環境設定時には、以下に留意してください。
仮想NIC方式で使用している物理NICは、Solaris標準の仮想NIC (vnetX) やリンクアグリゲーション (aggrX) と共用できません。
仮想NIC方式の仮想NICや仮想NICで使用しているNICの名前を、dladm(1M) の rename-linkサブコマンドで変名しないでください。
仮想NICの配下に以下を構成することはできません。
タグVLANインターフェース (net2001、net4001002等)
SR-IOV機能により作成されたインターフェース
Oracle VM環境で使用する仮想ネットワークデバイスのインターフェース
仮想NIC に対して以下のコマンドを実行すると正しく動作しません。使用しないでください。
dladm set-linkprop
dladm reset-linkprop
dladm delete-vnic
ipadm create-ipmp
ipadm add-ipmp
ifconfig group
ifconfig standby | -standby
ifconfig failover | -failover
ldm add-vnetコマンドおよびldm set-vnet コマンドで代替MAC アドレス (alt-mac-addrs) を指定した場合、GLSが通信に使用するインターフェースが切り替わると、GLSが隣接スイッチにMACアドレスを通知できないため、外部からの通信が一時的に途切れ、通信再開までに時間がかかることがあります。
仮想NICのMACアドレスを変更する場合、事前に仮想NICを非活性化状態にする必要があります。
環境ごとに変更手順が異なるため、以下に示す、仮想NICを非活性化したあとに設定を変更し、再度復旧する手順を参照してください。
なお、インターフェース名、仮想スイッチ名、およびゾーン名は環境に合わせて読み替えてください。
この手順は、制御ドメインにて実施してください。
仮想NIC上のIPインターフェースの削除
仮想NIC上のIPインターフェースを確認し、存在する場合はipadm(1M)コマンドで削除します。
# /usr/sbin/ipadm show-if fjvnet0 # /usr/sbin/ipadm show-addr fjvnet0 # /usr/sbin/ipadm delete-ip fjvnet0
仮想スイッチと仮想NICとの接続の解除
仮想NIC上に仮想スイッチが存在する場合、仮想NICと仮想スイッチの接続を解除します。
# /usr/sbin/ldm set-vsw net-dev= primary-vsw0
仮想NICの非活性化状態の確認
仮想NICが“inactive”であることを確認します。
# /opt/FJSVrvnet/bin/rvnetstat
VNET STATE MODE ACTIVE-LINK
+---------------+---------+------------+-------------------------------+
fjvnet0 inactive ACT-STANDBY
仮想NICの設定変更
仮想NICの設定(MACアドレスなど)を変更します。
# /opt/FJSVrvnet/bin/rvnetadm set-prop -n fjvnet0 -a MACaddress
仮想スイッチと仮想NICの再接続
手順2.で仮想スイッチとの接続を解除した場合は、仮想スイッチと仮想NICを再接続します。
# /usr/sbin/ldm set-vsw net-dev=fjvnet0 primary-vsw0
仮想NIC上でのIPインターフェースの再作成
手順1.でIPインターフェースを削除した場合は、再度IPインターフェースを作成します。
# /usr/sbin/ipadm create-ip fjvnet0 # /usr/sbin/ipadm delete-addr -T static -a ipaddress/netmask fjvnet0
この手順は、グローバルゾーンにて実施してください。
仮想NICを使用しているSolaris ゾーンの停止
起動中のSolarisゾーンによって仮想NICが使用されている場合は、そのゾーンを停止します。
# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 shutdown
仮想NICの非活性化状態の確認
仮想NICが“inactive”であることを確認します。
# /opt/FJSVrvnet/bin/rvnetstat
VNET STATE MODE ACTIVE-LINK
+---------------+---------+------------+-------------------------------+
fjvnet0 inactive ACT-STANDBY
仮想NICの設定変更
仮想NICの設定(MACアドレス等)を変更します。
# /opt/FJSVrvnet/bin/rvnetadm set-prop -n fjvnet0 -a MACaddress
仮想NICを使用するSolaris ゾーンの起動
手順1.で停止したSolarisゾーンがある場合は、Solarisゾーンを起動します。
# /usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot