バッチジョブ定義の管理方法が変更になることによる影響に関する情報を以下に示します。
バッチジョブ定義管理方法の変更
変更内容
V9.0.0以前では、Symfoware/RDBを利用し、バッチジョブ定義を管理していました。
V9.1.0以降では、バッチジョブ定義の管理にSymfoware/RDBを利用せず、Interstage Job Workload Serverの定義管理機能を利用します。
影響
バッチジョブ定義の管理方法が変更となることで、以下の影響があります。
バッチジョブ定義データベース環境のセットアップが不要になります。
バッチセットアップ情報ファイルのACCEPTOR要素から、JDBC要素が削除されます。
バッチセットアップ情報ファイルに、JOBDEFDIR要素が追加となります。
バッチシステムの運用開始・運用停止で、バッチジョブ定義データベースおよびネーミングサービスの起動・停止が不要になります。
対処方法
“Interstage Job Workload Server インストールガイド”の“旧バージョンからの移行”を参照し、旧バージョンのバッチ実行基盤からバッチジョブ定義を移行してください。
容量見積もり方法の変更
変更内容
V9.0.0以前では、Symfoware/RDBの見積もり式を使用し、バッチジョブ定義の格納に必要な容量を見積もっていました。
本機能を使用する場合、新しい見積もり式を用いて、バッチジョブ定義の格納に必要な容量を見積もる必要があります。
影響
容量見積もり方法が変更となることで、以下の影響があります。
V9.0.0以前と比較して、バッチジョブ定義の格納に必要な容量が少なくなります。
参考として、V9.0.0の見積もりとの比較を表に示します。(単位:Kbyte)
見積もり式 | 登録定義数:2000 | 登録定義数:20000 | ||
---|---|---|---|---|
V9.0.0以前 | V9.1.0以降 | V9.0.0以前 | V9.1.0以降 | |
小規模 | 251,544 | 97,983 | 2,501,256 | 1,044,568 |
中規模 | 1,463,960 | 1,354,528 | 14,571,272 | 13,545,278 |
大規模 | 5,143,064 | 5,015,143 | 51,197,576 | 50,151,430 |
対処方法
“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチジョブ定義格納ディレクトリのディスク容量見積もり”を参照し、必要な容量の見積もりを行ってください。
コマンド実行方法の変更
変更内容
V9.0.0以前では、以下のコマンドを投入する際に、JDBCデータソース定義名およびデータベースユーザ名、パスワードの入力が必須でした。
本機能を使用する場合、JDBCデータソース定義名およびデータベースユーザ名、パスワードの入力が不要となります。
btfwaddjobdef
btfwdeljobdef
btfwgetjobdef
btfwjobdef
また、以下のコマンドを投入する際に、データベースユーザ名、パスワードの入力が必須でした。
btfwcrtbtenv
本機能を使用する場合、データベースユーザ名、パスワードの入力が不要となります。
影響
上記のコマンド投入時、JDBCデータソース定義名およびデータベースユーザ名、パスワードの入力が不要となります。これらの情報をオプションに指定するコマンドにおいて、オプションを指定した場合、エラーとなります。
対処方法
“Interstage Job Workload Server リファレンス”の“環境定義コマンド”を参照し、上記コマンドの実行方法を確認してください。
退避/復元方法の変更
変更内容
V9.0.0以前では、Symfoware/RDBの機能を使用し、バッチジョブ定義データベース環境の退避/復元を行っていました。
本機能を使用する場合、Symfoware/RDBを用いないため、退避/復元の方法が変更になります。
影響
Symfoware/RDBの機能を使用した、退避/復元を行う必要が無くなります。
OSの機能を使用して、退避/復元を行う必要があります。
対処方法
“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチジョブ定義格納ディレクトリの退避”および“バッチジョブ定義格納ディレクトリの復元”を参照して、退避/復元を行ってください。
クラスタ運用方法の変更
変更内容
V9.0.0以前では、バッチジョブ定義データベースを運用・待機両ノードに作成し、運用しており、両ノードで共用されてはいませんでした。そのため、バッチジョブ定義の登録/更新/削除について、両ノードで行う必要がありました。
本機能を使用する場合、バッチジョブ定義格納ディレクトリは共用ディスクに配置するため、バッチジョブ定義データベースは両ノードで共用されます。バッチジョブ定義の登録/更新/削除は、運用ノードでのみ行います。
影響
本機能を使用する場合、バッチジョブ定義格納ディレクトリを共用ディスクに配置し、クラスタ運用を行います。そのため、バッチジョブ定義の登録/更新/削除を行う場合、共用ディスクがマウントされている必要があります。
対処方法
バッチジョブ定義の登録/更新/削除を行う前に、共用ディスクがマウントされているか確認してください。マウントされていない場合は、クラスタ製品が提供するマニュアルを参照し、共用ディスクをマウントした上で、バッチジョブ定義の登録/更新/削除を行ってください。