想IP

1-2) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。

192.168.70.0 255.255.255.0
192.168.71.0 255.255.255.0
192.168.80.0 255.255.255.0

2) 仮想インタフェースの作成

2-1) Solaris 10の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m n -i 192.168.70.1 -t fjgi0
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha2 -m n -i 192.168.71.1 -t fjgi1
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m c -i 192.168.80.1 -t sha1,sha2

2-1) Solaris 11の場合

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m n -i 192.168.70.1 -t net0
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha2 -m n -i 192.168.71.1 -t net1
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m c -i 192.168.80.1 -t sha1,sha2

3) 論理仮想インタフェースの作成

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0:2 -i 192.168.80.3

4) 仮想ゲートウェイの設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetgw create -n sha0 -g 192.168.80.254

5) 監視先情報の設定

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv create -n GS-1 -i 192.168.81.1 -t 192.168.70.2,192.168.71.2 -m on -r on

6) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

/usr/sbin/zonecfg -z zone0

6-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

注意

Solaris11の場合、デフォルトのネットワークの形態は排他的IPゾーン(ip-type=exclusive)です。事前にネットワークの形態を共用IPゾーン(ip-type=shared)に変更してから設定を行ってください。詳細は、Solarisのマニュアルを参照してください。

6-2) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

6-3) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

6-4) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

注意

GS/SURE連携方式では、zonecfgコマンドで指定したIPアドレスによる通信はできません。

論理仮想インタフェースを活性化してゾーンを起動した後、ifconfig(1M)コマンドでIPをゾーンに割り当てる必要があります。

7) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

注意

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。

8) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

9) 仮想インタフェースの活性化

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

10) 論理仮想インタフェースのゾーンへの割当て

# /usr/sbin/ifconfig sha0:2 zone zone0

注意

保守作業のためにゾーンを再起動する場合は、ifconfigコマンドを使用して、ゾーンを停止する前に論理仮想インタフェースのゾーンへの割当てを解除してください。

# /usr/sbin/ifconfig sha0:2 -zone

ゾーンに論理仮想インタフェースを割り当てた状態でゾーンを停止した場合、論理仮想インタフェースはOSによって削除されます。

ポイント

ゾーンをシステム起動時に自動的に起動する場合は、ユーザコマンド実行機能の伝送路二重化機能のサービス用のスクリプトで、ゾーンに対してIPを割り当てることができます。スクリプトの記述例は以下の通りです。

'fjsvhanet-poll')
#
# add procedure for fjsvhanet-poll service
#
# logger -p daemon.notice "execute script for fjsvhanet-poll service"
#
/usr/sbin/ifconfig sha0:2 zone zone0
#
;;

なお、ゾーンを手動で起動する場合は、起動後にその都度、ifconfigコマンドを使用して、論理仮想インタフェースのゾーンへの割当てを行う必要があります。